駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

駒修理 仙佳作 天童楷書 本黄楊 彫駒 ~その5~ 

2025年01月27日 | 駒修理
仙佳作天童楷書本黄楊彫駒です。

修復が完了しました。



そのまま再販しても良かったのですが、

駒修復へのご理解に感謝の意を表し、

玉将1枚と余り歩兵1枚を加え、

桐製の平箱も付けました。

オークションに出しましたので、

よろしければご覧ください。

ヤフオク


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

駒修理 木村文俊作 清安書 本黄楊虎斑柾目 彫埋駒 ~その1~

2025年01月08日 | 駒修理
所有しております、

木村文俊作 清安書 本黄楊虎斑柾目 彫埋駒です。

本当は盛上げ駒でしたが、

一部を除き、盛上げた漆が削れて失われており、

ほぼほぼ彫埋駒状態でした。

また、もっと汚れが酷かったのですが、

頑張って、これでもかなり修復しました。

更に、王将1、飛車1、角行1、金将1、香車2が

最初からありませんでしたが、

彫埋め駒制作の手本としていましたので、

その役目は十分に果たしてもらいました。



駒としての機能を回復させるべく、

これから、足りない駒を作って補います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

駒修理 仙佳作 天童楷書 本黄楊 彫駒 ~その4~ 

2025年01月06日 | 駒修理
仙佳作 天童楷書 本黄楊 彫駒です。

修復が完了しました。

修復前が、、、、







こんな酷い状態でしたので、



このぐらいまでが限界かと思います。

まあ、プレーに支障はないかと思います。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

駒修理 仙佳作 天童楷書 本黄楊 彫駒 ~その3~

2024年12月26日 | 駒修理
染料の除去は終わりましたので、

次はエラー修正に入ります。

冒頭の画像、お分かりのとおり、

漆が入っていない部分があります。

この丸いタイプの穴は気泡が原因ですね。

漆を入れた後、刷毛で漆を掻き出すと、

空気も抜けます。



こちらは彫れていないです。

あっ、穴もありますね。

修正します。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

駒修理 仙佳作 天童楷書 本黄楊 彫駒 ~その2~

2024年12月22日 | 駒修理
仙佳作 天童楷書 本黄楊 彫駒です。

時間を要しましたが、

紫色の染料を取り除きました。



染料は落ちても、汚れは残ってますね。



汚れを落とすには全く違う作業が必要です。

駒が白っぽいのは表面に洗剤が残っているからだと思います。

それらを良く落として乾燥させます。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

駒修理 仙佳作 天童楷書 本黄楊 彫駒 ~その1~

2024年12月20日 | 駒修理
久しぶりに駒の修復をしたくなって入手しました、

仙佳作 天童楷書 本黄楊 彫駒です。

ご覧頂いておりますとおり、

駒に紫色の染料が付着しています。

しかも、かなりの数です。

角箱に入った駒を購入しますと、

木地と駒箱がぶつかって痛まないように、

主に紫色の布が入っていることが多いのですが、

その布に残っていた染料が、

駒に移ってしまったという症状です。





まあ、通常の方法では落ちませんが、

過去にもっと酷い状態の駒を修復した事ががありますので、

それを久しぶりに試してみようと思います。

ご参考⇒将棋駒サスペンス劇場



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古駒再生プロジェクト 9

2024年09月28日 | 駒修理
古駒再生プロジェクトの続きです。

何の事か分からない方向けに、

最初の記事のリンクを貼っておきますね。⇒

久しぶりに躍金楼さんで食事をしてきました。

冒頭の絵は、明治11年ごろの様子だそうです。

お昼は10名限定の天ぷらとお刺身の定食を頂けます。



若女将さんから、

「ご飯大盛にできますが?」

というお誘いを断腸の思いで断り、

江戸前の刺身から頂きます。

個人的にはここの味噌汁がかなり好きです。



天ぷらはその場で揚げたものが順に出てきます。

最初は魚は、鱚(きす)と海老です。うまーい♥



お次は大葉です。

ご飯の上に乗せ、たれをかけた天丼にすることを勧められます。

すみません、撮影前にかじってしまいました。



最後は甘ーいサツマイモです。

大根おろしが入った天つゆで頂きました。

東京は天ぷらを目の前で揚げて、

順々に出してくれる天ぷら屋さんが多いですが、

地方の行くと、あまり見かけなくなります。

ごちそうさまでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古駒再生プロジェクト 8

2023年09月09日 | 駒修理
東京、新富町の躍金楼さんへ久しぶりに行って参りました。

前回記事古駒再生プロジェクト 7

コロナの影響で代替わりをされていましたが、

味が変わらないのは流石ですね。

お刺身と天麩羅のランチを美味しく頂きました。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

栄作 水無瀬 本黄楊 彫駒

2022年09月15日 | 駒修理
ハチワンダイningバーさんで活躍中の、

「栄作 水無瀬 本黄楊 彫駒」です。

久しぶりに修復の作業がやりたくなって、

お借りしました。







ハードワークなのでしょうか、

ややお疲れ気味のご様子です。



洗浄で付着物を落とし、しっかり乾燥させました。



表面を平滑になるまで均した後、

木目を潰すと光沢が出るだけでなく、

汚れが木地の内側に浸透しにくくなります。

また、こうしておくと、軽い汚れぐらいなら、

固く絞った濡れタオルなどでふき取りOKです。



リフレッシュしましたので、

仕事場に復帰してもらいます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ピンホール修理 ~その3~ 

2020年10月20日 | 駒修理
無銘の芙蓉書です。

前回記事から一年以上の間を置き、

サビ漆の乾燥を確認してから、

少し使用し、それから仕上げました。

作者が誰かは知りませんが、

無数のピンホールが発生した時の落胆した気持ちは、

駒師ならば想像に難くありません。

しかし、現代技術を持ってすれば、

ピンホールは十分挽回が可能です。

私は良い時代に生まれました。

今の駒作りは、先人たちの血と汗と涙で出来ている、

そんな気が致します。

オークションに出しました。

⇒YAHOOオークション

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大棋作 清安書 ~その6~

2020年07月20日 | 駒修理
修復完成から1年以上経過しましたが、

曲がりや割れなどの問題は発生せず、

足し駒で駒本来の機能も回復しましたので、

オークションへ出します。

使って下さる方がいると良いのですが。。。

⇒YAHOOオークション
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅一作 書き駒 ~その4~

2020年06月29日 | 駒修理
梅一の書き駒です。

木地形成の良くないものが混ざっていましたが、

直すことは出来ませんので、



新たに作り直します。



制作の要領はほぼ盛上げ駒と同じですので、

見本をもとに書きます。



完全ではありませんが、色を揃えて完成です。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅一作 書き駒 ~その3~

2020年06月27日 | 駒修理
黄楊はもともと髪を梳かす「櫛」や

「印章」の材料として使われていました。

駆出しの頃、薩摩黄楊の仕入れに

鹿児島まで行ったことがありますが、

その訪問先は印材店でした。

当時もっとも高かったのは柾目で、

ハッキリ言ってそれ以外はゴミ扱いでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅一作 書き駒 ~その2~

2020年06月23日 | 駒修理
将棋駒の原型は書き駒、

諸説ありますが、それは違いない様です。

古くは竹簡なるものもありますので、

素材は竹、そこに墨で文字を書いたものが主流だったと思います。

竹は成長が早く、手に入れやすい素材、昔の麻雀牌にも使われていた様です。



研磨の技術が向上していれば、将棋駒はもしかしたら竹材が主流になっていたかも知れません。

しかし、液体の漆で文字を書くとなると竹は滲むので不向きですね。

将棋駒が「黄楊+漆」になったのは江戸時代、

多くの先輩方の試行錯誤によって、今の形が出来上がったのだと思います。

感謝しなくちゃいけませんね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅一作 書き駒 ~その1~

2020年06月21日 | 駒修理
天童産の書き駒です。

天童市における伝統工芸認定は、

彫駒や盛上駒ではなく、

この書き駒に対するものと、

ある方からお聞きしたことがあります。

5年ぐらい前だったでしょうか、

天童市が書き駒職人見習いを募集しておりまして、

説明を聞いたことがあります。

見習いになる条件は天童市に永住することでした。

後継者が少なくて苦労されている様です。

私も一瞬心が揺らいだのですが、

引越し魔の私には無理と諦めました。



作者は「梅一」こと梅津作郎さんですね。

⇒天童市のガイド

大正10年生まれということですので故人でしょうか。。。(間違っていたら申し訳ありません)。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする