駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

あと一歩。。。。

2010年11月30日 | 将棋駒製作
こちらも完成まであと一足となりました重峯書です。

職業病というのですかね「あと一歩」と書いた字を、

最初に「あといっぷ」と読んでしまいました。

よくあと一歩あれば。。。。なんて局面が多いからでしょう。

さて、作品の仕上がりは、ここまでのところ順調です。

もちろん、課題はいくつかありますが、

何事も完ぺき主義では長続きしませんね。

実力を精一杯発揮した結果ですので、

これ以上にはなりません。

評価は皆様がして下さいます。

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ピカピカ具合

2010年11月28日 | 永世名人書シリーズ
完成まであと一歩というところまで来ました大山名人書です。

1回目の磨きが終了したところを写真に収めました。

小生はこのぐらいの光り具合が好みですので、

これにて完成としても良いのですが、

もっとピカピカしないと嫌がる方もいらっしゃいます。

さあてと、今回はどうしようかな。。。。

ビール飲んでから考えようっと。

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香車の根付

2010年11月27日 | 将棋駒製作
気分転換に作っています香車の根付です。

何の気なしにネットサーフィンしていましたら、

この様なHPを発見しました。↓

剣心師作 根付駒金

ということで、早速真似てみた訳です。

香車の根付は粋なおしゃれツールだったのですね。

知りませんでした。

穴を空けますので、少し縦長の木地を選びました。

書体はかなり迷ったのですが、

比較検討の結果「魚龍」にしました。

携帯ストラップにでもしようかと思っています。

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彫埋駒の磨き

2010年11月25日 | 永世名人書シリーズ
磨いた後の大山書の王将と玉将です。

通常油は使用しないのですが、

小生の場合、彫埋駒には極微量の菜種油を使用します。

これにより、彫埋面のムラが消え、鏡面仕上げになります。

一般的に椿油を使用する方が多いようですが、

何度も書いていますとおり、酸化→黒ずみの原因に

なりますので、多量の使用は厳禁と考えています。

大山書、ここまでのところ順調です。


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使用前⇔使用後

2010年11月23日 | 一字書
こちらも約1ヶ月ぶりの登場となりました重峯書です。

水研ぎが終わった駒の面を取り、磨けば完成です。

と、文章にすると簡単なのですが、あと42枚、

全ての面を磨く作業は結構大変です。

気長に取り組んで参ります。

さて、写真は重峯書の代表的駒「香車」です。

左は水研ぎ直後です。

右は面取り+磨き1回目をしたところです。

写真でも明らかにその違いがお分かりになると思います。

約2万円以下で市販されている駒の多くは磨いておらず、

写真左と同じ状態です。

シャム黄楊駒でもちゃんと磨けば、かなり綺麗になります。

空研ぎ用のサンドペーパーが3枚もあれば、

ご自分でも出来ますよ(自己責任でお願いします。念のため)。

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大山さん、おはようございます!!

2010年11月21日 | 永世名人書シリーズ
久しぶりに姿を現しました大山名人書です。

サビ漆を1ヶ月も被っていましたので、

手元にあるものの、顔は見えず、

なんだかとても新鮮です。

サビ漆は水で流しながら研ぎ落とします。

写真はその直後を撮ったものです。

まだ半分眠っているような感じを受けます。

「大山さん、おはようございます!!」

と無意識に話しかけてしまいました。

周りに誰もいなくて良かった。。。。。

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天童上彫り物語り ~その1~

2010年11月20日 | 天童楷書
またまた悪い癖が出ています。

今の作品を放って別の作品を構想しています。

なにかアイディアは無いか。。。。

ん?!

こんな組み合わせありかな!?

と思いついたのを写真に収めてみました。



字母紙はいわゆる「天童上彫(天童書)」と言われるものです。

お手ごろ価格の彫駒に刻まれる、天童が生んだ書体です。

よく目にしますが、正に将棋駒用に作られたもので、

実はマニア間では根強い人気があります。

ただ、最近のものは全て機械彫りです。

そこで手彫りで作ってみようかな。。。と考えました。

もう一つは木地です。

「木口杢」をあてがってみました。

天童書の駒木地は、オール柾目さえ見たことがありません。

まして「杢」を遣ったものは少ないと思います。

大活躍しているのに、ちょっと可哀想な天童書に

一回ぐらいそんな機会があっても良い様な気がします。。

変ですかね??



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ザラザラの。。。。

2010年11月16日 | 将棋駒製作
過日紹介しました駒木地です。

遠目だと綺麗に見える木地ですが、

4Bのエンピツを使って「米」の字を書くと、

ご覧のとおり、表面のザラザラが浮き出てきます。

一般的にはこのザラザラを軽く取り除いた後、

字母紙を貼る方が多いと聞きます。

小生はわりとツルツルになるまで磨いたものに

字母紙を貼っていますが、どちらが正解かはわかりません。

この鉛筆書き、意外と面倒なんですよねぇ~

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歩の最終画が。。。。

2010年11月14日 | 清定書
制作を開始しました清定書です。

歩から彫り始めています。

前にも書きましたが、小生の場合、

彫り順は筆順とは大きく異なります。

3枚ほど、色んな順で彫ってみました。

そこで出した小生の結論は、

「歩の最終画が一番最後」です。

この書体、字が細いので彫りやすい部類に

入ると思います。

しかしながら、最大の特徴であるこの

歩の最終画だけは太字です。

最も見られる場所を、最後に気合を入れて彫り上げる!

このフィニッシュが気分的にも良い様です。

字母紙から透けて見える柾目が綺麗です。

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赤柾!?

2010年11月13日 | 将棋駒製作
もう2ヶ月ぐらい前の話ですが、

「とりあえず送りますので、良かったら購入して下さい」

と木地師さんに言われ木地数組が到着、

返却する勇気が無く、結局全部購入しました。

その場は代表的な木地だけ確認し、

結局今まで梱包されたまま放置していました。

今日偶然それを思い出し、開封した木地がこの写真です。

ん? あれ!? これ赤柾じゃない!?

揃いに多少難あるけど、、、、いやいや十分いい木地です。

おそらく木地師さんがオマケで入れてくれたものでしょう。

お礼も言わず2ヶ月以上も経過してしまいました。

この場を借りてお礼&お詫びを。。。。

この木地なら魅力的な作品が出来そうです。

どんな書体が一番似合うか、それを考えている時が

一番幸せかも知れません。

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水兼成書

2010年11月11日 | 将棋駒製作
慎秀師作 水兼成書 島黄楊彫駒です。

現在オークションに出品されています。

慎秀師は同じ富士駒の会の仲間です。

ご加入は小生より後だったはずなのですが、

いつの間にか腕をメキメキと上達され、

既に小生など置いて行かれてしまいました。

駒は玩具ですが、制作には芸術的要素も多く、

センスの差が作品の出来を大きく左右します。

慎秀師の様にセンスの良い方は、

短期間でハイレベルに至ることができるので、

本当に羨ましい限りです。

入門直後に根付けを拝見したのですが、

既にその段階から只者ではないと思っておりました。

小生なんか8年もやっていて、やっとこの

レベルなのに。。。。(泣)

さて、話は戻って、字母にもご注目頂きたいです。

この字母紙は吉岡由進師の作品です。

字母紙は言わば設計図の様なもので、

これがくるっていては話になりません。

小生も由進師の字母紙を何枚か使用していますが、

とても彫りやすく助かっています。

情報は共有した者の勝ちですね。


作品の詳細はオークションをご覧下さい。

慎秀作 水兼成書 YAHOOオークション


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2段ベッド

2010年11月09日 | 将棋駒製作
サビ漆乾燥中の大山名人書と重峯書です。

こんなケースに入れて保管しています。

このケース、ある企業の引越しで不要になったものを

頂戴してきました。

元はなんですかね。。。レターケースというのかな?

ま、何はともあれエコエコ!

無駄なく再利用です。

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女王はゆっくり歩む。。。

2010年11月07日 | 錦旗・水無瀬・源兵衛清安
一部の方から

「ねえねえ、あの女王駒どうなったの?」と問合せ。。。

すみません、超スローペースで進めていますよー

後から作り始めた重峯書にも追い越されてしまい、

女王様もお怒り気味です。

彫り終わったのは、ひいふうみい、、、、加藤一二三、、、、

たったの12枚ですな。

元々4大書体(錦旗・水無瀬・源兵衛清安・菱湖)が

あまり好きではないので、どうしても遅くなりますが、

1枚1枚の出来はかなり良いです。

今年中に完成できれば御の字ですね。

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天童将棋駒祭り開催!!

2010年11月06日 | 将棋駒製作
今年で8回目を数える天童将棋駒祭りが催されます。

場所はいつもの有楽町東京交通会館です。

小生は?って?

流石に福岡からは無理です。

木地師さんから宣伝を頼まれましたので、

ちょっと皆様にお知らせしたまでです。

目の前で彫りの実演も見せてくれますので、

お近くの方は行ってみてください。



なお、指導対局もある様です。

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清定書 ~その1~

2010年11月04日 | 清定書
重峯書を彫り終えましたので、次の作品に取り掛かります。

今回は、以前から作りたかった「清定書」にします。

江戸時代以前から伝わる古い書体名で、

藤原定家を祖とする定家流が源流と考えられて

いるそうです。

独特の筆法で書かれた字は、不思議と人を魅了します。

小生にとっては2作目になります。

1作目は、それはそれは出来が悪く、

途中で制作を断念していますので、

今回はリベンジになります。

返り討ちにならない様に頑張ります。

ちなみに用意した木地は中国黄楊の柾目です。

柾目の赤が強いので、最近は「赤系柾目」と

表現される模様です。

なかなかいい木地です。

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