駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

空蝉 Round 3 ~その4~

2021年03月31日 | 創作書体
空蝉の香車です。

空蝉って、セミの抜け殻のことだけと思っていましたが、

他にもいろいろあるんですね。

意味を改めてwikiで調べてみました。

空蟬(うつせみ)は、

1、この世に生きている人間。古語の「現人(うつしおみ)」が訛ったもの。転じて、生きている人間の世界、現世。うつそみ。
2、空蝉 - セミの抜け殻(またはセミそのもの)を指す、夏の季語。
3、空蝉 (源氏物語) - 『源氏物語』五十四帖の巻名の一つ。第3帖。また、その帖を中心に登場する架空の女性の通称。
4、空蝉 (能) - 能の演目。三番目物の本髭物。

なるほどねー

この書体における意味は一体どれなんでしょうね。

どれでも無かったりして。。。。





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駒師の麻雀 ~その1~

2021年03月29日 | 麻雀
駒師のブログで麻雀?

と思った方が多数いらっしゃることでしょう。

実は私にとって将棋の次に「歴」が長いのが麻雀なんです。

お金を賭けない麻雀を長くプレーしているのですが、

そもそも発信する実力には届いていませんでしたので、

七段認定まで控えておりました。

少し話が飛びますが、

私が将棋を覚えた頃は、数は少ないものの、

真剣(賭け将棋)はまだ残ってました。

少額ながら当時奨励会員だった某プロ棋士が、

真剣じゃないと指さないというので、

承諾したことはありますが、

本来将棋はお金なんか賭けなくでも

十分楽しいものだと私は思っていましたし、

その気持ちは現在も変わりません。

その気持ちは麻雀でも同じだっただけです。

つづく
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天光作 水無瀬兼成

2021年03月27日 | 錦旗・水無瀬・源兵衛清安
天光作の水無瀬兼成です。

オークションへ出しました。

太字の力強い書体ですが、

作者によって表情は随分と変わります。

天光銘の作品は並彫りや中彫が多く、

銘彫の、しかも水無瀬兼成書は珍しいと思います。

かなり深く彫ってありますので、

使用によって木地が減っても、

文字の鮮明さが落ちないのが、

深彫りのいいところです。

⇒YAHOOオークション

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天童楷書物語 ~その59~

2021年03月26日 | 天童楷書
今度は香月作の天童楷書です。

こちらも駒づくりの資料として長年所持していたものです。

オークションに出しました。

香月作天童楷書は飛車が凄くいいんですよねー

カーブと跳ねがうまい、まさに手練れの仕事です。

想像ですが、印刀をかなり鋭角に研いでいたと思います。

⇒YAHOOオークション


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天童楷書物語 ~その58~

2021年03月25日 | 天童楷書
天一作の天童楷書です。

駒づくりの資料として長い事所持していましたが、

オークションへ出しました。

同じ天童楷書でも駒師によって顔つきが、

ガラッと変わるのが面白いところです。

⇒YAHOOオークション

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空蝉 Round 3 ~その3~

2021年03月22日 | 創作書体
空蝉です。

歩兵の表面が彫り終わりました。

印刀の角度を一定に保って彫ると、

太いところは深く、

細いところは浅くなります。

メリハリある立体感が彫駒づくりの肝の一つ、

と私は思っています。

その意味においてこの空蝉書は、

表現がしやすい書体の一つです。








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清定 Round 2 ~その1~

2021年03月20日 | 清定書
新しく字母紙を作りました。

清定ですが一字書です。

書の主は藤原定家でしたかね?

雅な書体だと私は思うのですが、

一般の方にはやや不人気な傾向にあります。

特徴的なのは飛車と歩兵で、

飛車は「飛」が、歩兵は「兵」が、

現代感覚では歪(いびつ)に感じるのかもしれない、

と仮説を立てまして、

例のごとく一文字だけにしてみました。

失敗したら木地がもったいないので、

目節や黒滲みなどがある試作用の木地で試してみましょう。
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盛上練習 ~その44~

2021年03月18日 | 盛上練習
久しぶりですね。

リハビリ中です。



まだ少し手首に違和感がありますが、

当初に比べれば随分と良くなりました。



不便がキッカケとなり、

使いやすい筆と扱いやすい漆に出会えました。

盛り方も随分と研究したので、

スピードが上がりました。

何が幸いするか本当にわかりませんね。
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失敗に学ぶ ~その3~

2021年03月16日 | 将棋駒製作
ネットで見つけた画像です。

偶然にもまた無銘の初代光匠書ですね。

思いの他、失敗した作品の情報がありますので、

その原因と改善方法を私なりに分析してみます。

駒づくりをされている方のお役に立てれば幸いです。

本当は自分の作品で紹介できればいいのですが、

失敗した画像を保存しておらず申し訳ありません。

また、シリーズ化できそうなのでタイトルは

「失敗に学ぶ」に改めました。



さて、画像の駒、そもそもきちんと彫れていないので、

アマチュアの方の作品だと思います。

その課題解決は前回記事(⇒失敗に学ぶ~その2~)を参照頂くとして、

ここでは錆漆(さびうるし)の問題についてのみ

コメントすることと致しましょう。

彫埋め駒は、彫刻刀で彫った部分を、

砥の粉と漆などを混ぜてペースト状にした錆漆で埋め、

それを平滑になるまで研磨して作ります。

研磨をしたときに、錆漆が平滑に仕上がらず、

ポロポロいいますか、

バラバラと剥がれ落ちてしまったのが画像の駒です。

考えられる原因は以下のとおりです。

複数該当している可能性もあります。

1.砥の粉が多すぎる(これは確定、そもそも錆漆が白っぽい)

2.錆漆の練り込みが足りない

3.錆漆内の気泡が抜けていない

4.錆漆の配合バランスが悪い(水か漆、あるいは両方とも不足)

5.錆漆の乾燥不足


失敗の数だけ間違いなく成功に近づいています。

無銘のあなたにエールを贈ります。
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求む西御門 ~その1~

2021年03月14日 | 創作書体
珍しくも素敵な書体を発見しました。

書体名は西御門(にしみかど)、作者は泉水師とのことです。

前川碁盤店のHPをなんとなーく見ていたら発見し、

画像を拝借致しました。

⇒前川碁盤店

泉水さんはどちらの方かな?

と思ってネット検索しましたが、

一時期、日本将棋連盟でも売っていたらしいこと、

創作駒センターというお店でも売っていたらしいこと、

西御門は鎌倉の方の地名らしいこと、

それ以外の情報はつかめない、謎多き駒の様です。

好みは分かれるかもしれませんが、

私はこういう個性的な書体は好きです。

できれば、ちゃんと許可を頂いた上で作ってみたいですね。

ご存じの方、私が強硬突破する前に、

情報をお寄せ頂きたくお願い申し上げます。


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天童楷書物語 ~その57~

2021年03月11日 | 天童楷書
本日は3.11です。

まずもって東日本大震災でお亡くなりになった方々にご冥福を、

そして、今なお復興中の福島県の皆様にお見舞い申し上げます。

当時、私はたまたま遠くの福岡県に居て被害に遭わなかっただけ、

記憶を風化させてはなりません。明日は我が身です。

そう思うと、生きているだけで感謝しなくてはなりませんね。


さて、久しぶりにオークションへ出品しています、

一心作天童楷書彫駒です。

⇒YAHOOオークション

中古で入手し、しばらく使っていましたが、

別の駒が増えましたので、

クリーニングして新たなオーナー様を探します。

所有している間、雅号一心について調べましたが、

結論から先に言いますと、

詳しいことは分かりませんでした。

ただし、この上手さからして、

それなりの駒師の別雅号ではないかと思っています。
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失敗に学ぶ ~その2~(旧題:線の出し方)

2021年03月08日 | 将棋駒製作
ネット上で見つけた彫埋め駒の画像です。

NHK杯でお馴染みの初代光匠書ですかね。

無銘らしく、おそらくアマチュアの方の作品だと思います。

王将、玉将共にタテ棒の線が曲がっていますね。

一字書はそもそも字が大きいので、

彫刻の巧拙が如実に現れてしまいます。

「うまく行かなかったから、埋めちゃえ!」って考えて、

埋めると余計に目立ちます。

画像を見た限りですが、

考えられる原因は以下の7つのどれか、

或いは複数だと思います。

1.字母紙が厚すぎる

2.字母紙が不鮮明

3.印刀の刃の角度が鋭角すぎる

4.印刀が研げていない

5.印刀の刃幅が小さすぎる

6.印刀の運びに勢いがない(少しずつ彫っている)

7.よく見ていないまま感覚だけで彫っている

何方か存じませんが、最初はみーんな下手っぴです。

上達するには相応の失敗量が必要です。頑張れ!
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空蝉 Round 3 ~その2~

2021年03月06日 | 創作書体
空蝉の歩兵です。

彫りはじめました。

もしかしたら、同じようなことを書いたかもしれませんが、

この書体の主役は、私的にはこの歩兵です。

理由は分かりませんが、

なんとも言えない素敵な字です。

空蝉は私が初めて将棋駒本組を作った書体で、

個人的にも思い入れがあります。

繰り返しになりますが、

書体の主は現代駒師の巨匠、熊澤良尊先生です。

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英朋 Round 2 ~その11~

2021年03月04日 | お客様の声
英朋をお買い上げ頂いたお客様より

貴重なコメントを頂戴致しましたのでご紹介させて下さい。

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日向様

〇〇の△△です。
本日午前中に駒が手元に届きました。
朱色も木地も英朋に合って良いです。
早速棋譜並べしてみました。
後手が自陣に龍と馬が引き付ける展開になり、
中国武将が活躍する三国志の壮観な戦闘シーンを予想していましたが、
英朋の隷書の駒達はどこかコミカルです。
棋譜並べがいっそう楽しくなります。
またよろしくお願いいたします。
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英朋が描く盤上の世界はコミカル(喜劇的)だったんですね。

天才絵師の才能に再び驚かされました。
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東北研修会設立

2021年03月03日 | 雑感
ブームのおかげで将棋界の動きは活発です。

関西将棋会館は建て直すそうですし、

東北には研修会が出来ます。

⇒スポーツ報知

端っこではありますが、

この業界で仕事をさせて頂いている身としては、

本当に有難い事です。

研修会はプロ棋士や女流棋士を目指す少年少女を育成する目的の会ですが、

それを軸に東北エリアの将棋普及における基幹的店舗の誕生が

何よりも重要だと思います。

店舗経営は楽ではありませんが、

日本将棋連盟の直営店であれば、

他にはマネできない価値の提供が可能ですので、

成否はやり方次第だと思います。




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