陽炎日記

日々の出来事を中心に綴ってます。

「ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~」映画

2017-11-08 21:01:21 | Weblog
 公開中ネタバレ要注意

どこから書いていいか・・・
二宮演じる佐々木充が依頼を受けた再現レシピ「大日本帝国食彩全席」を
捜す話なのだが・・・

充は小さい時児童養護施設にいたが柳沢健(綾野剛)と
一緒に逃げ出した過去があった。
佐々木充も最初は自分の舌に自信があったのでストイックになっていた。
それが災いになって店はたちゆかなくなって借金を背負って・・・
それでフリーランス的に出張レシピをで稼いで・・・それも一食で300万円だなんて
いくら麒麟の舌を持っていてもやりすぎで、友人柳沢が心配したところ
レシピを捜させる話になったというのがきっかけ。

話は1933年レシピを作った山形直太朗を捜す所から
山形直太朗はすでに亡くなっている。
彼のそばで働いていた人達から話しを聞いてレシピのありかを探って行く間に自分
の過去がわかってくる。
簡単に言えば直太朗は充にとって祖父にあたった(ネタバレ注意点
だから彼は伝統の「麒麟の舌を持つ料理人」といわれてもおかしくなかったわけだ。
何を食べても味を記憶をして再現出来るという凄い料理人なのだ。
そんな人がいたのかと驚く。

山形直太朗は満州で天皇にお出しする料理をいくつも考えていたが、
レシピは作られたがハルピン関東軍司令部、陸軍大佐三宅太蔵(竹野内豊)から
恐ろしいことを打ち明けられて、レシピは燃やされた経緯があった。
そのことで直太朗は陸軍大佐三宅泰三に殺されてしまった。
一緒にいた鎌田正太郎(西畑大吾)はなんとか牢獄から逃げ出したのか?

レシピは最終的にはあったの?なかったの?
どこかにつながりのあるところと言えば・・・児童養護施設にあったのだ。

レシピを探せるのを提案したのは友人の柳沢だった。(関係者もグルだった)
昔の話に充が乗ったばかりにすべて繋がったからな~。

しかし一番ビックリすることが・・・
山形が作ったビーフカツサンドを料理人の子供が食べる贅沢さ。
こんなこと出来たの?街中でカツサンドなんか食べたら人だかりがしそうだが・・・
それより奪い合いにでもなりそうだ。そう言う時代ではなかったの?
それも満州の街中でだよ。これが気になった。
だれもが食料が不足していただろうにと思う。

最後の二宮がビーフカツサンドを食べたとき「旨い」と言った時の顔。
「永遠の0」の最後の岡田君を思い出した。なんか似てませんか?
監督が同じかと思っていたら、脚本家が同じだったのね

戦争に翻弄されてだまされて自分を追い詰めての人生だった山形直太朗。
ストイックな部分もあったがそれはあまり強くなく出ていた。
二宮君の演技も良かったように感じる。
宮崎あおいさんの控え目な女房役も素敵だった。
(山形の女房は子供を出産してすぐ亡くなってしまったのだ)

もう一つショックだったのは陸軍大佐の自決シーン。
満州国が独自性を打ち出して関東軍が失脚したということで自決を選んだんだろうと・・・
拳銃の先を口に近づけてバーンと一発。壁には血は付いていた。
日本がこういう運命にならないようにするためにも憲法は変えちゃいけないのだ。

いろんな意味でいい映画になっていると思う。
音楽も一定の静かな曲が流れていて映画自体を堪能できる感じに仕上がっていた。
嫌みがないのだ。ここでこういう曲流すか~という流れは全然なかった。
流れがいいからか?映画編集者に拍手かも

料理そのもはさすがに手が込んでいた。
服部先生のとこだったのね。大体服部先生のとこが料理監修やるよね。
いの一番にあがるとこだからな~
気になったとこはあるがこの際それは抜きにいい映画だったと思う。
二宮の最後の「旨い」を見てほしい。それで全部帳消しになるだろう。
佐々木充が出直す一言だったと思う。
  
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