秋学期が始まって第二週を迎えようとしています。連休明けの今週は,ほとんど自室で仕事をする時間が無く,講義と出張,学会の委員会で終わってしまいます。いよいよ,繁忙期が本格化します。
ですが,私自身の本来のペースに近づいてきていて,心地よく感じます。
私も大学教員という「崇高な」職業に就いていますので,学生の見本となるような人間でなくてはならない,と自律心が働きます。職業がなければ,怠惰な生活にかまけてしまうであろう,弱い面ももちろん持っています。
今年の夏休み期間は出張が非常に多く,後半は飲酒量・頻度もとても増えました。9月末から,週末は飲まないように心がけています。週に2~3日の休肝日を確保するよう自制します。毎年のことですが,こうやって秋学期の開始時に心機一転で自制を強めることが私には大切。
ジョギングも始めました。夏休みにジョギングシューズなど,一式を買い揃えてジョギングをしましたが,その前後から親指の負傷で靴がはけない状態に。もう完治しましたので,先週末も多摩川沿いをジョギング。昨日と今日,2日連続でジョギングです。体にパワーがみなぎる感覚が気持ち良いです。
体重もベストの62kgからかなり増えて65kg台。すべての連鎖の結果ですが,飲酒量を節制し,日常がアクティブになって運動量が増え,そして食生活に配慮するようになると,自然に62kgに近づいてきます。そのときの体のキレはとても心地よい。
「土木史と技術者倫理」の講義内容を充実させるために,多くの読書が必要です。時間も限られているので,速読的な読書になります。こうやって多くの知見を得て,感性も敏感になり,精神的に高揚した状態で講義に臨むことになります。これが,1月ごろまで継続することでしょう。
今日は私以外の家族は銀座へ買い物へ。私は仕事と家事。
朝食(フルーツ,オムレツ)を作った後,朝一番で洗濯を済ませ,今日一日の仕事の確認。
家族の外出と合わせて私も食材等の買い出しへ。トイレットペーパーなどの生活用品と,フルーツ,夕食の材料。今夜の夕食は,ご飯,厚揚げ,釜揚げシラス,大葉,ズッキーニ+ナス+しいたけの炒め物,納豆など。粗食ではありますが,体によく,おいしいです。
リビングの片づけ,掃除機かけ,ゴミ捨てを終えて,ジョギングへ。ジョギング後,階段19階を一気に登って息切れ。帰宅後,腕立て伏せと腹筋をしてからシャワー。そして仕事。
昼食には讃岐うどんを少量ゆでて一人で食べて,たまった食器洗い。
家族が帰ってくるまでに今日片づけなくてはならない仕事の大半を終えて,夕食前に子供たちと川原でボール遊びなどの予定。
夕食はもちろん私が作ります。
時間は無いと思えば無いし,有効に使おうと心がければ十分にあります。与えられた時間は平等。活用の仕方がすべてです。
こうやって私自身の心身の状態が活性化してくると,仕事への意欲も著しく大きくなり,頑張ることになります。周囲へポジティブなエネルギーを発することにもつながります。
元に戻りますが,大学教員という職業で働かせていただいていることと,家族に恵まれていることに,改めて感謝。
この連休中に藤井聡先生の本を2冊読みました。2冊目は「コンプライアンスが日本を潰す~新自由主義との攻防~」です。
3月9日に,長崎で藤井聡先生と初めてお話しする機会があり,懇親会もご一緒したので長時間お話できる貴重な機会でした。そのときに,この本を執筆しているところなんだ,とお話いただきました。そのときの先生とのお話で,隷属たるコンプライアンスと反対にあるのが,山口県の品質確保の取組みである,との理解をして,自分たちの取組みがいかに重要であるかの認識も深めました。
さて,この本を読んで,今の日本のがんじがらめの混迷の主たる原因が理解できました。日本人の生来の生真面目な面がこの混迷に拍車をかけています。過去の歴史を振り返っても,日本人のこの性向は避けがたいのでしょうか。みんなが賛同しながら,転げ落ちていく,この図式。
私も身近なところでは,建設業界の総合評価方式の入札について,非常に違和感を感じていました。「独占禁止法」を法律の親玉とし,「品確法」にコンプライアンスして,恐ろしく手間のかかる入札方式で,自由競争させられ,ゼネコンもコンサルも疲弊し,貧しくなり,おまけに構造物の品質が確保できているとも思えない。もはや,何のために皆があくせく働いているのかも分からない状況に陥りつつあります。「プラグマティズム」の欠如でもあります。
山口県の取組みは,このネガティブ・スパイラルに対する抵抗であり,独立です。本来の目的は何なのか。社会に必要な構造物の品質,性能が確保されることと,それを建設する過程で人財が育成され,仕事に対する使命感と社会に貢献する仕事から真の充実感を得ることです。それが,日々の他の仕事のやり方,組織のあり方も変えていきます。将来的には,我が国の構造物群の維持管理の真のマネジメントにつながると私は信じています。
小泉・竹中改革も,民主党政権も,日本や日本人が本当に大切にすべきものは何なのかを気付かせてくれた,という意味では必要なプロセスだったのかもしれません。それら無しに,従来路線の延長で日本が転換できたとも思えない。私も含めてバカだけど正直な誠実な国民ですから。
ただ,この先,どこまで失ってから転換するかは,国民の学び,見識,判断力にかかっています。そして国民の行動にかかっています。
新聞を読むのは勝手ですが,「新聞を読め」と若者に強要する大人たちはどうかと思います。 新聞・テレビなどのマスコミが適切な情報を発信するように行動を続ける藤井先生らのような方々は尊敬しますが,私自身は「自身にとって何ら役に立たない新聞は読まない,その代り本を読む」という個人的な行動にとどまっています。今後を担う若者たちの意識が変わることが大事で,若者にとって新聞やテレビの情報のほとんどはむしろ害悪であろうと思っています(有益な情報ももちろんあります)。私は周囲の仲間や学生たちに適切な情報の主たるソースを知ってもらう,ということを通して国の転換にわずかなりとも貢献したいと思います。
人間は身の丈に合った行動を粘り強く続けていくことが大切ですが,日大の岩城一郎先生は, NHKや日経コンストラクションなどのマスコミと学や民間の有志との信頼関係づくり・情報交換の場を育てようとしており,私もその中に入れていただいています。私もマスコミを毛嫌いする,という幼稚なステージはそろそろ脱却して,マスコミにももちろんまともな,しっかりした信頼できる方々はおられるのだから,彼ら彼女らと力を合わせてどうやって国を良い方向に転換できるか,について具体的なアクションを起こす時期に来ていると思っています。
明日の火曜日,この岩城ミーティングと懇親会があるので,楽しみです。情報交換と,コアな議論のテーマは「被災地の復興工事における品質確保」です!