細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

凡夫

2014-08-26 19:16:19 | 人生論

11ヶ月近くになろうとしている仏滞在の期間中に(日本にいる時間も多かったけど)、もちろんいろいろなことを学びましたが、その最たるものは、当たり前のことですが、自分は凡夫である、ということです。

自分一人で何かができるわけでは決してなく、あくまで人々の中にいて初めて役に立てるのであり、そもそも生きることもできるのであり、生き甲斐を持つことも可能になることを、心の底から感じることができたように思います。

日本にいるときには、あまりの忙しさに辟易するときもありましたが、仕事をできることの幸せは、やはりこの1年を経験することでより深く理解できるのではないかと思っています。

凡夫である、ということは、努力すべきことが無数にある、ということです。一歩一歩進んでいくしかないと思いますが、一度しかない人生を、悔いの無いように精一杯生きたいと思います。

最終月の9月には、日本から3件の来客がありますので、精一杯おもてなししようと思います。


真にフィットするもの

2014-08-26 00:25:44 | 人生論

より良い生き方は、真剣に生きていく過程で、模索しながらも、徐々に身に付いてくるもの、と現時点では思っています。

「もの」は、生きる上で主役では決してありませんが、現代社会で生きていく上で、自分と相性のいいもの、自分にフィットするもの、は人生を彩る友人でもあります。

私は万事において、あまりこだわりのあるタイプではないので、ものについてもこだわりは強い方ではないと思っています。が、試行錯誤や多くの失敗を重ねて、結果的に長く付き合うことになる相棒がいくつも増えてきています。

22歳のときの卒業旅行(アメリカ、約三週間、人生で二回目の海外旅行。一回目は7歳のときの家族で単身赴任の父親を訪問したカナダ。)で、確か東急ハンズだったように思いますが、首からぶら下げるパスポートなどの貴重品入れを購入しました。いろいろと入れることができて、コンパクトで首にぶら下げることができるので、危険な地域?に行くことも多い私にはとても重宝しました。幸いに耐久性にも優れており、実は今でも使っています。海外に行くときはほぼ必ず持っていくでしょうか。20年近く使っていますが、あまり汚れも目立ちません。いつまで使い続けるのか知りませんが、たまたま出会った大事な友人、でしょうか。

書き出すと切りがないので、本命のものに移りますが、サングラスです。

もともと、あまりサングラスが似合う顔ではなかったのですが、上記の22歳の中高の同級生とのアメリカ旅行の途中で、OAKLEYというブランドのそれほど高くないサングラスを、友人の真似をして購入し(こだわりの無さがここにも露呈)、しばらく気に入ってかけていました。その後、「大人」になり、サングラスを新調しましたが、OAKLEYのスポーティーなタイプのブラウン色のサングラスを購入し、30代の前半はそのモデルを使い続けました。途中で紛失し、30代半ばに2代目のブラウンOAKLEYサングラスを購入しましたが、微妙に顔にフィットせず、違和感をずっと感じながらかけ続けていました。

仏滞在中の春の日本出張時に、バタバタと激しい出張が続いたときに、OAKLEYのサングラスを紛失しました。昔から貴重品を紛失する癖があり、最近は失敗を重ねて多少は改善されてきましたが、今でも、マフラー、手袋等は紛失することが結構あります。

サングラスはヨーロッパでは必須アイテムなので、 4月8日に成田空港を出発するときに免税店でサングラスを新調しました。サングラスの選択肢が非常に少なかったのですが、その中ではとてもフィットしたブルガリのものを選びました。結構、値が張りましたが、それなりに気に入ってフランスで使っていました。

ところが、このサングラスは、ポケット等に入れていると、すぐにレンズが外れます。あまりにも頻繁に外れたのですが、比較的簡単にはめ直せるので、こだわりの無い私らしく、使い続けていました。

先日、最終の日本出張の初日、品川で、異業種のすごい方々とあまりに熱く飲みながら語り合った帰りに、いつものごとく上着のポケットの中でサングラスのレンズが両方とも外れていたのですが、何と、片方のレンズが無くなっていました。唖然としましたが、どうしようもありません。

最終日本出張中は、買い物する時間もあったので、最終日に実家に近い大宮でいろいろと買い物をしました。フランスではほとんど衣服を買っていません。なるべくであれば消費は日本でしたい、という気持ちもありました。

初めてですが、メガネ屋できちんと調整もしてもらい、GUCCIのサングラスを購入しました。店員にもいろいろとアドバイスをもらいながら購入しました。結果、当然ですが、形も非常にフィットし、レンズが外れることもなく、収納ケースと合わせてきちんと使っています。

たかがサングラスですが、非常に高い勉強料を支払ってきたことになります。ですが、今回のサングラスは、これまでの中では最も自分にフィットするものであり、今後も大切に使い続けようと思っています。

こだわりの無い私ではありますが、一旦出会った大切な友人とは長く付き合い続けるしつこさは持ち合わせているようでして、大事な友人(もの)を一人でも増やしていけると幸せだな、と思っています。