今日の内容は、読む人にとっては、ちょっと怖い話かと。全く怖く思わない人もいるかと思いますが。
「センメルヴェイス反射」という言葉があります。センメルヴェイスは人の名前で、オーストリアの若い勤務医だったそうですが、産褥熱という病気にかかって出産した母親が死んでしまう原因が、なんと、分娩を担当する医師の汚れた手が原因であることに気づいた方でした。
ものすごく都合の悪い事実ですよね。お医者さんが人を殺していた、ということになってしまうので。センメルヴェイスさんはいろいろと情報発信したようですが、とても受け入れられず、非業の死を遂げた、とのことです。ですが、時間が経ち、センメルヴェイスさんの名誉は死後ですが回復していますが、同様に真実に気付き、発信していても埋もれてしまった悲運の方々はたくさんおられるのだろうと思います。
このように、あまりにも不都合な事実を見ようとしない、隠ぺいしようとするような反射的反応を「センメルヴェイス反射」と呼ぶそうで、これは現代にも無数にあるでしょうね。その辺りの事象を中野剛志さんが社会科学的に論じているので、ぜひ動画でご覧ください。
そうなのです。世の中には、都合の悪い事実というのは山ほどあり、「今さらそんなこと言われても」というような不都合な事実、というか真実はたくさんあります。中野さんは財政破綻論、緊縮財政論にしがみつく経済学者なども批判していますが、それで飯を食ってきた方々は、自分の過去を否定することにもなるので、絶対に認めようとしないのでしょうね。
脱炭素なども同じかと思っています。
コロナのワクチンも一緒ですかね。
結局、そういうことにしがみついている方々、世代が一掃されない限り、簡単には社会は変わらない、と中野さんは言います。
時間が経過すること、人が替わること、というのがやはり大事なのでしょうね。
私自身は、間違った事実にしがみつくような頭の凝り固まった人間にはなりたくない、と常々思っています。そして、そんな人間が大学という真理を探究する場にいてはよくない、と心から思っています。
さて、以下、ノンフィクションです。
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ある大学のある研究室のゼミ、でのこと。
学生の研究発表に対して、当時の若い?准教授が、ある発言をした。「鉄筋コンクリートのひび割れは、内部の鋼材の腐食に悪さをする、というのが常識であり、ひび割れ幅が大きいほどその害が大きいというのが常識と思われているが、本当だろうか?異形鉄筋を用いてひび割れ幅が小さい方が、丸鋼を用いてひび割れ幅が大きい方よりも、腐食が著しいという研究結果もあり、ひび割れ幅にこだわり過ぎるということに意味がないのかもしれない」というような趣旨の発言をした。
ある意味、常識とは正反対のことを発言したわけです。
いくつかやり取りがあったようですが、
年齢が上の教授がそのゼミにおいて、「そんなことあるわけがない」と少しイライラして発言した。
その准教授は、ある意味で、その年上の教授の力量を見限った。
++++
以上はどこの話か知りませんが、怖い話ですね~。大学という場所も、なあなあの世界もあるのかもしれませんが、政治力、金銭力なども含めて実力主義の世界ですので、頑張りましょう。。。
頭が固いと大した研究はできないでしょうし、間違っていたら「間違ってました!」と素直に謝れる人間でありたいですね。
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