ウィーンでの5泊の夏休みが終わろうとしています。初めてオーストリアに来ました。家族と3泊をウィーンでともにし、私は休み明けからハードな仕事の日々が待っているので、一足先に暑い日本に帰ります。もうすぐ空港に向けて出発ですが、この日記を書き始めました。最終的に、充実したウィーン滞在だったと感じます。
このブログのタイトルは、現在の私の悩みを表したタイトルでもあります。
「不惑」の40代はすでに半ばを過ぎ、現在は46歳ですが、惑っていないのか、惑っているのか、よく分からない状態に現在はなっています。50歳、50代での「天命」へ向けて惑い始めたようにも感じています。いずれにせよ、人生、という一つの壮大な物語には様々な局面が訪れるでしょうから、今のこの状態に対して、自分なりに全力で対処すべきなのだと、今日も感じています。
ここ数年、運動に力を入れています。ウィーンでも5回の朝のうち、4回ジョギングしました。現在は、体の状態が100%ではなく、10月13日のトライアスロン@鞆の浦に向けて、少しずつ体の状態を上げていこうとしている状態なので、ウィーンでのジョギングもゆったりとしました。ちょうどウィーンの中心環状路を30分かけて走るペースで最後の二日は走りました。早朝のウィーンのジョギングは快適でした。
この、運動に力を入れ始めたことは、明らかな老化が始まり始めた40代において、Playerとしても能力を維持できるように、という自分との挑戦の意味が大きかったな、と今では思います。研究者として60代まで第一線で働くことは決して容易なことではなく、現在の研究室の体制(前川、細田、藤山)において私が単なるManagerでいられるはずもなく、Playing Managerとして自らに挑戦できる環境であることは、感謝すべきことなのだろうと思います。
この数か月くらいでしょうか、以前より感性が鈍くなっているように感じます。以前であればもっと驚いていたり、感激していたであろうことにも感じ方が鈍くなっているように思います。昨年もそのように感じた時期がありましたが、昨年は秋学期の土木史の講義が始まるとともに、そのような状況は払拭されました。今年がどうなるかは分かりません。
この旅行中に、稲盛和夫さんの「心」という本を読みました。前作の「生き方」の続編で、稲盛さんの哲学がストレートに述べられています。
前作もとても感銘を受けましたが、今回、惑っている状況で読み、おそらく惑っていたからこそこの本を手に取ったのだと思いますが、勇気づけられました。生きる意味は、「生まれてきた状態よりも、少しでもよい人間になる」ことと述べられています。生きる意味をそのように捉えると、すべてのことに感謝するようになり、他の人が何も感じないようなことにもありがたみや感謝の気持ちを持てるようになり、感性も豊かになり、生き生きとする、とのことです。
また、すべての行動、判断の根幹に、自分のため(自我)でなく、誠実さや利他を置きなさい、そうすると自動的に人生は良い方向に行く、と述べられています。様々な具体例も挙げられており、また私の人生を振り返っても、その通りだな、と思います。
ちょっと成功すると、すぐに自分の力を過信し、落ちぶれていく人が非常に多い、と稲盛さんは警笛を鳴らします。私も基本的にはチヤホヤされることが大半なので、自分自身で気を付けないと簡単に堕落します。
私は「7つの習慣」を大学院生のころから読み、ミッションステートメントも公開し、生活において実践してきました。7つの習慣と、稲盛さんの言っていることはほぼ共通しているように思います。
50歳で「天命」を知れるよう、少しでもよい人間になるべく日々を過ごし、社会における自分の役割を果たせるようにしたいと思います。
Playerでもありますが、Managerとしての仕事も確実に増えています。巡り合った仕事に縁を感じ、しっかりと取り組むことでしか、自分の能力が向上していかないこともこれまでの人生で十分に学んでいます。厳しい社会情勢ではありますが、文句、不満を言うよりは、しっかりと実践を積み重ねる人間でありたいです。
日本はまだまだ暑いようですが、帰国後、ハードでチャレンジングなスケジュールがしばらく続きます。様々なことを感じ、学び、多くの方々と仕事をともにできることを楽しみたいと思います。
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