日本出張を終えてパリに戻ってからちょうど4週間が経過しました。この4週間の間に、パリでの生活基盤がかなり整い、子供たちも調子をつかみつつあります。
今週から二週間の日常が終わると、子供たちが冬休み期間に入るので、クリスマスやら、奥さんのもう一人の親友の実家を訪ねてパリからかなり離れたところに旅行も予定しています。また、12/21-22の週末には家族にわがままを言って、ノルマンディ地方に一人旅に行かせてもらいます。もちろんインフラ調査を兼ねております。
私の研究活動も次のステージに入ろうとしており、建設マネジメントの勉強を本格化することになりそうです。「ひび割れ抑制システムによるコンクリート構造物のひび割れ低減と表層品質の向上」という論文の原稿を仕上げて投稿しましたが、次の日本語の論文のタイトルは「施工状況把握チェックシートによるコンクリート構造物の品質向上と協働関係の構築」というものになりそうで、こちらは建設マネジメントの論文集に投稿すべく、準備を始めました。あまり頭でっかちにならないよう、いつものように具体的な各論を通して全体の肝を突くつもりで、まずは浅目に情報収集したいと思っています。小澤一雅先生にプレゼントしていただいた、木下誠也氏の「公共調達研究」という著書が非常に勉強になります。まずはこの本を熟読して、俯瞰的な見方を体得しようと思っています。
読書も乱読のようになってきておりますが、facebookでも紹介した「逝きし世の面影」を10数年越しに読めており堪能しています。東野圭吾の作品も大好きですが「新参者」という加賀刑事の本に感心しながら読み入っています。
昨日は、奥さんの親友のパトリシア家族が我々の家に遊びに来てくれ、子どもたちも4人でワイワイと遊び、とても楽しい時間を過ごせました。
旦那さんのジェロームが、私と次女が水曜日散歩で訪れるとよいおすすめスポットを複数教えてくれたので、しばらくは水曜日散歩も充実しそうです。
いろんなことを感じるいつもの余裕も少し戻ってきたように思いますので、いよいよ持前のアクティブさが発揮されるかもしれません。
今週、来週と、オフィスに夕方まで滞在できる日が一日も無い、という厳しい制約条件がありますが、研究、勉強にいそしみたいと思います。
このブログは、自身の記録でもあるのですが、教育の意義も持っており、また後輩の研究者・教育者への拙い参考資料の意味もあると思っておりますので、包み隠さず記しておこうと思っています。
私自身もいろいろと悩みながら、自分自身が研究者、教育者として成長していける環境整備を行い、可能な努力を行ってきているつもりではあります。
課題の一つが、国際性です。
英語での論文執筆が少ないこと、国際的なネットワークが弱いこと、などは課題として認識しており、一流のレベルに近づくには改善の必要があるのは自明です。
私自身は英語に対するコンプレックスは小さく、レベルは一級ではありませんが、書くことにも話すことにもそれほど抵抗はありません。また、幸いにも留学生の特別プログラムがありますので、優秀な留学生と英語で研究に取り組めるのは、私自身にとって非常にありがたい環境です。この環境も先人たちのご努力のおかげですが、いつまでも安泰とは言えませんが。
彼ら留学生と、しっかりとした研究を行い、地道にジャーナル論文投稿を続けること。それから、私自身や、私が育てる日本人研究者に英語で論文を執筆してもらうこと、さらには日本人研究者との連携や、国際的な連携により英語での論文を執筆すること、などやるべきことは分かっているのですが、地道に重ねていくしかないと思っています。
津波の研究でカイロ大学のHamed先生との連携が始まったのは一つのステップだと思っています。
また、つい最近、ニュージーランドの大学で教授に昇進したらしいDhakal先生(ネパール出身)も学生時代の懇意の研究者ですが、彼の指導する博士課程の学生の論文審査を依頼されており、彼とも交流が復活しそうです。こういう付き合いをコツコツと育てていくことが、今の私には大切に思います。
昨日から、ある英語論文(国際会議投稿用)の執筆を開始しました。ノルウェーで2014年6月に開催される国際会議で、池田尚治先生からご紹介いただきました。Innovationがテーマですので、復興道路の品質確保について執筆することにしました。何がInnovationなのか明確に記載してください、との事務局からのリクエストがありますので、無駄な記述を一切省いた、簡潔な論文にしようと思っています。
今日、具体的に執筆を開始しましたが、まずは日本語でなるべく簡潔に、英語に翻訳することを明確に意識した文章で執筆しています。明日からの一週間で英語論文として仕上げようと思います。
英語の論文を、日本語の綿密な下書きから執筆することは初めてですが、結局はこちらの方が早くて正確な論文が執筆できるように思うので、自身の新たな方法として模索しながら作業したいと思います。
英語の論文としては、この復興道路の品質確保に関する国際会議論文が仕上がった後は、SWAT、目視評価の論文を1本ずつ、ジャーナル論文に投稿したいと思っています。
国際性を向上するための取組みはもちろん他にもいろいろありますが、フランスに滞在する期間が非常に大きなチャンスであることは自明ですので、最大限に活用したいと思います。
私が家族のフランスでの生活に完全に合流してから1ヶ月近くが経ちました。
新居での生活も軌道に乗り、ようやく洗濯も家でできるようになり、ほぼ基盤が整いました。
食生活も、日本の食事が恋しくなることもほとんどなく、外食も最小限に留め、健康に気を付けた食事ができているように思います。
細かいテクニックですが食洗機で洗うとカルキのせいなのか、炭酸の影響なのか、食器が真っ白になってしまうのですが、奥さんが女性ネットワークの情報を駆使して、食器をきれいに洗うための洗剤のようなものを導入し、きれいに洗えるようになりました。
また、私自身の生活のリズムも基盤的なものが構築されつつあり、充実感も覚えています。子どもたちのお迎え、お世話や、お弁当作り、家事全般も担いながら、研究者、教育者としての仕事も自分の納得いくレベルで全うすることは容易ではありませんが、少しずつレベルを上げていければと思っています。
制約条件は多いのですが、水曜日の次女との散歩を活用したパリ遺産めぐり、ジョギングかつインフラめぐり、なども生活に織り込みながら、貴重な時間を有効に活用できるように工夫しています。また、12/21~22に一人旅をさせてもらい、初めてノルマンディ地方に世界遺産のル・アーブルの見学等、研修?旅行に行ってきます。
奥さんの尽力で自宅でも快適なWifi環境が構築されたので、仕事も非常にしやすいです。
私自身の性質として、基盤の構築とともに活動が活発化するという特徴がありますので、徐々に行動も活発化してくると思います。
もちろん欧州にいることをフル活用して、各国の研究者たちとコミュニケーションを行いたいのですが、これについては焦らず、一つでも増やすことができれば良しと考えることにします。来年度には複数の国際会議に出席する予定ですので、楽しみにしています。
今日は我が家に奥さんの親友家族が遊びに来ます。どちらも子供が二人の家族で、交流が楽しみです。奥さんが料理を準備し、残りの三人で家の片付け、清掃を行っています。
かなり時間がかかりましたが、ようやく土木学会論文集の原稿が形になりました。査読で落ちるかもしれませんが、タイトルは「ひび割れ抑制システムによるコンクリート構造物のひび割れ低減と表層品質の向上」。私の30代後半の研究の集大成と言ってよいと思います。
連名者にチェックしてもらい、私自身も週末にもじっくりと校正して、投稿したいと思います。
日本にいるときと違い、海外にいると自分一人での行動が多くなります。コツコツと行動することが多くなるので、生み出せる成果も少ないように感じます。
ですが、何事も、一歩ずつ着実に歩もうと思っています。日本でやるべきことと、フランスでやるべきことは当然に異なります。
フランスに来てから家族のそれぞれのメンバーとの関係はすごく改善されています。特に次女と過ごす時間は日本よりも圧倒的に増え、今後の長い人生における信頼関係が醸成されているように思います。どうせ二人で過ごす時間が多いのであれば、それをインフラ・歴史巡りに当てようということで、これも毎週水曜日の積重ねになりますが、少しずつ積重ねた時間の価値は非常に大きくなることと思います。二人の関係にとっても、自身の勉強にとっても。
論文の執筆は、コツコツとした時間の積重ねですが、一つ仕上げてみて、改めて海外で時間に余裕のある現在の環境に非常にありがたみを感じます。次からの数本は英語の論文を予定していますが、これもかなり時間がかかると思います。SWAT,目視評価についての英語の論文と、ノルウェーでの国際会議に投稿する復興道路の品質確保の論文の3つを、次のターゲットにします。
また、日本にいるときには非常に重荷に思っていた、土木学会の震災報告書(津波による構造物の被害)の取りまとめ作業にも、ようやく着手できる状態となり、これはぜひとも年内に片を付けたいと思っています。
これからのフランスでの滞在期間は、これまでで最も論文等の原稿執筆を行う時間になると思いますが、自分自身で「やり切った」と思えるように全力投球したいと思います。
明日から三日間、オフィスに来れませんので、分厚いですが「PC構造の原点フレシネー」は家に持ち帰って、楽しむことにします。
昨日は、12/2の月曜日で、新しい一ヶ月のスタートの日でしたが、非常に調子が悪く、能動的な仕事や勉強が全く手に付かない、という状況でした。こちらに来てから最も調子が悪かったように思います。
前日は親友のXavierの家を訪問し、夜もたっぷり寝たつもりで、おまけに天気もなかなか良かったので、原因がよく分かりませんが、そういうときもあります。
日本にいるとグダグダ言っている余裕がなく、多少体調が悪かろうと、打ち合わせ、講義、業務等で強制的に頭と体を使って仕事をこなしてしまうのですが、こちらでは強制的な仕事はありませんので、体調不良とも適当に付き合うしかありません。ブルーバックスの統計のお気に入りの本を読んでいても頭に入ってきません。
結局、土木チャンネルを視聴して、国土学等について勉強していました。体調が悪くても、受動的な勉強であればできます。
また、1月に学生が二名、インターンシップで訪問しますが、そのときにSWATで実験をするので、実験に使用する供試体の手配、圧縮載荷装置の確認などが実質的に進みました。何とか実験できそうです。
体調の悪い時は無理しないようにして、早めの夕方に帰宅し、奥さんが子供たちのお迎えをしてくれることになったので、夕食の準備だけすることにして家でリラックスしていました。
ふと思い立って、以前からチャレンジ?しようと思っていた坊主頭にしました。ヘアカット、ヒゲのトリミングなど多機能のバリカンを日本で買っていたので、自分で坊主頭にするのはもちろん初めてでしたが、結構簡単にできました。
ここのところずっと短髪ではありましたが、坊主とは違います。中学校時代が校則で坊主頭だったのですが、中学校以来の坊主は快適でした。
こちらでは、スーツを全く着ませんので、坊主頭と服装の相性についてはあまり考える必要はないです。
坊主であること自体も気持ちいい(子供たちが触って喜ぶ)のもあるのですが、散髪屋に行かなくてよい、というのも大きな利点です。
散髪屋には行ったら行ったでよいのかもしれませんが、言葉が通じる気がしないし、どうせ変な仕上がりになるに決まっているし、お金も時間ももったいない。
まあ、デメリットはともかく、坊主になってすっきりしました。
昨日の不調も終了し、今日は一週間で最も長くオフィスで仕事できる大事な日です。
林さんがブログで紹介していた統計学の良書を複数読んで、本質的な理解度が増しているので、自分の研究と関連する部分にフィードバックしたいと思います。
今日は、論文執筆作業、フレシネーのプレストレストコンクリートの開発の部分の読書、にどっぷりつかろうと思います。
私が日本出張を終えてパリへ来てから三週間が経過しました。
大事な 業務がぎっしり詰まった日本出張だったこともあり、パリへ戻ってからは日本の業務に追い立てられることは無くなり、学生の研究指導と自分の研究・勉強に多くの時間を割けるようになってきたように感じます。いよいよ、本格的な留学期間のスタートを実感しています。
この二週間は、家族で新居での生活をスタートしました。洗濯機が不調で、修理もうまく行かず、新しい洗濯機に換えてもらうようで、洗濯を以前のホテルのコインランドリーで、という不便はありますが、それ以外は何とか新居での生活が無事にスタートしたように思います。
重要な食生活も順調に思います。苦労した炊飯器も、結局は新規購入の高性能炊飯器を、大型変圧器で使うことができ、パリで購入するあきたこまちをおいしくいただいています。ご飯がおいしいと基盤がどっしりする気がします。Korea系のKorean・日本食材の店が近くにあり、ラーメンもやきそばも作ることができ、すでに週末にどちらも作り、家族においしく食べてもらいました。スーパーや水曜・日曜のマルシェも活用し、基本的には食べたい健康的なものをおいしくいただいてます。家のすぐ近くに中国人の経営する日本食の店があり、金曜の夜に二回、食べました。ボジョレー・ヌーボーも飲み過ぎない程度に毎日おいしくいただいています。
日本にいるときよりも、家族のそれぞれとの関係、対話も密になり、それも目的の一つだったので、大事にしたいと思います。
昨日で11月が終わり、今日から12月です。
今日は、私の親友のXavierの家に家族で遊びに行きます。学生時代からの友人でもう15年くらいの付き合いになるでしょうか。家族ぐるみの付き合いで、どちらも二児の父親になり、日本でも数知れず会って、酒も飲んできましたが、今日はとても楽しみにしています。
来週は、奥さんの親友の家族を我々の家にご招待します。その親友のフランスでの結婚式には6年前に、私たちも参加しましたので、こちらも家族ぐるみの付き合いです。
年末には、奥さんのもう一人の親友のパリから離れた実家を訪問するプランも持ち上がっており、このような親交はフランスでないと我々にはできないもので、フランスに来たかいがあると思っています。大事にしたいです。
自分自身の研究は、学生が筆頭のジャーナル論文は順調に執筆・投稿が進んでおり、私自身の論文もこつこつ執筆が進んでいます。 12月には、現在執筆中の論文の投稿と、締切りがやってくる国際会議論文、土木学会の震災報告書(津波被害)の取りまとめをしっかりと行い、自身の研究を加速させたいと思います。
奥さんの会社のサービスで、フランス語の会話スクールにもそのうち行けるようなので、フランス語の勉強のモチベーションもしっかり持って、継続したいと思います。
日本にいるとまず不可能なほど時間を確保できていることのありがたみを、ときどき非常に強く感じるのですが、常に忘れないように過ごしたいと思います。
今のところ、ときどき改善の必要は感じますが、一日一日がしっかりと過ぎて行っていると感じています。