基本的に人間というのは変化を嫌うものです。とはえい日進月歩世界は進化していきますから、変化を拒絶することは難しいものです。
私は教育分野において、拙速に指導内容・方法を変化させるべきではないと考えています。
「これからの指導はこうあるべきです」とか、「これまでの指導では成果が出にくいのです」とか、「さらにより良い指導を追求した結果こうなります」とか。
え?これまでのどこがダメで、変更する方法のどこが良くて、そしてどのような効果が期待できるのか?少なくともシミュレーション上では成果の方が大きいと考えられるならその根拠は?
そういうものを示すことなく美辞麗句が並んでいると、私は言葉を失います。少なくとも今まで「それまでのやり方」で学んだ生徒は被害者じゃないですかね?
もちろん、新しい知見をもとにこれまでのやり方を検証して、ダメなものは辞める・より良きものは取り入れる。これを否定しているわけではありません。
目新しいから飛びついてみた。生徒が集まらないから手を替え品を替えで改悪になっている。そんな状態になっては良くないと思うのです。
そろばんそのものは昔も今も変わり映えするものではありません。ただその指導方法はずいぶんと変わりました。そういう変化は必要だと思いますが、伝えるべきことが伝わらなくなる変化は良くない。そんなことを新年度の方針を考えるにあたって思いました。