私の教室からは本日の舞台に5名が挑戦します。
私は雇われ講師時代を含めて27年間塾の仕事に関わっていますが、一度も入試応援という者をしたことがありません。それは入試という者が当たり前の日々の延長上にあると考えているからです。
今日受験に立ち向かったメンバーは中学進学時に未曾有の出来事に襲われました。それまでの当たり前は一変してしまいました。常時マスクを着用することになりました。違う小学校出身で同じクラスにならなければ、素顔を知らないまま卒業することもあります。食事の際にもしゃべることを取り上げられました。消毒液があちこちに設置されました。濃厚接触者になれば一定期間登校できなくなりました。リモート授業をいきなり進められました。
大人でもたいへんな思いをするのに、子供たちはどれほどたいへんな気持ちだったでしょうか。見た目は明るくしてくれているけれど内面は、、、。私自身はガイドラインを守りながら少しでも「日常」を取り戻すことを最重要と考えてこれまでやってきました。
少しでも当たり前の日々を感じてほしい。教室ではマスクと換気以外はいつも通りを続けました。
そして今日、生徒たちは受験の舞台へと向かってくれました。私は今日も「当たり前の日々」を過ごしています。ただ少しだけの気持ちを込めましたが。
約3年間続いてきた「当たり前では無い」日々は、どうやら春から当たり前に戻り始めるようです。高校生活の始まりとともに失った3年間を全力で取り戻してほしい。そのためにも各自が「行きたい!」と感じた高校に入学を認められてほしい。心からそう願います。
大人の都合に振り回された生徒たち。今からでも思い切り大人を振り回してほしいと思います。私も精一杯振り回されようと思っています。遠慮なんてしなくていいです。
私の教室の生徒だけで無く、この3年間を乗り越えたすべての子供たちに、一人でも多くの桜が咲きますように。もしものことがあっても、周りの大人たちの中に君たちの味方は必ずいます。目一杯頼って甘えてください。
すべての子供たちが輝く日でありますように。そう願っています!