超人日記・作文

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

日々の随筆・「それから」

2024-09-25 00:03:21 | 無題
漱石で、一番思い出深いのは『それから』だ。
私の学生時代、森田芳光監督で、映画化された。
登場人物は、代助(松田優作)三千代(藤谷美和子)平岡(小林薫)
の三人を中心としている。この三人の関係を描いた恋愛ドラマ。
森田芳光監督の映画には、当時痛く感動し、当然、原作も
読み、面白い昔の言い回しや風情や心境に胸を打たれた。
その当時は明治末を忠実に再現していると思っていたが、
近年、改めてDVDで観ると、化粧や男性の髪型を含め、
どう見ても一九八〇年代を色濃く反映している。
台詞がまた秀逸で、漱石の他の小説から台詞やエピソード
を借りてきて、上手く組み合わせている。
『それから』の最大の山場、代助が三千代に告白する台詞
「僕の存在には、あなたが必要だ。どうしても必要だ。」という
言い回しには、痺れてしまった。人を思うと、脳裡に浮かんで来る。
恥ずかしくて言えないが、名言である。
そんな訳で、漱石の小説はまた現代に映画化してほしい。
出来れば松田龍平さんや松田翔太さんに、主演をお願いしたい。
「僕の存在にはあなたが必要だ。」

代助の台詞回しが繰り返し胸熱くする「それから」の恋
コメント (2)
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