暖かい春の田舎道を走っていると、吉祥禅寺がありました。
初めての訪問です。
改めて門前の道路に廻ってみると、地蔵堂脇に「鷹取殿」の記載があって、薄くかすれた矢印があります。
お地蔵さんのお顔を拝見すると、いままでにお会いしたお地蔵さんの中で、一番優しいお顔をしています。
いつものように、もう来る事は無いと思って矢印の石段を行ってみます。
そう言えば、ここに来る途中に「椿寺」との記載がありました。

なるほど、椿の木が左右に繁っています。
もう少し早い時期に来れば良かったです。
石段の上にお堂が見えてきました。
ここが鷹取殿のようです。
うわっ!?
ちょっと不気味です。
無数にお供えされている子供服やよだれ掛けに書かれている文字を見て納得がいきました。
これらは、絵馬と同じ機能を果たしているのですね。
子授け祈願と、授かったお礼の子供服とよだれ掛けです。

帽子もあります。
子授けのお寺が全国各地にあるとの知識はありましたが、ふるさとのこんな所で出逢うとは思いも掛けませんでした。

この偶然の出会いに感謝して、孫の無事の誕生を祈念しました。
帰りにもう一度、お地蔵さんを拝みます。

なるほどね。優しいお顔で可愛らしい前掛けをしているわけです。
こんな出会いがあるから、行き当たりばったりの散策は楽しい。