荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

羽二重団子で食べるかき氷

2022年09月19日 | 散文

道標です。

 

左は「王子街道」、右は「いも坂」です。上野の山に続きます。戊辰戦争で敗れて山に籠もった幕軍の彰義隊はこの坂を落ちてきて、羽二重団子の敷地に刀装甲冑を投げ捨てて、王子街道を落ちて行ったそうです。

 

坂の下に正岡子規の句碑が有ります。「いも坂も団子も月のゆかりかな」

 

「団子の由来」も有ります。正岡子規だけでなく、夏目漱石も、森鴎外も贔屓にした団子屋です。

 

数年前にビルに建て変わった老舗です。この店になってから入った事はありません。

 

昨年も、一昨年も、この氷の幟暖簾が風に揺れるのを眺めていました。

 

夏季限定の白い暖簾を潜ります。

 

9月19日は正岡子規の命日です。店の前の王子街道は子規葬送の道です。根岸の子規庵から田端の大龍寺までこの道を往きました。

 

「氷ゆず」にしました。

 

シロップを掛けたら氷が歪に変形しました。まあ、味は一緒です。

 

底に柚子シロップが覗きます。サッパリした甘さです。

 

食べ終わりに近くなったら黄色い粒が現れました。柚子の皮を摺り下ろしたものです。上品な香りと味です。流石は文豪贔屓店の仕事です。

 

今シーズン最後の氷になると思います。

 


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