

写真1 古畑耕の住宅と畑は急傾斜の南面山腹を登る
写真2 南面山腹の道路から北面山腹を望むと、直下谷底に柳瀬川、北面山腹に棚田


写真3 谷底の柳瀬川縁の道路から古畑観音堂へ急傾斜参道が続く
写真4 古畑観音堂。木造聖観音首像、聖観音立像が安置されている

畑や水田、宅地の造成方法は様々
V字状峡谷では田畑、宅地は急峻山腹を階段状に築かれ登る
いわゆる棚田、段々畑、テラスパディーフィールド、テラスハウスなど
その例が高知県高岡郡佐川町古畑耕(ふるはたこう・上の写真)、40戸弱の里
街から柳瀬川沿いに遡る県道302号の最奥部に立地
柳瀬川(古畑川)縁から南面山腹を見上げれば石垣の上に瓦屋根
宅地や道路から柳瀬川(古畑川)を見下ろせば直角に近い所もある
それほど急峻な南面山腹
そこに、里人は少なくとも七百年余かけて数多の石を積み、繕い、宅地や畑を拵えた
向かいの北面緩傾斜には住宅なく、石積みの棚田
里人は古畑観音堂を核に居を構え、畑や田を耕し、木を伐り、暮らしてきた
古畑観音堂は聖観音(馬頭観音)を祀る
牛馬耕の時代、旧暦1月28日、近郷から馬や牛、人が参拝して賑わった
ちなみに、佐川町は我が国の植物分類学の大先達・牧野富太郎博士の生誕地
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2008年02月13日 撮影地:高知県高岡郡佐川町古畑耕