おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

沈下橋 谷田川にあり

2015年02月28日 04時51分50秒 | 農村の水

写真1 沈下橋・通り前橋 谷田川左岸から小さな中洲へ 通行不可


写真2 沈下橋・通り前橋 鉄道のレールと枕木が使われている


写真3 沈下橋・北坪東橋 谷田川右岸から中洲へ 通行可 水は流れてない


写真4 沈下橋・北坪東橋 脇に轍 通り前橋と同様にレールと枕木からなる


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 沈下橋
 欄干のない橋
 イメージするのは四国、四万十川

 灯台下暗し
 四国まで行かずとも架かる
 群馬と埼玉の県境を流れる谷田川(やたがわ)に

 小さな中洲を挟み二つ
 通り前橋と北坪東橋
 ともに鉄道のレールと枕木を使用

 中洲には田んぼ
 この時季、2月下旬、田んぼは耕されている

 二つの沈下橋は通作用であり、谷田川両岸をつなぐ生活用であった

 引用・参考文献等:弊ブログ2015年02月22日26日
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2015年02月21日 撮影地:群馬県板倉町

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農家・農村の女性1 夫に「出て行かれちゃった、私」

2015年02月27日 01時41分40秒 | 農村

田植後に補植する女性(本文と無関係) 2008年05月02日 埼玉県幸手市


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 農家・農村に暮らす女性の来し方について、筆者は複数の女性に聞取りを実施。
 本日は、高度経済成長期に夫が建設・土木作業に出て、家に残された女性Aさんの話。
 次のよう。

  注1 <  >の中は筆者の質問等  注2 **  **の中はAさんの夫の話
  注3 (  )の中は筆者による補足 注4 無印がAさんの話

 <(1956年・昭和31年)結婚の頃は、なさってたの、養豚を> 始めたとこへ来たの(3軒隣りに婚入した)①。
   それでねー、聞いてください、よっ
 <はい、はい> それでね、養豚始めてさ、そーしたら、出稼ぎが(夫の出稼ぎが昭和35年から)始まって、出て行かれちゃった、私②
 <あら、ら> で、私におっつけて、(私は)農家やって、養豚やって、家事やって、子育てやって③
 <忙しかった、一人4役だった、5役だった。そのとき、種豚は何頭ぐらいいたんですか> そーんなにいないけど、ま、今でも小屋があるけど、
   でも6頭ぐらい。 **うん、あのね、6頭とゆうのは、1年に2回取れんだよね**
 <そうとう取れる> そっ、農閑期利用で。そんでさ、農家が、なーに、稲がさ、田圃が終わって、ちょっと閑なると、
   (豚の)子どもができるようなってんだから、閑がなーいんだ、よっ、嫌ーんなっちゃう④
 <旦那さんは、外で働くし> そっ、で、子どもを教育するんで、ほ、みんな、大学でしょ、だーからさ、教育費に(出費が嵩む)⑤
 <じゃ、お子さんが大学終わるまで豚やってた> そっ
 <結婚なさってから、ずーと豚をやってたの、おっつけられて> 仕様がない、でも、おカネが入んないんとゆんでさ、
   子ども2人、3人でしょ、で、みんな二つちがいに産んでたから、私も。
   だーからさー、子ども、教育費、かかるわ、かかるようなっちゃって、大学
 <豚のおかげで、また奥さんのおかげなんだ> そっ、また、その頃、養豚が良かった、子取りがねー
   **高く売れたの。そしたらね、子どもが、学校行くてんだよ。そっーくり持っていかれちゃった⑥**
 <奥さん、頑張ったんだ> そう、頑張らなくちゃ、追いつかなかったから、大変でしたよ、ほんとに、ここまで来る道のりは。
   もー、これ以上頑張りきんないよねー。そしたらさ、最近はねー、若者がお勤めでしょ、
   だから、けっきょく、やっぱし(家に残ったAさん夫妻が農業を守るしかない)⑦。
   もー、ねー、連休利用しなかったら、自分たちも、かなわないから⑧

 <考察>
 上記文中の下線部は、次のように考えられる。
 ① Aさんの生家は兼業農家。Aさんに農作業経験はない。その彼女が、3軒隣りに住む農業専従の夫と結婚。
   通婚圏の狭いことを知る。
 ② 1956年(昭和31)の結婚時、経済の高成長が始まり、需要の伸びが予想された養豚を始めた。
   しかし、1960年(昭和35)、地域の建築・土木作業に人手なく、Aさんの夫(当時25歳)は、誘われて従事。
   60歳代まで従事。専業農家から兼業農家への大転換。
 ③ 夫が建築・土木作業に出て、残されたAさんは、義父母がいるとはいえ、乳飲み子を抱えながら、
   水稲、養豚、家事をこなさねばならなかった。
   まさに、1人4役、当時言われた「主婦農業」、「三ちゃん農業」の典型。
   また、Aさんは、育児と農業を両立するのが「嫁」の務めと規範づけられていた当時の典型である。
 ④ 農繁閑期のあった伝統的農業から、養豚により、年中多忙の周年農繁期の農業となり、
   残されたAさんは、息つく閑もない状況になった。
 ⑤ 農家の長男は、農業とイエを継ぐというAさん夫妻の世代の規範は崩れ、長男は農業高校でなく、
   非農業高校や大学に進学するようになり、教育費負担が家計を圧迫するようになった。
   単に、教育費が嵩むだけでなく、自給中心の暮らしや農業から、商品経済の真っ只中に乗り出さざるを得なかった暮らしと農業を知る。
   そのため、Aさんは養豚で稼ぎ、夫は農外就労で稼ぐ道を選択。
 ⑥ 1961年の旧農業基本法で謳われた「選択的拡大」品目の養豚に絡む肥育素豚供給経営の優位を知る。
   その優位で稼いだカネは、Aさん夫妻が、自分たちのために使うのでなく、老後資金でなく、子どもたちの高等教育費に消えた。
 ⑦、⑧ Aさん宅は、長男が安定恒常勤務に就き、イエを継いだ。Aさんは、譲って楽になるかと思っていたが、
     そうは問屋が卸さなかった。
   水稲作業は、Aさん夫妻が関わらざるを得ず、思うようにはなっていない。多世代同居の高齢者農業を知る。 
   高齢のAさん夫妻だけで田植はできないので、また農外勤務の長男が田植年休を取るのは不都合なので、
   田植は、4月末~5月初旬の、いわゆるゴールデンウィークに実施されるようになった。
   ゴールデンウィークの田植は、Aさん夫妻の結婚時にくらべ1ヶ月半ほど早まり、前進。
   その田植前進が可能になったのは、水稲品種改良だけでなく、圃場整備に伴う農業用水の施設化・機械化により、
   短期間に多くの農家が集中して田植水を使っても、足りる状況がつくり出されたためである。
   最後に、育児及び家事と農業との両立が当然と考えられた時代、精神的に、身体的に辛かったAさん、
   現在も農作業に従事するAさん。
   子どもたちを育てあげ、先祖から預かった農地やイエを長男に譲り渡せた、ゆとりと安堵感をAさんと夫に感じた。

 聞取り・執筆者:有馬洋太郎 聞取日:2006年05月20日 聞取り地:埼玉県久喜市
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ホダギ 魚の隠れ家・産卵場

2015年02月26日 05時34分57秒 | 農村の水

写真1 「群馬の水郷公園」の池に設置されたホダギ 魚の隠れ家、産卵場


写真2 池のホダギ 護岸にヘラブナ釣り場5ヵ所 写真1と同じ池


写真3 ホダギ浮かぶ水面に木々、雲、美しい 写真1と同じ池

写真4 写真5
 
写真4 カワウ 淡水魚天敵の代表 谷田川排水機場近くの電柱にとまる 写真1の池に近い
写真5 孤を好むアオサギ 池の魚を狙う 微動だにせず待つ 写真1の隣り池


写真6 オオバンのつがい ホダギの横 水草を好む 写真1と同じ池

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 谷田川左岸堤防を遡り、約2時間
 「群馬の水郷公園」に着く

 最上流の池に木枝を重ねて組んである(写真1~写真3)、その数12
 池の関係者らしき男性に伺うと次のよう
   木枝の重ね組みはホダギと呼ばれる
   ホダギは魚の避難場と産卵場
   カワウなどの外敵から逃れる場所
   池にはヘラブナ、マブナ、コイ、ナマズ、ウナギなどが生息

 本日は好天
 鏡の水面に映る雲、木々、美しい
 魚の天敵たちも元気のよう

 引用・参考文献等:弊ブログ2015年02月22日
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2015年02月21日 撮影地:群馬県板倉町






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なに なさってんですか151 タマネギの草取り

2015年02月25日 01時21分58秒 | 農業

写真1 穴開きマルチシート並ぶ畑 草が多い 作業中の男性


写真2 マルチシートの穴には定植した秋播きタマネギ 葉丈はまだ短い


写真3 畦畔茶の左は不作付冬畑の関東ローム・赤土 このような作土が飛ぶ 昔は麦が伸びていた


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 畦畔茶を見撮中
 前方に穴開きマルチシート並ぶ畑(写真1)
 シート脇に座り作業中の男性(弊ブログ2015年02月23日の男性

 現場に着き、なに、なさってんですか、次のよう
   6月頃に収穫する秋播きタマネギの草取り
   自家用、販売しない
   軒下に吊るし、正月頃まで食べる

   この時季、毎日、ホウレンソウを千把ほど出荷
   そのため、タマネギに手が回らず、草が伸びた

   畑の境に植えてある茶樹は畦畔茶と呼ばれる
   作土嵐避け(弊ブログ2013年03月12日)の役割をもつ
   茶葉を摘み、煎茶で飲む農家もある

 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2015年02月22日 撮影地:埼玉県狭山市堀兼

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独歩雉 パートナー求め 畦畔茶

2015年02月24日 05時34分27秒 | 野鳥








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 ケーン、ケーン、雉の鳴く
 姿は何処

 いた、いた、70~80m先、畦畔茶の脇(上の写真)
 周りを警戒しつつパートナーを探す
 春です

 引用・参考文献等:弊ブログ2011年08月04日2012年06月07日
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2015年02月22日 撮影地:埼玉県狭山市堀兼
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