

写真1 短針9時の位置から時計逆回りに寛、永、通、宝。通貨変動の荒波にビクともしない。

写真2 寛永通宝の砂絵は、380年前、1夜にして造形された。
先人は、今から380年前、寛永10年(1633)に価値変動にビクともしない貨幣を、1夜で造ったと伝えられる(写真2)。それが砂絵の寛永通宝(写真1)。試験前の1夜漬けとは違い、歳月を重ねた今も生きている。この砂絵は、現在各地の砂浜で造られる砂絵の魁。
さて、寛永通宝は寛永13年から流通しており、写真2の案内板に記される寛永10年は少々疑わしい。また、わが国の歴史は「一夜」にしてできたのが好き。
それはそれとして、綿々と4世紀にわたり砂絵が維持されているのは素晴らしい。現在、春と秋のそれぞれ1日、市民ボランティアが砂絵修復の「砂ざらえ」を行う。
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年01月11日 撮影地:香川県観音寺市琴弾公園