
写真1 ご先祖のコシカケ(仏様の腰掛け)

写真2 コシカケ(写真1と同一。)はカイドウの入口に供える

写真3 コシカケは墓にも供える

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2016年08月16日、埼玉県吉川市の深井新田及び平方新田を歩く
両集落は江戸川右岸域、旧太日川自然堤防上に立地(弊ブログ2015年02月18日)
お盆三が日、両集落を貫通する堤防天端の細道は「仏の腰掛け道」の様相(弊ブログ2015年08月17日)
この盆景を撮るために、台風に伴う雨のなかを歩く
本年も昨年と同じくホトケサマのコシカケ(仏様の腰掛け)や精霊馬が並ぶ
帰途、Tさん(92歳・吉川市K地区の郷土史家)にコシカケなどK地区の盆行事を20分ほど伺う
次のよう
<08月12日>
1)ハカナギ 墓石を洗い、コシカケ、花立て、線香立てを供える(写真3)
12日の、いつでもよい
2)コシカケを供える
カイドウ(久喜市域ではケード:弊ブログ2015年01月22日)の入口に供える(写真1・写真2)
花立て、線香立てといっしょに
ホトケサマのお膳にもなる
コシカケの近くにホトケサマの好物は供えない
3)ナスの馬・精霊馬
ナスやキュウリの馬は、ショウリョウダナ(精霊棚)に供えたまま
コシカケの脇には供えない(深井新田・平方新田と違う)
<08月13日>
1)午前
ホトケサマを迎えに墓地へ行く
蝋燭を立てた提灯を持参
墓の前で提灯の蝋燭に火を点けて帰宅
その火を精霊棚の蝋燭に移す
2)夕方
菩提寺のお坊さんがタナギョウをあげに来る
<08月14日>
1)シンセキマワリ(親戚回り)
線香上げに親戚を回る
そのため、親戚は互いに忙しい
イエ(「家」)の代表が行く
子供の頃、お供えのウドン(購入品)を5把持参して親戚回り
今、派手になってオカネ5千円あるいは1万円を供える
2)昼、茹素麺を精霊棚に供える
<08月15日>
1)永福寺(エイフクジ・杉戸町高野)のお施餓鬼
ホトケサマは永福寺に行くので精霊棚にはいない、と年寄りが言っていた
2)シンボン・新盆の「家」
(1)08月01日、トウロウタテ(灯籠立て)
かつて、杉丸太3本を組み、シメナワ・注連縄を張り、灯籠を吊るした
杉の葉をシメナワの両脇(杉丸太に繋げた箇所)と天辺につける
夕方、灯籠の蝋燭に火を点ける
現在、トウロウタテはほとんどやらない
仏具店で無地の白い大きな提灯を買い、夕方から中の電灯を点ける
(2)08月23日、永福寺の「どじょう施餓鬼」に行く
タカノノセガキ(高野の施餓鬼)とも云う
永福寺でドジョウをいただき、当寺の池に放つ
塔婆をいただいて帰宅
普通の半分くらい、3尺くらいの塔婆
今は行かない
3)夕方、暗くなってから、ホトケサマを墓へ送って行く
提灯の蝋燭に精霊棚の火を移して行く
その蝋燭を墓に立て供える
<08月16日>
1)イドナギ・井戸浚い
各戸で井戸を浚い、綺麗にした
終えたら、お膳に塩とお神酒を載せて井戸に供えた
井戸水は、そのまま飲んだ。シュロ(棕櫚)と砂で濾さなかった
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2015年08月16日 撮影地:埼玉県吉川市K地区