スライド・ハンプトンのカルテットによる演奏集です。
「THE FABULOUS」 Pathe 2C062-10156
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1. In Case Of Emergency
2. Last Minuture Blues
3. Chop Suey
4. Lament
5. Impossible Waltz
Slide Hampton (tb) Joachim Kuhn (p) N.H.O.Pedersen (b) Philly Joe Jones (ds)
録音 1969年1月6日
これはトロンボニストのリーダーによるワンホーン・アルバムで、リーダーとドラマーは米国出身者ですが、ピアノは東独(当時)、べーシストは丁抹から参加しており、寄せ集め的な編成でどのような演奏が展開するのか興味深い1枚です。
アルバムは、全5曲中4曲がスライド・ハンプトンの自作曲で、残る1曲は大胆にも同じ楽器奏者であるJ.J.ジョンソンの「Lament」を取り上げています。
東独(当時)のヨアヒム・キューンのアヴァンギャルド的ピアノ・プレイにも注目して聴きましたが、いずれの曲においてもフォー・ビートでメロディックなアドリブは皆無であり、これが演奏の緊張感を持たせていることに役だっているようです。
多くの人が取り上げているお馴染みの 「Last Minuture Blues」は、少し速いテンポで4人がそれぞれソロを取り、締めくくりのテーマ部はハンプトンが無伴奏で吹ききっています。
また「Chop Suey」では先発するキューンのアドリブに触発されてか、ハンプトンも負けずと一部で激しいソロを展開しています。
このアルバムのもう一つの聴き所は、「Lament」でのハンプトンのソロで、冒頭からいきなりテーマに入りますが、その後ろではキューンがオブリガードというよりは全く異なったアプローチで、一歩間違えれば台無しになるような演奏を繰り広げており、アドリブに入ってのハンプトンが無難にソロをこなすという対比が印象的です。
「Impossible Waltz」は速いテンポの3拍子で、ここでもキューンのピアノが暴走していますが、演奏は纏まっており違和感は感じないし、むしろフィリー・ジョー・ジョーンズのドラミングがピアノ・ソロに圧倒されているように思えます。
「THE FABULOUS」 Pathe 2C062-10156
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1. In Case Of Emergency
2. Last Minuture Blues
3. Chop Suey
4. Lament
5. Impossible Waltz
Slide Hampton (tb) Joachim Kuhn (p) N.H.O.Pedersen (b) Philly Joe Jones (ds)
録音 1969年1月6日
これはトロンボニストのリーダーによるワンホーン・アルバムで、リーダーとドラマーは米国出身者ですが、ピアノは東独(当時)、べーシストは丁抹から参加しており、寄せ集め的な編成でどのような演奏が展開するのか興味深い1枚です。
アルバムは、全5曲中4曲がスライド・ハンプトンの自作曲で、残る1曲は大胆にも同じ楽器奏者であるJ.J.ジョンソンの「Lament」を取り上げています。
東独(当時)のヨアヒム・キューンのアヴァンギャルド的ピアノ・プレイにも注目して聴きましたが、いずれの曲においてもフォー・ビートでメロディックなアドリブは皆無であり、これが演奏の緊張感を持たせていることに役だっているようです。
多くの人が取り上げているお馴染みの 「Last Minuture Blues」は、少し速いテンポで4人がそれぞれソロを取り、締めくくりのテーマ部はハンプトンが無伴奏で吹ききっています。
また「Chop Suey」では先発するキューンのアドリブに触発されてか、ハンプトンも負けずと一部で激しいソロを展開しています。
このアルバムのもう一つの聴き所は、「Lament」でのハンプトンのソロで、冒頭からいきなりテーマに入りますが、その後ろではキューンがオブリガードというよりは全く異なったアプローチで、一歩間違えれば台無しになるような演奏を繰り広げており、アドリブに入ってのハンプトンが無難にソロをこなすという対比が印象的です。
「Impossible Waltz」は速いテンポの3拍子で、ここでもキューンのピアノが暴走していますが、演奏は纏まっており違和感は感じないし、むしろフィリー・ジョー・ジョーンズのドラミングがピアノ・ソロに圧倒されているように思えます。