1997年に心筋梗塞を患い、2006年までEDだった私。
2007年にある漢方に出会い、37歳差の彼女をゲット。
現地時間10月20日、2024年F1第19戦アメリカGPの決勝レースが行われ、ルクレール(フェラーリ)が今季3勝目/キャリア8勝目を飾った。
2位にサインツ(フェラーリ)、3位にフェルスタッペン(レッドブル)が続いた。角田(RB)は14位、ローソン(RB)は9位となった。
テキサス州オースティン近郊に位置するサーキット・オブ・ジ・アメリカズを舞台に開催された第19戦。スタートタイヤは20台中15台がミディアムタイヤ(C3/イエロー)を選択。13番グリッドのストロール(アストンマーティン)を筆頭にメルセデス勢2台を含む後方スタートの5台がハードタイヤ(C2/ホワイト)をチョイスした。
気温28度、路面温度47度、湿度38%となるなか、56周の決勝レースはスタートを迎えた。ターン1でフェルスタッペンがポールスタートだったノリス(マクラーレン)のインに飛び込み、サイド・バイ・サイドとなった2台はターン1出口でコース外に出て失速。その間隙をついた4番グリッドスタートのルクレールがラインをクロスさせ、インからトップに浮上する。
2番手フェルスタッペン、3番手サインツ、4番手ノリスというオーダーでオープニングラップを終えた。しかし3周目、17番グリッドから12番手まで一気にポジションを上げていたハミルトン(メルセデス)が、ターン19で単独スピンを喫しグラベルにスタック。これでセーフティカー(SC)導入となる。
なお、10番グリッドスタートの角田は好スタートを決めてペレス(レッドブル)、アロンソ(アストンマーティン)をかわし8番手に浮上した。
レースは6周目に再開。19番グリッドからスタートで13番手まで一気に浮上したローソンが、ストロールをターン2でオーバーテイクし、ハードタイヤ勢最上位の12位につけることに。
ミディアムタイヤのデグラデーション(性能劣化)が出始めた11周目、ローソンがターン12でアロンソをパスし11番手に浮上する。コンディションにマッチしたハードタイヤを履くローソンは続けて10番手のヒュルケンベルグ(ハース)との間合いを縮める。
一方、2番手を走るフェルスタッペンはルクレールとのギャップを縮めることができない。2台の差は14周目には6秒まで広がった。
17周目、ターン12でペレスが角田をオーバーテイクし、角田は9番手に後退する。続けて角田の背後にはヒュルケンベルグ(ハース)がピタリとついたこともあり、角田は18周目終わりにハードタイヤに履き替えた。
上位勢では21周目終わりに3番手のサインツがハードタイヤに履き替えたが、そのほかの車両は1ストップを視野にファーストスティントを引っ張る戦略を選択し走行を続けた。
ルクレールから11秒差をつけられていた2番手フェルスタッペンが25周目終わりにハードタイヤに履き替えると、サインツが易々とフェルスタッペンをアンダーカット。
フェルスタッペンが動くのを待っていたのか、翌26周目終わりにはトップのルクレールがハードタイヤに替え、フェラーリ勢が事実上のワンツー体制構築に成功する。
一方、マクラーレン勢はミディアムタイヤでのファーストスティントを長めに取る作戦に出たが、31周目にはハードタイヤに履き替えたルクレールが見た目上2番手のピアストリ(マクラーレン)をターン12でオーバーテイクする。
31周目終わりにノリス、32周目終わりにピアストリがハードタイヤに替え、残り24周という状況でルクレール、サインツ、フェルスタッペン、ノリス、ピアストリというトップ5オーダーとなった。
セカンドスティントにおいて、最もタイヤの状況がフレッシュなマクラーレン勢がいかに追い上げるかに注目が集まった。残り24周時点でノリスはルクレールから17秒差、ピアストリは24秒差という状況だった。
37周目終わりにローソンがミディアムタイヤに履き替えると、ローソンは角田の眼前となる12番手でコースに復帰する。これに対し、角田は「なんでこうなったの?」と無線を飛ばす。
なお、角田はこの少し前にターン12でアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)をかわした際に、アルボンをコース外に追いやったとして5秒のタイムペナルティを受けることが決まっていた。
フレッシュなミディアムタイヤを履いたローソンはガスリーを39周目のターン12でガスリーをかわすと10番手に浮上。さらに、同じくハードタイヤスターだったコラピント(ウイリアムズ)がピットインし、ローソンは9番手に浮上する。
そんななか、41周目に11番手につけていた角田がターン1で単独スピンを喫し、これで順位を大きく下げてしまう。ローソンが好走を見せる中、角田とっては厳しい展開となってしまった。
トップを走るルクレール、2番手サインツのフェラーリ勢は後続を引き離す一方で、3番手フェルスタッペンの背後にノリスが接近する。6周ほどタイヤアドバンテージがあるノリスだったが、すでに10周以上走行したハードタイヤということもあり、DRSの後押しがあってもなかなかフェルスタッペンをかわすには至らない。
47周目からはフェルスタッペンとノリスの見応えのあるサイド・バイ・サイドが数周にわたり展開された。ドライバーズランキングを争うふたりによる激しい直接対決の末、52周目のターン12でノリスがコース外に出つつ、アウトからフェルスタッペンをオーバーテイクしポジションを上げる。
フェルスタッペンは「コース外からのオーバーテイクだから順位を戻さないとダメだ!」と無線を飛ばし、ノリスは「エイペックスでは僕が前にいたよね」と無線。この件はレーススチュワードに審議されることに。
56周目を終えたルクレールがトップチェッカーを受け、今季3勝目/キャリア8勝目を飾った。2位にサインツが続き、フェラーリがワンツー・フィニッシュを遂げた。
暫定3番手でノリスがチェッカーを受けたが、チェッカー目前にノリスに対し5秒のタイムペナルティが下り、フェルスタッペンが3位、ノリスは4位となった。
5位ピアストリ、6位ラッセル、7位ペレス、8位ヒュルケンベルグ、9位ローソン、10位コラピントまでがポイント獲得。ローソンは約1年ぶりの決勝で最後列からの入賞という印象的なレースを見せた。角田は好スタートを決めるも14位チェッカーとなった。
次戦となる2024年F1第20戦メキシコシティGPは、アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで10月26〜28日に開催される。
9月22日、2024年F1第18戦シンガポールGPの決勝レースが行われ、ノリス(マクラーレン)が今季3勝目/キャリア3勝目を、今季2度目のポール・トゥ・ウインで飾った。
2位にフェルスタッペン(レッドブル)、3位にピアストリ(マクラーレン)が続いた。角田(RB)は12位となった。
マリーナベイ市街地サーキットを舞台にナイトレースとして開催された第18戦。今回はターン14から16までの区間に4つ目のDRSゾーンが追加されるといった変化もあるなかで開催された。
スタートタイヤは20台中14台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)を選択するなか、3番グリッドのハミルトン(メルセデス)、16番グリッドのリカルド(RB)がソフトタイヤ(C5/レッド)をチョイス。
一方、14番グリッドのマグヌッセン(ハース)、17番グリッドのストロール(アストンマーティン)、そして最後列に並んだキック・ザウバー勢はハードタイヤ(C3/ホワイト)を装着した。
気温31度、路面温度37度、湿度75%となるなか、62周の決勝レースはスタートを迎えた。今季これまでポールスタートから順位を落とすことの多かったノリスだったが、ターン1のホールショットを守ると、そのままオープニングラップをトップで終えた。
一方、8番グリッドスタートの角田はスタートで大きく出遅れ、ルクレール(フェラーリ)、コラピント(ウイリアムズ)、ペレス(レッドブル)にかわされ11番手で2周目を迎えることに。
スタート直後は至るところでサイド・バイ・サイドが繰り広げられたが、上位7台はスタートポジションのまま序盤の周回が続いた。ノリスが早々に後続を引き離しにかかるなか、3番手ハミルトンの背後に4番手ラッセル(メルセデス)が接近する。
ソフトタイヤのハミルトンはタイヤ温存に徹し、ラッセルはハミルトンのペースに付き合うかたちに。ただラッセルは市街地コースでチームメイトにオーバーテイクを仕掛けるというリスクを避け、ハミルトンの2秒以内をキープする。しかし、トップのノリス、2番手のフェルスタッペンとは徐々にギャップが開いてしまう。
11番手の角田は12番手サインツ(フェラーリ)とテール・トゥ・ノーズの戦いを繰り広げていた。14周目にサインツがハードタイヤに履き替えるが、角田はここでサインツの動きに反応せず、コースにステイする。
そんななか、タイヤ交換を終えてサインツの背後につけていたアルボンが「オーバーヒート」によりスローダウン。16周目にマシンをガレージに収めてリタイアとなってしまう。
ソフトタイヤで3番手につけていたハミルトンは18周目にハードタイヤに交換。これでラッセルの眼前はクリアになったが、この時点でフェルスタッペンには11秒、ノリスには24秒のギャップを開けられていた。
周回数が20周を超えると、フェルスタッペンも1分38秒台前半というペースまで落ちてしまう。ただ、ノリスは依然として1分36秒〜37秒台前半をキープし、ミラーにフェルスタッペンを写さない。
そんなノリスに対して、マクラーレンは「上位勢で一番最初にピットに入りたくないからタイヤを温存してくれ」と無線を飛ばす。もし真っ先にピットに入り、直後にセーフティカー(SC)が入ってしまうと、一気にポジションを失うことになるため、チーム側はリスクを避けたい。
ただ、ノリスは依然として1分37秒前半をキープし、フェルスタッペンに毎周1秒のギャップを広げると、26周目に2台のギャップは20秒に達した。
29周目、ハミルトンに代わり3番手につけていたラッセルがハードタイヤに交換。ハミルトンの前でコース復帰し、チームメイトをオーバーカットすることに。ハードタイヤに履き替えて以降ペースが伸びないハミルトンは「クルマがおかしい」という無線を飛ばす場面も。
30周目にフェルスタッペン、31周目にノリスがピットインする。ノリスは29周目のターン14でフロントウイングの左端がウォールとタッチするミスがあったが、車両に大きなダメージはなく、フェルスタッペンに20秒のギャップを築いたままトップでコースに復帰する。
予選で見せたノリスの驚速ぶりは決勝でも健在で、国際映像にもほとんど捉えられない状況が続いた。一方、角田は34周目にミディアムからソフトタイヤに交換する。
39周目、全車が1回のタイヤ交換を終えた時点でノリス、フェルスタッペン、ラッセル、ハミルトン、ピアストリ、サインツ、アロンソ(アストンマーティン)、ルクレール(フェラーリ)というトップ8となった。続く40周目、フレッシュタイヤのピアストリがハミルトンを交わし4番手に浮上する。
ソフトタイヤの角田は自己ベストを更新する走りでリカルドの背後についた。ただ、RB陣営はミディアムタイヤで30周走行し、ペースが大幅に下がったリカルドと角田のポジションを入れ替えるという判断を瞬時には下せず、角田も無線の語気が強まるシーンも。
42周目にリカルドがポジションを譲ると、その翌周には角田はリカルドに6秒のギャップを築いた。約20秒先を走る11番手コラピントの背中を捉えるべく、角田のプッシュラップが続く。
一方、4番手のピアストリは続けてラッセルを射程圏内に捉えると、45周目のターン7で易々とアウト側からオーバーテイクし3番手に浮上する。この時点でノリスとは43秒のギャップが開いていたものの、マクラーレン2台が表彰台圏内に揃うことに。
また、50周目のターン7でルクレールがハミルトンを攻略し5番手に浮上。ピアストリ同様比較的タイヤがフレッシュなルクレールは、続けて4番手ラッセルの背中を追う。
そして55周目には角田とコラピントのギャップが11秒まで縮まった。角田は20周を走行したソフトタイヤで自己ベストを更新するなど、タイヤをマネジメントしつつプッシュを続ける。ただ、残り3周を迎えるころには角田のソフトタイヤもデグラデーション(性能劣化)が顕著に現れ、タイムがわずかに落ち始める。
62周目を終え、ノリスがトップチェッカーを受け、今季3勝目/キャリア3勝目を飾った。2位にフェルスタッペン、3位にピアストリが続いた。フェルスタッペンは第15戦オランダGP以来3戦ぶりの表彰台獲得となった。
4位ラッセル、5位ルクレール、6位ハミルトン、7位サインツ、8位アロンソ、9位ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、10位ペレスまでがポイント獲得となった。角田はコラピントに2.508秒届かず12位となった。
なお、ファステストラップは終盤にソフトタイヤに履き替えたリカルドが獲得している。リカルドのファステスト獲得により、予選ポールポジション、全ラップリードを記録していたノリスのグランドスラム初達成は持ち越しとなった。
次戦となる2024年F1第19戦アメリカGPは、テキサス州オースティン近郊に位置するサーキット・オブ・ジ・アメリカズで10月18〜20日に開催される。
9月15日、2024年F1第17戦アゼルバイジャンGPの決勝レースが行われ、ピアストリ(マクラーレン)が今季2勝目/キャリア2勝目を飾った。2位にルクレール(フェラーリ)、3位にラッセル(メルセデス)が続いた。角田(RB)はリタイアとなった。
例年4〜6月の開催だったアゼルバイジャンGP、2024年は初めてサマーブレイク明けの9月開催となった。スタートタイヤは20台中14台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)を選択。
一方、9番グリッドのアルボン(ウイリアムズ)、14番グリッドのリカルド(RB)、15番グリッドのノリス(マクラーレン)を含む後続の6台がハードタイヤ(C3/ホワイト)をチョイスした。
気温27度、路面温度44度、湿度39%となるなか、51周の決勝レースはスタートを迎えた。ルクレールが首位、ピアストリが2番手を守る一方、4番グリッドスタートのペレス(レッドブル)が1周目のターン2でサインツのインに飛び込み、3番手の座を手にする。
一方、後方ではターン4で角田とストロール(アストンマーティン)が接触。ストロールはパンクを喫し、緊急ピットインを強いられる。
2周目からDRS使用可能となると、11番手の角田を先頭にノリス、ヒュルケンベルグ(ハース)、リカルド、ガスリー(アルピーヌ)らが数珠繋ぎとなる。
なんとかポジションを守りたい角田だったが、10番手のベアマン(ハース)からは4秒近く離れており、隊列の中で角田はDRSが使えない状況だった。そんななか、3周目にノリス、ヒュルケンベルグが角田を攻略する。
その翌周の4周目、ホームストレートで角田のペースがガクッと落ちると、背後につけていたリカルド、ガスリー、ピットスタートのミルトン(メルセデス)に先行され、角田は16番手に後退する。
先述したストロールとの接触でサイドポッドにダメージを負っていた角田は、チームメイトのリカルドからも2秒近く遅いペースでの周回が続いたが、その後ガレージにマシンを収めリタイアとなった。
8周目、ノリスがベアマンを攻略し入賞圏内の10番手に浮上。一方、ルクレールに2秒差をつけられた2番手ピアストリに対し、チームから「プランBで行くよ」という無線が飛んだ。対するルクレールはファステストを更新する走りでピアストリを引き離しにかかる。
11周目に真っ先に8番手のコラピント(ウイリアムズ)がハードタイヤに交換。続けて5番手につけていたフェルスタッペン(レッドブル)、メルセデス勢の2台が13周目に。3番手のペレスが14周目にタイヤを履き替えた。
これでピアストリはペレスにアンダーカットされるリスクを抱えることになり、16周目にハードに履き替えることに。ステイ組のノリスがペレスを蓋するアスシストもありつつ、ピアストリはペレスの前でコース復帰が叶った。
ミディアムタイヤで他を圧倒するペースを見せたルクレールだったが、ハードに履き替えてからは思うようにペースが上がらない。一方で、ハードタイヤに履き替えてからはピアストリが好ペースを見せた。
DRSの後押しもあり、20周目のターン1でルクレールのインに飛び込んだピアストリがトップに浮上する。さらにペレスも2台の戦いに続き、3台が1.5秒以内を走る接戦が続いた。
ピアストリ、ルクレール、ペレスの3台は後続に6秒以上のギャップを築いてトップグループを形成するが、3台ともハードタイヤを温存したい、リスクを抱えたくないこともあり、積極的にオーバーテイクを仕掛けることもなく周回が続いた。
29周目、33周目のターン1でルクレールが仕掛けるも、ピアストリは巧みなブロックラインを取り、ルクレールの飛び込む隙を与えない。ルクレールもペレスを従えつつという状況であり、リスクの伴うオーバーテイクを仕掛けられず、近づいては離れという状況が続く。
一方、ハードタイヤスタートからステイし続け、5番手につけるノリスは34周走ったタイヤで自己ベストを更新する巧みなタイヤマネジメントぶりを見せる。
ノリスは38周目にミディアムに履き替え7番手でコース復帰を果たすと、チェッカーまでに13秒先を走る6番手フェルスタッペンをかわわすべく、ハードプッシュを開始すると、42周目には1分45秒255というこのレースのファステストをマークした。
残り10周という終盤を迎えると、2番手ルクレールと3番手ペレスのギャップは2秒近く広がり、トップ争いはピアストリとルクレールの一騎打ちになったかと思われた。しかし、接近戦を続けたピアストリとルクレールのタイヤが徐々に限界に近づくなか、再びペレスがルクレールのDRS圏内に入る一進一退の状況に。
そんななか、44周目には4番手のカルロス・サインツ(フェラーリ)がペレスの後方に接近するなど、最終盤まで結末が予測できない状態が続いた。
手に汗握る大接戦の最中、47周目にルクレールがピアストリから1秒以上離れてしまい、ルクレールはDRSが使えなくなる。その間にペレスがルクレールのDRSに入ると、さらにサインツもペレスのDRS圏内に入る。
ピアストリは2秒差を築いて逃げに出るなか、ルクレールは「リヤタイヤがなくなった」と無線を飛ばす。一方。49周目のターン1でノリスがフェルスタッペンをオーバーテイクし、6番手に浮上する。
そうして迎えた50周目、ターン1でペレスがルクレールにしかけた。2台がサイド・バイ・サイドとなるなか、間隙をついたサインツがペレスをかわし3番手に浮上する。続くターン2立ち上がりでサインツとペレスが並走するなか、2台は接触し、揃ってウォールにヒット。表彰台を争う2人がここでレースを終えるまさかの展開に。
このアクシデントでバーチャルセーフティカー(VSC)導入となり、VSCのままピアストリがトップチェッカーを受けた。2位にルクレール、3位にラッセルが続いた。
15番グリッドスタートのノリスは4位に入り、ファステストラップポイントの1点も手にした。5位フェルスタッペン、6位アロンソ、7位アルボン、8位コラピント、9位ハミルトン、10位ベアマンまでがポイント獲得となった。なお、コラピントはデビュー2戦目での初入賞となった。
マクラーレン勢が優勝と4位、ファステストとポイントを重ねるなか、レッドブルはペレスが完走扱いのノーポイントに終わったこともあり、マクラーレンがレッドブルを20ポイント上回り、ついにコンストラクターズランキング首位となった。
次戦となる2024年F1第18戦シンガポールGPは、マリーナ・ベイ市街地サーキットで9月20〜22日に開催される。
9月1日、2024年F1第16戦イタリアGPの決勝がモンツァ・サーキットで行われ、シャルル・ルクレールがフェラーリのホームレースで逆転優勝を飾った。2位にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位にランド・ノリス(マクラーレン)が続き、F1デビューレースのフランコ・コラピント(ウイリアムズ)は12位フィニッシュ。角田裕毅(RB)はリタイアとなっている。
マクラーレンにしてみれば、まさかフェラーリに敗れるとは夢にも思わなかったのではないか。
前日に圧巻のポールポジションを獲得したランド・ノリス(マクラーレン)は、第1シケインまではリードを守るものの、第2シケインの飛び込みでオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に先行され、続くターン6ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)にも先行を許し3番手に後退してしまう。
それでも14周目、ノリスは2番手のルクレールにアンダーカットを仕掛け、難なく2番手の座を取り戻すことが叶った。フェラーリ陣営はそのままステイアウトさせてもよかったはずだが、次の周にルクレールを入れてしまった。
「アンダーカットされるとわかっていて、どうして僕をピットに呼んだの?」と、ルクレールが無線で怒ったのも無理はない。想定より早い周回でピットインしたことで、1ストップ戦略の選択肢も消滅したと、この時点でのフェラーリ陣営は、そう覚悟したはずだ。
これでマクラーレンは、もはやフェラーリは敵ではなく、ワン・ツー・フィニッシュを手中にしたと思ったことだろう。その証拠に23周目にはノリスに、「オスカーとレースをしてもいいよ」と伝えている。1.5秒後ろにつけるルクレールの存在は、完全に無視した内容の無線だった。
とはいえマクラーレンもしばらくは、1ストップで行く可能性を探っていた。しかしノリスは32周目に2回目のピットイン。「1回で行けるか」と尋ねられたピアストリも、「ぜんぜんダメだよ。左フロントが完全に終わっている」と答えて、38周目に2回目のタイヤ交換に向かった。
これで暫定ワンツーに立ったルクレール、カルロス・サインツのフェラーリ勢は、その後もスティントを引っ張り続けた。チェッカーまで残り10周余りとなった42周目、マクラーレン陣営もさすがに不安に思い始めたようだ。
そこで「不可能だとは思うが、フェラーリの2台は1ストップを狙ってるかもしれない」と、ノリスに伝えた。そして「ここからは予選ペースで行ってくれ」と、指示を出した。13〜19周以上フレッシュなタイヤを履くマクラーレンの2台なら、たとえフェラーリが1ストップで走り続けたとしても、コース上で抜き返せるに違いない、と。
目論見どおり、2番手につけていたサインツは攻略できた。ところがサインツよりさらに4周古いタイヤを履いていたルクレールのペースは、驚くほどに落ちなかった。終盤になっても1分23秒台をキープし続けたことで、ルクレールは5月に開催された第8戦モナコGP以来となる今季2勝目を挙げた。
今季のフェラーリは、去年までの“一発は速いが、タイヤに厳しくレースでは持たない”という欠点を完全に払拭している。マクラーレンもその事実を認識していないはずはないが、完全再舗装でタイヤに厳しくなった今年のモンツァでの1ストップは、自分たちも含めあり得ないと思ったのではないか。
ワン・ツー・フィニッシュに失敗したマクラーレンは、レッドブルとの30ポイント差をひっくり返すことができず、彼らを王座から追い落とすことはできなかった。最終周にノリスがファステストを決め、1ポイントを追加したのが、彼らのせめてもの意地だった。
8月25日、2024年F1第15戦オランダGPの決勝レースが行われ、ノリス(マクラーレン)が初のポール・トゥ・ウインで今季2勝目/F1キャリア通算2勝目を飾った。2位にフェルスタッペン(レッドブル)、3位にルクレール(フェラーリ)が続いた。角田(RB)は17位となった。
サマーブレイク明け、シーズン後半戦の始まりを感じさせる第15戦は、王者フェルスタッペンの母国オランダのザントフォールト・サーキットを舞台に開催された。
スタートタイヤは20台中16台がミディアムタイヤ(C2/イエロー)をチョイス。11番グリッドの角田、14番グリッドのハミルトン(メルセデス)、16番グリッドのボッタス(キック・ザウバー)の3台はソフトタイヤ(C3/レッド)を選択。そして、ピットレーンスタートのマグヌッセン(ハース)の1台のみがハードタイヤ(C1/ハード)を装着した。
気温19度、路面温度29度、湿度66%となるなか、72周の決勝レースはスタートを迎えた。抜群の蹴り出しを見せたのはオレンジアーミー(フェルスタッペン応援団の愛称)の声援を一身に受けるフェルスタッペンだった。ホームストレートで易々とノリスを先行すると、フェルスタッペンがターン1のホールショットを奪う。
今季3度目のポールスタートも、またしてもスタートで順位を落としたノリスは2番手をキープ。しかし、チームメイトのピアストリ(マクラーレン)も4番手に後退し、3番手にラッセル(メルセデス)が浮上するなど、好調かと思われたマクラーレン勢はオープニングラップで2台揃って順位を下げてしまう。
一方、11番グリッドスタートの角田はミディアム勢のヒュルケンベルグ(ハース)、同じくソフトタイヤを履くハミルトンに先行されて13番手に後退する。ただ、ハミルトンがヒュルケンベルグ攻略に手間取ったこともあり、角田はハミルトンの背後をキープする。
ハミルトンは10周目のターン1でヒュルケンベルグを攻略。今度は角田がヒュルケンベルグに仕掛けるタイミングを図るが、DRSトレイン状態が続いたこともあり、オーバーテイクには至らなかった。
そんななか、15周目にミディアム勢のヒュルケンベルグとソフト勢の角田が同時にピットイン。ヒュルケンベルグはハード、角田はミディアムに履き替えると、2台の戦いはレース後半まで続くことになる。
一方、2番手ノリスはフェルスタッペンの後方1秒前後のポジションをキープ。14周目には3番手ラッセルに4秒近いギャップを築き、トップ2台が独走状態に。DRSを使えるノリスは、フェルスタッペンのタイヤのデグラデーション(性能劣化)の影響が出始めた18周目に、ターン1でフェルスタッペンを攻略する。
ノリスから1秒離されたフェルスタッペンがDRSを使用できなくなると、2台のギャップは23周目に3.2秒差、25周目には4.7秒差まで広がった。2台のギャップが6.3秒まで広がった28周目にフェルスタッペンがハードタイヤに交換。この動きに反応したノリスは翌29周目にハードタイヤを履き替えるとフェルスタッペンの5秒前でコース復帰する。
一方、ピアストリはミディアムタイヤのファーストスティントを長めに走る戦略を採り、見た目上トップの位置かつクリーンエアのなかで安定したペースを刻むと34周目にハードタイヤに履き替え、3番手ルクレール、4番手ラッセルに続く5番手に後退した。そんななか、角田は33周目に2度目のピットを終えてハードに交換。19番手でコース復帰することに。
第2スティントを迎えてもノリスとフェルスタッペンの戦いはノリスに軍配があった。36周目にはフェルスタッペンとのギャップを8.6秒まで広げると、41周目にはその差が10秒を上回ることに。フェルスタッペンのオランダGP4連勝を願うオレンジアーミーが見守るなか、オレンジ色のマクラーレンが独走状態となる。
40周目のターン1でピアストリが容易くラッセルを攻略し4番手に浮上。しかし、3番手のルクレールの背後まで接近するが、オーバーテイクには至らないままレースは終盤を迎えた。
一方、2回目のピットストップでハードタイヤに履き替えた角田は苦しい戦いとなった。ハードタイヤで35周近く走り続けるサージェント(ウイリアムズ)をなかなかかわすことができず、59周目には2ストップでミディアムタイヤに履き替えていたアルボン(ウイリアムズ)に先行されると17番手に後退することに。
72周目を終え、ノリスがトップチェッカーを受け、今季2勝目/F1キャリア通算2勝目を、自身初のポール・トゥ・ウインで飾った。22.896秒差の2位にフェルスタッペン、25.439秒差の3位にルクレールが続き、マクラーレン&ノリスの勝負強さが際立つ一戦となった。
4位ピアストリ、5位サインツ(フェラーリ)、6位ペレス(レッドブル)、7位ラッセル、8位ハミルトン、9位ガスリー(アルピーヌ)、10位アロンソ(アストンマーティン)までがポイントを獲得。11番グリッドスタートの角田は17位となり、ポイント獲得には届かなかった。
なお、ファステストラップはファイナルラップでノリスが、44周走行したハードタイヤで記録した1分13秒817となった。これによりレッドブルとマクラーレンのコンストラクターズポイント差はベルギーGP終了時点の42点差から30点差まで縮まっている。
次戦となる2024年F1第16戦イタリアGPは、大規模な改修が行われたモンツァ・サーキットで8月30日〜9月1日に開催される。