青空がまぶしいモントリオールのジル・ビルヌー
ブ・サーキットで日本時間12日(月)、2017年FIA
F1世界選手権第7戦カナダGP決勝が開催され、
メルセデスのハミルトンがポール・トゥ・ウィンを
飾った。
前戦モナコGPで1-2フィニッシュを達成したフェ
ラーリはその勢いを保ってカナダに乗り込むも、
土曜日の予選ではハミルトンが驚異のスーパー
ラップを走り、他を寄せ付けぬタイムでポールシッ
タ―に輝いている。それまで100分の数秒を争っ
ていたフェラーリのベッテルは0.330秒差をつけら
れて2番手、2列目にそれぞれの相棒であるボッタ
スとライコネンが並んだ。
予選Q1終盤にクラッシュを喫したザウバーの
ウェーレインがギアボックス交換とマシン調整に
よるパルクフェルメ規約違反のためピットレーンス
タートとなった。ウェーレインは予選を20番手で終え
ており、ライバルのグリッド位置に影響はない。
半公道コースのジル・ビルヌーブ・サーキットは全
長4.361㎞、70周で争われたレースは快晴の下、
気温28℃、路面温度41℃、湿度44%のドライコン
ディションでスタート時刻を迎えた。第1スティント
にウルトラソフト以外を履いたのは18番グリッドの
マグヌッセン(ハースF1)とピットスタートのウェー
レイン。
フォーメーションラップで11番手のクビアト(トロ・
ロッソ)が発信できなかったが、なんとか指導して
隊列を追いかけた。無事にスタートはしたもの
の、セーフティカーラインまでにポジションを取り
戻せておらず、後にドライブスルーペナルティを科せ
られている。
スタート直後、短いターン1への飛び込みでレッド
ブルのフェルスタッペンが2番手に躍り出る。ター
ン3にかけてトロ・ロッソのサインツがウィリアムズ
のマッサに突進してしまい、スピンを喫したマッサ
はマシンにダメージを負ってリタイヤ。サインツは
ウォールに激突してこちらも戦線離脱となった。
サインツ手前のターン2後にハースF1 のグロー
ジャンと交錯しており、そこでスピンを喫してコン
トロールを失い、マッサに衝突したようだ。
これでセーフティカーが導入され、3周目の終わり
に迎えたリスタートではフェラーリのライコネンが
バランスを崩してペレス(フォース・インディア)に
ポジションを奪われてしまう。さらにフェラーリはフ
ロントウィングを破損したベッテルのペースが上
がらず、6周目にピットストップを敢行してタイヤと
ノーズを交換した。フロントロースタートのベッテ
ルはこの時点で18番手に後退している。
ハミルトンが順調にペースを上げていく中、3秒ほ
ど遅れて必死にペースアップを図っていたフェル
スタッペンを悪夢が襲った・・・。11周目に入ったと
ころでメカニカルトラブルによりスローダウンを強
いられ、結局、コース脇にマシンを止めてレース
を終えている。マシン撤去のため、数周に渡って
バーチャルセーフティカーが発令された。
上位勢ではフェラーリが最初に動き、18周目にラ
イコネンがスーパーソフトタイヤに交換。それを見
たレッドブルが次の周回でリカルドのピットストッ
プを完了させ、リカルドはソフトタイヤを履いて第2
スティントをスタートした。さらにペレスも最初のタ
イヤ交換を終え、リカルドとライコネンの勝負に備
えている。ペレスはライコネンと同じくスーパーソ
フトを選んだ。
24周目にはボッタスがソフトタイヤに切り替えた
が、スタートタイヤのペースが悪くなかったハミル
トンは32周を走ってピットインした。2番手に上がっ
ていたフォース・インディアのオコンも同じタイミン
グで最初のピットストップを行い、2人ともスー
パーソフトを装着している。
トップ7のドライバーがすべて第2スティントに入った
時点でハミルトンが先頭をキープ、ボッタスが
10秒ほど後方に控え、そこからさらに13秒開いて
リカルド、ペレス、ライコネン、オコン、ベッテルが1
秒少しの間隔で連なった。
スーパーソフトのペースが思うように上がらな
かったライコネンはレース後半の42周目に2度目
のピットストップに向かい、ユーズドのウルトラソ
フトに戻してペースアップを図る。また、ここまで
第1スティントを続けてきたマクラーレンのアロンソ
が最初で最後のタイヤ交換を完了した。同様にロ
ングスティントを走っていたチームメイトのバンド
―ルンとハースF1のマグヌッセンもその後の4周
で新しいタイヤと交換している。
ベッテルは50周目に2回目のタイヤ交換を済ま
せ、僚友ライコネンの後ろ7番手でコース復帰。速
いタイヤを履くフェラーリ勢がファステストラップを
更新し合いながら、3番手から5番手で連なる集団
に追いつこうと猛チャージをかけた。フォース・イ
ンディアはペレスに対してペースの良いオコンと
ポジションを入れ替える案を提示したが、ペレス
がこれを拒否。リカルドとの勝負を願い出た。
その後、マシンのバイブレーションを訴えたクビア
トが緊急ピットインするも、10秒のタイムペナル
ティを消化して行ったタイヤ交換で右リアタイヤが
装着できず、エンジンを切るよう指示が飛ぶ。
いったんはソフトタイヤに交換してコースに向かっ
たが、結局、次の周回にはガレージにマシンを収
めた。
3番手を走るリカルドとその後方に引っかかる状
態で我慢のレースを強いられたフォース・インディ
ア勢に、ウルトラソフトタイヤを履くフェラーリ勢が
接近した残り11周、ライコネンがトラブルに見舞
われてペースを落とし、前に出たベッテルが一気
にペースを上げて前方のフォース・インディア勢を
追い上げていく。
残り5周を切ってフォース・インディアの2台とベッ
テルの三つ巴のバトルはオコンがペレスのオー
バーテイクを仕掛けたチャンスにベッテルも割っ
て入り、後続のオコンとベッテルがサイド・バイ・
サイドになった結果、接触を避けようとしたオコン
がコースを飛び出してベッテルにポジションを
譲った。さらに、残り2周となって最終シケインでペ
レスに襲いかかったベッテルが4番手の座を奪っ
ていく。
終始、ラップリーダーのポジションを守り切ったハ
ミルトンがポール・トゥ・ウィンを決めて完勝。ボッ
タスが2位に入り、フォース・インディア勢とベッテ
ルの攻防戦のスキに逃げたリカルドが3位表彰台
に上がっている。
完走は11位以下、パーマー(ルノー)、マグヌッセ
ン、エリクソン(ザウバー)、バンド―ルン、ウェー
レイン。入賞圏内を走りながらもゴールを目前に
してエンジントラブルに見舞われてしまったアロン
ソは16位完走扱いとなった。
またしても、PUトラブルで入賞を逃したアロンソ。
マクラーレン・ホンダ、いつになったら長いトンネ
ルを抜き出せるのでしょうか?
ブ・サーキットで日本時間12日(月)、2017年FIA
F1世界選手権第7戦カナダGP決勝が開催され、
メルセデスのハミルトンがポール・トゥ・ウィンを
飾った。
前戦モナコGPで1-2フィニッシュを達成したフェ
ラーリはその勢いを保ってカナダに乗り込むも、
土曜日の予選ではハミルトンが驚異のスーパー
ラップを走り、他を寄せ付けぬタイムでポールシッ
タ―に輝いている。それまで100分の数秒を争っ
ていたフェラーリのベッテルは0.330秒差をつけら
れて2番手、2列目にそれぞれの相棒であるボッタ
スとライコネンが並んだ。
予選Q1終盤にクラッシュを喫したザウバーの
ウェーレインがギアボックス交換とマシン調整に
よるパルクフェルメ規約違反のためピットレーンス
タートとなった。ウェーレインは予選を20番手で終え
ており、ライバルのグリッド位置に影響はない。
半公道コースのジル・ビルヌーブ・サーキットは全
長4.361㎞、70周で争われたレースは快晴の下、
気温28℃、路面温度41℃、湿度44%のドライコン
ディションでスタート時刻を迎えた。第1スティント
にウルトラソフト以外を履いたのは18番グリッドの
マグヌッセン(ハースF1)とピットスタートのウェー
レイン。
フォーメーションラップで11番手のクビアト(トロ・
ロッソ)が発信できなかったが、なんとか指導して
隊列を追いかけた。無事にスタートはしたもの
の、セーフティカーラインまでにポジションを取り
戻せておらず、後にドライブスルーペナルティを科せ
られている。
スタート直後、短いターン1への飛び込みでレッド
ブルのフェルスタッペンが2番手に躍り出る。ター
ン3にかけてトロ・ロッソのサインツがウィリアムズ
のマッサに突進してしまい、スピンを喫したマッサ
はマシンにダメージを負ってリタイヤ。サインツは
ウォールに激突してこちらも戦線離脱となった。
サインツ手前のターン2後にハースF1 のグロー
ジャンと交錯しており、そこでスピンを喫してコン
トロールを失い、マッサに衝突したようだ。
これでセーフティカーが導入され、3周目の終わり
に迎えたリスタートではフェラーリのライコネンが
バランスを崩してペレス(フォース・インディア)に
ポジションを奪われてしまう。さらにフェラーリはフ
ロントウィングを破損したベッテルのペースが上
がらず、6周目にピットストップを敢行してタイヤと
ノーズを交換した。フロントロースタートのベッテ
ルはこの時点で18番手に後退している。
ハミルトンが順調にペースを上げていく中、3秒ほ
ど遅れて必死にペースアップを図っていたフェル
スタッペンを悪夢が襲った・・・。11周目に入ったと
ころでメカニカルトラブルによりスローダウンを強
いられ、結局、コース脇にマシンを止めてレース
を終えている。マシン撤去のため、数周に渡って
バーチャルセーフティカーが発令された。
上位勢ではフェラーリが最初に動き、18周目にラ
イコネンがスーパーソフトタイヤに交換。それを見
たレッドブルが次の周回でリカルドのピットストッ
プを完了させ、リカルドはソフトタイヤを履いて第2
スティントをスタートした。さらにペレスも最初のタ
イヤ交換を終え、リカルドとライコネンの勝負に備
えている。ペレスはライコネンと同じくスーパーソ
フトを選んだ。
24周目にはボッタスがソフトタイヤに切り替えた
が、スタートタイヤのペースが悪くなかったハミル
トンは32周を走ってピットインした。2番手に上がっ
ていたフォース・インディアのオコンも同じタイミン
グで最初のピットストップを行い、2人ともスー
パーソフトを装着している。
トップ7のドライバーがすべて第2スティントに入った
時点でハミルトンが先頭をキープ、ボッタスが
10秒ほど後方に控え、そこからさらに13秒開いて
リカルド、ペレス、ライコネン、オコン、ベッテルが1
秒少しの間隔で連なった。
スーパーソフトのペースが思うように上がらな
かったライコネンはレース後半の42周目に2度目
のピットストップに向かい、ユーズドのウルトラソ
フトに戻してペースアップを図る。また、ここまで
第1スティントを続けてきたマクラーレンのアロンソ
が最初で最後のタイヤ交換を完了した。同様にロ
ングスティントを走っていたチームメイトのバンド
―ルンとハースF1のマグヌッセンもその後の4周
で新しいタイヤと交換している。
ベッテルは50周目に2回目のタイヤ交換を済ま
せ、僚友ライコネンの後ろ7番手でコース復帰。速
いタイヤを履くフェラーリ勢がファステストラップを
更新し合いながら、3番手から5番手で連なる集団
に追いつこうと猛チャージをかけた。フォース・イ
ンディアはペレスに対してペースの良いオコンと
ポジションを入れ替える案を提示したが、ペレス
がこれを拒否。リカルドとの勝負を願い出た。
その後、マシンのバイブレーションを訴えたクビア
トが緊急ピットインするも、10秒のタイムペナル
ティを消化して行ったタイヤ交換で右リアタイヤが
装着できず、エンジンを切るよう指示が飛ぶ。
いったんはソフトタイヤに交換してコースに向かっ
たが、結局、次の周回にはガレージにマシンを収
めた。
3番手を走るリカルドとその後方に引っかかる状
態で我慢のレースを強いられたフォース・インディ
ア勢に、ウルトラソフトタイヤを履くフェラーリ勢が
接近した残り11周、ライコネンがトラブルに見舞
われてペースを落とし、前に出たベッテルが一気
にペースを上げて前方のフォース・インディア勢を
追い上げていく。
残り5周を切ってフォース・インディアの2台とベッ
テルの三つ巴のバトルはオコンがペレスのオー
バーテイクを仕掛けたチャンスにベッテルも割っ
て入り、後続のオコンとベッテルがサイド・バイ・
サイドになった結果、接触を避けようとしたオコン
がコースを飛び出してベッテルにポジションを
譲った。さらに、残り2周となって最終シケインでペ
レスに襲いかかったベッテルが4番手の座を奪っ
ていく。
終始、ラップリーダーのポジションを守り切ったハ
ミルトンがポール・トゥ・ウィンを決めて完勝。ボッ
タスが2位に入り、フォース・インディア勢とベッテ
ルの攻防戦のスキに逃げたリカルドが3位表彰台
に上がっている。
完走は11位以下、パーマー(ルノー)、マグヌッセ
ン、エリクソン(ザウバー)、バンド―ルン、ウェー
レイン。入賞圏内を走りながらもゴールを目前に
してエンジントラブルに見舞われてしまったアロン
ソは16位完走扱いとなった。
またしても、PUトラブルで入賞を逃したアロンソ。
マクラーレン・ホンダ、いつになったら長いトンネ
ルを抜き出せるのでしょうか?