17日(日)、2019年F1 FIA世界選手権第1戦オーストラリアGPがメルボルンのアルバート・パーク・サーキットで開催され、スタートで先頭に躍り出たメルセデスのボッタスが開幕戦で勝利を挙げた。
予選は1分20秒486をたたき出したメルセデスのハミルトンがポールポジションを獲得し、ボッタスが0.1秒差でフロントロースタートを確保。2列目からフェラーリのベッテルと、新たにHondaをエンジンパートナーに迎えて初戦に挑むレッドブルのフェルスタッペンがスタートしている。
全長5.303kmを誇るアルバート・パーク・サーキットでの一戦は全58周で争われ、すっきりとした青空の下、気温24℃、路面温度43.7℃、湿度68.9%のドライコンディションでスタート時刻を迎えた。
ピレリはメルボルンにC2からC4のコンパウンドを持ち込んでおり、C2がハード、C3がミディアム、C4がソフトとして扱われている。決勝レースではハードもしくはミディアムのいずれか1セットを使用することが義務付けられた。トップ10ドライバーに加えて、ルノー勢とトロ・ロッソのアルボン、マクラーレンのサインツが新しいソフトタイヤのセットを選択してスタートに臨んでいる。最後尾のウィリアムズを駆るクビサだけがハードタイヤを選んだ。
シグナル消灯と同時に20台が無事に発進し、ボッタスがハミルトンをかわして先頭に躍り出る。後方で接触が発生し、リカルドのルノーマシンがフロントウイングを失っている。リカルドは19番手まで順位を落とし、早々に黄旗が振られたが、デブリの清掃終了と同時に黄旗は解除された。
オープニングラップを終えて緊急ピットインしたのはリカルドとクビサだ。リカルドは新しいノーズを装着してハードタイヤに履き替え、クビサはハードからミディアムのコンパウンドに交換した。ルノーの無線によると、リカルドのマシンは右側のバージボードエリアに損傷が確認されたようだ。ダメージを受けたマシンながら、リカルドはクビサをかわして最後尾を脱出し、40秒以上ある前とのギャップを縮めにかかった。
スタートダッシュを成功させたボッタスは1分28秒台をキープして順調にレースを進め、ハミルトンに対するリードを広げていく。ハミルトンのペースも決して悪いわけでなく、3番手に控えるベッテルよりもコンマ数秒ほど速く周回しており、メルセデスの1-2態勢は盤石そのものだった。
サインツをトラブルが襲ったのは11周目。リアから白煙が上がり、ちょうどピットエントリーが近かったため、ピットインしようとしたものの、その手前でマシンを止めた。
その2周後、9番手を走っていたライコネンが最初のタイヤ交換に向かい、ミディアムタイヤを装着してコースに戻る。これを見て動いたルノーとヒュルケンベルグはハードタイヤに交換してピットアウトし、ライコネンの前で隊列に復帰している。
さらに続けてベッテル、ハースF1のマグヌッセン、トロ・ロッソのアルボンらがピットストップを完了。マグヌッセンのアウトラップでは接近してきたヒュルケンベルグがオーバーテイクを仕掛けていったが、ひとつ柔らかいミディアムタイヤを第2スティントに選んだマグヌッセンが必死の防御でポジションを守った。
そのマグヌッセンの相棒グロージャンが次のラップでピットに向かったが、左フロントタイヤの交換に手間取り、10秒以上かかってピットアウトしている。アルボンの目前でコース復帰し、サイド・バイ・サイドのバトルを繰り広げた末、グロージャンが前をキープした。
ラップリーダーのボッタスは好ペースを維持していたことから、予定よりも長く第1スティントを走り、24周目にミディアムタイヤに交換。まだピットインしていなかったフェルスタッペンの後方でコースに戻り、同様にスタートと同じタイヤを履き続けるルクレールの3.6秒前でレースを再開させている。ボッタスのピットインで先頭に立ったフェルスタッペンは2周後にタイヤをミディアムに履き替え、ベッテルの3.7秒後方で隊列に加わった。
一方、中団グループではミディアムタイヤで第1スティントを長く取ったジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)を先頭に行列ができており、デビュー戦に挑んだマクラーレンのノリスは戦略上の理由により、チームから早めに追い抜くようプッシュされるも、抜きにくいアルバートパークでは思うようにオーバーテイクを仕掛けられず、トラフィックにはまっていた。なんとかレース後半に入る前にジョビナッツィを料理したノリスは、タイヤ戦略を分けた陣営との勝負に集中していった。
レースがちょうど折り返し地点を過ぎたタイミングでフェラーリがルクレールのタイヤ交換を実行。残り半分のレースだが、ルクレールは金曜日に好調だったハードタイヤを選択している。
ニュータイヤを履いて5周、ホンダパワーを積むフェルスタッペンがベッテルの跳ね馬に追いつき、タイヤのアドバンテージを生かしてオーバーテイクを成功させた。これでトップ3のオーダーはボッタス、ハミルトン、フェルスタッペンに変わる。
その頃、リカルドがルノーのガレージにマシンを入れて戦線離脱。さらにはグロージャンが「左サスペンションの故障」でコース脇にマシンを止めた。グロージャンはタイヤ交換の際、左フロントの作業がうまくいっておらず、これがリタイアに至った問題を引き起こしたかどうかは分かっていない。
38周目にストロール(レーシング・ポイント)のオーバーテイクを狙ったクビアトがコースを飛び出してグラベルにはまったが、なんとかコース復帰を果たす。ストロールに5秒ほど遅れ、さらにはピットから出てきたばかりのガスリーに先行を許したものの、まだタイヤが温まっていなかったガスリーをオーバーテイクして10番手をキープした。
終盤は6番手を走っていたマグヌッセンからヒュルケンベルグ、ライコネン、ストロール、クビアト、ガスリーが1秒前後のギャップで連なる混戦模様となり、とりわけポイント圏外だったガスリーは1点でももぎ取ろうと必死の猛チャージをかけていった。
また、上位では3番手に上がったフェルスタッペンがハミルトンの1.5秒前後のところにピタリとつけてチャンスを待ち、残り15周を切ってからペースアップ。自己ベストタイムを刻んで攻撃のタイミングを図っていたが、マシンのコントロールを乱したのか、単独走行でコースオフを喫してしまった。無事にレースを再開したものの、ハミルトンとのギャップは残り10周を切って3秒以上に開いた。
フェルスタッペンの後方ではベッテルとルクレールがコンマ数秒差で並走しており、ルクレールよりも10周以上長く走ったタイヤを履くベッテルはペースが落ちて苦戦を強いられていた。ルクレールの後方6番手にいたマグヌッセンは35秒以上離れていたため、フェラーリはベッテルのタイヤを交換させることもできたが、結局、1ストップ戦略を貫いている。
レース終盤にはラストチャージをかけるフェルスタッペンが1分26秒540のファステストラップを刻むと、26ポイント――優勝25点とファステストラップ1点(ただし入賞者に限る――を手に入れたいボッタスがギアアップしていく。リスクを犯さずに優勝を狙いにいくことはせず、ファイナルラップに入る直前に1分25秒580をたたき出してフェルスタッペンのタイムを塗り替えた。
58周のバトルを終えて、トップチェッカーを受けたのはボッタス。ハミルトンに20.886秒差をつけての完勝だった。なんとか2位をキープしたハミルトンに次いで3位表彰台に上ったのがフェルスタッペンだ。Hondaにとっては2015年のF1復帰以来、初めての表彰台となる。
58周のバトルを終えて、トップチェッカーを受けたのはボッタス。ハミルトンに20.886秒差をつけての完勝だった。なんとか2位をキープしたハミルトンに次いで3位表彰台に上ったのがフェルスタッペンだ。Hondaにとっては2015年のF1復帰以来、初めての表彰台となる。
4位以下、入賞はベッテル、ルクレール、マグヌッセン、ヒュルケンベルグ、ライコネン、ストロール、クビアト。ガスリーは結局11位でフィニッシュし、ポイントを手にすることはできなかった。
トロ・ロッソ・ホンダのアルボンは14位完走を果たしている。
レッドブル・ホンダのフェルスタッペンの3位入賞は、ホンダにとって2008年以来の表彰台です。
ガスリーは惜しくも11位。
トロ・ロッソ・ホンダのクビアトが復帰戦で10位とポイント1点を獲得,アルボンは14位で完走を果たしています。
3月29日から始まるバーレーンGPも、楽しみになってきましたね!
予選は1分20秒486をたたき出したメルセデスのハミルトンがポールポジションを獲得し、ボッタスが0.1秒差でフロントロースタートを確保。2列目からフェラーリのベッテルと、新たにHondaをエンジンパートナーに迎えて初戦に挑むレッドブルのフェルスタッペンがスタートしている。
全長5.303kmを誇るアルバート・パーク・サーキットでの一戦は全58周で争われ、すっきりとした青空の下、気温24℃、路面温度43.7℃、湿度68.9%のドライコンディションでスタート時刻を迎えた。
ピレリはメルボルンにC2からC4のコンパウンドを持ち込んでおり、C2がハード、C3がミディアム、C4がソフトとして扱われている。決勝レースではハードもしくはミディアムのいずれか1セットを使用することが義務付けられた。トップ10ドライバーに加えて、ルノー勢とトロ・ロッソのアルボン、マクラーレンのサインツが新しいソフトタイヤのセットを選択してスタートに臨んでいる。最後尾のウィリアムズを駆るクビサだけがハードタイヤを選んだ。
シグナル消灯と同時に20台が無事に発進し、ボッタスがハミルトンをかわして先頭に躍り出る。後方で接触が発生し、リカルドのルノーマシンがフロントウイングを失っている。リカルドは19番手まで順位を落とし、早々に黄旗が振られたが、デブリの清掃終了と同時に黄旗は解除された。
オープニングラップを終えて緊急ピットインしたのはリカルドとクビサだ。リカルドは新しいノーズを装着してハードタイヤに履き替え、クビサはハードからミディアムのコンパウンドに交換した。ルノーの無線によると、リカルドのマシンは右側のバージボードエリアに損傷が確認されたようだ。ダメージを受けたマシンながら、リカルドはクビサをかわして最後尾を脱出し、40秒以上ある前とのギャップを縮めにかかった。
スタートダッシュを成功させたボッタスは1分28秒台をキープして順調にレースを進め、ハミルトンに対するリードを広げていく。ハミルトンのペースも決して悪いわけでなく、3番手に控えるベッテルよりもコンマ数秒ほど速く周回しており、メルセデスの1-2態勢は盤石そのものだった。
サインツをトラブルが襲ったのは11周目。リアから白煙が上がり、ちょうどピットエントリーが近かったため、ピットインしようとしたものの、その手前でマシンを止めた。
その2周後、9番手を走っていたライコネンが最初のタイヤ交換に向かい、ミディアムタイヤを装着してコースに戻る。これを見て動いたルノーとヒュルケンベルグはハードタイヤに交換してピットアウトし、ライコネンの前で隊列に復帰している。
さらに続けてベッテル、ハースF1のマグヌッセン、トロ・ロッソのアルボンらがピットストップを完了。マグヌッセンのアウトラップでは接近してきたヒュルケンベルグがオーバーテイクを仕掛けていったが、ひとつ柔らかいミディアムタイヤを第2スティントに選んだマグヌッセンが必死の防御でポジションを守った。
そのマグヌッセンの相棒グロージャンが次のラップでピットに向かったが、左フロントタイヤの交換に手間取り、10秒以上かかってピットアウトしている。アルボンの目前でコース復帰し、サイド・バイ・サイドのバトルを繰り広げた末、グロージャンが前をキープした。
ラップリーダーのボッタスは好ペースを維持していたことから、予定よりも長く第1スティントを走り、24周目にミディアムタイヤに交換。まだピットインしていなかったフェルスタッペンの後方でコースに戻り、同様にスタートと同じタイヤを履き続けるルクレールの3.6秒前でレースを再開させている。ボッタスのピットインで先頭に立ったフェルスタッペンは2周後にタイヤをミディアムに履き替え、ベッテルの3.7秒後方で隊列に加わった。
一方、中団グループではミディアムタイヤで第1スティントを長く取ったジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)を先頭に行列ができており、デビュー戦に挑んだマクラーレンのノリスは戦略上の理由により、チームから早めに追い抜くようプッシュされるも、抜きにくいアルバートパークでは思うようにオーバーテイクを仕掛けられず、トラフィックにはまっていた。なんとかレース後半に入る前にジョビナッツィを料理したノリスは、タイヤ戦略を分けた陣営との勝負に集中していった。
レースがちょうど折り返し地点を過ぎたタイミングでフェラーリがルクレールのタイヤ交換を実行。残り半分のレースだが、ルクレールは金曜日に好調だったハードタイヤを選択している。
ニュータイヤを履いて5周、ホンダパワーを積むフェルスタッペンがベッテルの跳ね馬に追いつき、タイヤのアドバンテージを生かしてオーバーテイクを成功させた。これでトップ3のオーダーはボッタス、ハミルトン、フェルスタッペンに変わる。
その頃、リカルドがルノーのガレージにマシンを入れて戦線離脱。さらにはグロージャンが「左サスペンションの故障」でコース脇にマシンを止めた。グロージャンはタイヤ交換の際、左フロントの作業がうまくいっておらず、これがリタイアに至った問題を引き起こしたかどうかは分かっていない。
38周目にストロール(レーシング・ポイント)のオーバーテイクを狙ったクビアトがコースを飛び出してグラベルにはまったが、なんとかコース復帰を果たす。ストロールに5秒ほど遅れ、さらにはピットから出てきたばかりのガスリーに先行を許したものの、まだタイヤが温まっていなかったガスリーをオーバーテイクして10番手をキープした。
終盤は6番手を走っていたマグヌッセンからヒュルケンベルグ、ライコネン、ストロール、クビアト、ガスリーが1秒前後のギャップで連なる混戦模様となり、とりわけポイント圏外だったガスリーは1点でももぎ取ろうと必死の猛チャージをかけていった。
また、上位では3番手に上がったフェルスタッペンがハミルトンの1.5秒前後のところにピタリとつけてチャンスを待ち、残り15周を切ってからペースアップ。自己ベストタイムを刻んで攻撃のタイミングを図っていたが、マシンのコントロールを乱したのか、単独走行でコースオフを喫してしまった。無事にレースを再開したものの、ハミルトンとのギャップは残り10周を切って3秒以上に開いた。
フェルスタッペンの後方ではベッテルとルクレールがコンマ数秒差で並走しており、ルクレールよりも10周以上長く走ったタイヤを履くベッテルはペースが落ちて苦戦を強いられていた。ルクレールの後方6番手にいたマグヌッセンは35秒以上離れていたため、フェラーリはベッテルのタイヤを交換させることもできたが、結局、1ストップ戦略を貫いている。
レース終盤にはラストチャージをかけるフェルスタッペンが1分26秒540のファステストラップを刻むと、26ポイント――優勝25点とファステストラップ1点(ただし入賞者に限る――を手に入れたいボッタスがギアアップしていく。リスクを犯さずに優勝を狙いにいくことはせず、ファイナルラップに入る直前に1分25秒580をたたき出してフェルスタッペンのタイムを塗り替えた。
58周のバトルを終えて、トップチェッカーを受けたのはボッタス。ハミルトンに20.886秒差をつけての完勝だった。なんとか2位をキープしたハミルトンに次いで3位表彰台に上ったのがフェルスタッペンだ。Hondaにとっては2015年のF1復帰以来、初めての表彰台となる。
58周のバトルを終えて、トップチェッカーを受けたのはボッタス。ハミルトンに20.886秒差をつけての完勝だった。なんとか2位をキープしたハミルトンに次いで3位表彰台に上ったのがフェルスタッペンだ。Hondaにとっては2015年のF1復帰以来、初めての表彰台となる。
4位以下、入賞はベッテル、ルクレール、マグヌッセン、ヒュルケンベルグ、ライコネン、ストロール、クビアト。ガスリーは結局11位でフィニッシュし、ポイントを手にすることはできなかった。
トロ・ロッソ・ホンダのアルボンは14位完走を果たしている。
レッドブル・ホンダのフェルスタッペンの3位入賞は、ホンダにとって2008年以来の表彰台です。
ガスリーは惜しくも11位。
トロ・ロッソ・ホンダのクビアトが復帰戦で10位とポイント1点を獲得,アルボンは14位で完走を果たしています。
3月29日から始まるバーレーンGPも、楽しみになってきましたね!