キャラバン サライ

夢は大空へ、努力は足元で、世界に目を向けながら足元から子供たちを見直していきたいと思っています。

全盲の僕が弁護士になった理由

2012年04月10日 | Weblog
誤解を恐れずに、『全盲の僕が弁護士になった理由』を読んだ素妻直な感想を記す。なんだか思い上がりのような事も書くが、それも含めて、読後の正直な気持ち。


僕は、そして少なくとも僕の周りにいる多くの人たちが、(少なくとも)経済的にという意味で、日本の平均以上の豊かさを得ている。

また、日本人の多くが経済的にという意味において、世界の平均以上の豊かさの中にいると言っていいだろう。

では、このうちどれくらいの人が、人を助ける側にいるだろう。


通勤電車の中。
目の前には、じっとこちらを見つめ続けるアフリカの子供のポスター。1日150円で救える命があります。そんなキャッチコピーに心は揺れても、結局150円すら払わない。

朝起きて、お昼ごはんを食べて、夜寝るまでに、僕は誰を助けただろうか。助けようとしただろうか。

僕の会社は、人を助ける側にいるのだろうか。会社の活動の何か一つでも、困っている人に手をさしのべているだろうか。僕らが一生懸命働いたその結果は、少しでも誰かの支えや救い、希望につながっているのだろうか。

残念ながら、そんなことは想像できなかった。

平均以上の豊さの中にいる。それならば、困窮していたり、病や障害をかかえていたり、孤独や悲しみの中にいたり、そんな人を少しでも助ける側になぜまわらないのか。

そんな当たり前のことが、当たり前だと昔は思っていたことが、なぜだか当たり前のように現実の生活から遠く離れている。

そのことにすら気づかないくらいに。