
オダマキは前回とりあげたスミレと共通した特徴があります。

といっても、花を正面から見ていては気が付きませんが…

横から見て見ると、ほら、このとおり、長いしっぽがついてます。

しっぽは「距(きょ)」と言い、この中に 蜜があります。

花は通常、横か下を向いているので、距の筒も横か下を向くことになります。
このかたちが、織物の「かせ糸」を枠に巻き取る苧環(おだまき)▼に似ているので、オダマキの名がつきました。

横浜きものあそび・クマさんの文様がたり「苧環(おだまき)糸巻き」より

蜜は液体ですから、花が下を向いていると、だんだん入り口のほうへ落ちてきてしまわないか心配です。

もっとも 雄しべやめしべは距の中にあるわけでなく、距の外にあるので、蜜が距の入り口近くまで下りてきても、虫が花粉を体につける確率はそんなに変化はないように見えます。

というか、おしべやめしべは距の外にあるのだったら、距がこんなに細く長い必要があるのか?と思えてきます。

花が下を向いているさまはシクラメンに似ています。

でも、シクラメンとの大きな違いは、花弁(と萼)が反り返らないことです。