今年もあとわずかとなりました。15日からは年賀状の受付が始まっています。
師走の、正月前の、赤い実や黄色い実を集めてみました。
ピラカンサ

バラ科のピラカンサ。ピラカンサは属名Pyracanthaをカタカナ読みしたもの。
安城デンパークにて

ピラカンサは明治から昭和初期に渡来した外来種3種の総称です。
3種のうち、果実が真っ赤に熟すのはトキワサンザシ(P. coccinea)とヒマラヤトキワサンザシ(カザンデマリ)(P. crenulata)のどちらかですが、区別が難しく、両者の交配種も多いので、私はいつもピラカンサと総称しています。

ピラカンサの実は有毒なので鳥も食べないとか。でも毒があるのは種子でかみ砕かないで果肉だけなら大丈夫そうですよ
ガマズミ

レンプクソウ科(スイカズラ科)ガマズミ属(ビバーナム属)。
安城デンパークにて

小粒ですが、熟すと酸っぱくて美味しいです。
キミノガマズミ

ガマズミの実が黄色に熟す品種です。
安城デンパークにて

センリョウ

センリョウとマンリョウの覚え方
千両は万両に比べて軽いので 葉の上に実がなってます。万両の実は重いので葉の下になっています。(´∀`)

というわけで、鳥がよく食べるのは葉の上に実のなるこのセンリョウのほうですね
西尾市憩の農園にて
キンズ

キンズ(金豆)はミカン科キンカン属。一番小さなキンカンです。
西尾市憩の農園にて
ゴンズイ

植物のゴンズイはミツバウツギ科の小高木。
堀内公園(安城市)にて

ゴンズイの実は赤く熟すと果皮が裂け、中からつやつやした黒い種子が1~2個顔をのぞかせます。

この黒い種子を鳥が食べ、散布します。果皮は食べられずいつまでも枝に残っています。
クロガネモチ

真っ赤な実をつけているのはモチノキ科のクロガネモチ。
堀内公園(安城市)にて

モチノキ科の実は毒は無いのですが苦くて、鳥も他にもっとおいしい果実があるうちは食べません。

でも冬に食べるものがなくなると鳥が食べ丸飲みし種を運ぶのでよく実生でも生えてきます。
ヤバネヒイラギモチ

上と同じモチノキ科のヤバネヒイラギモチです。「ヤバネ」は矢を真っすぐに飛ばすために矢の後方に付けられた矢羽根のことです。
愛知県緑化センターにて

ヤバネヒイラギモチはいろいろな名前で呼ばれます。シナヒイラギとか チャイニーズホーリーとか 単にヒイラギモチの名でも。

私もよくシナヒイラギで呼ぶけれど、気を付けてほしいのは これはヒイラギの仲間でなくモチノキ科の木だということ。赤い果実は上のクロガネモチやモチノキの実にそっくりでしょ !(^^)!

西尾市憩の農園にて
日本の園芸コーナーでは クリスマス・ホーリーの名で売られてます。
ホーリー(正確には ホリー)というのは トゲトゲした葉をもつモチノキ科の総称で、クリスマスの飾りつけに良く使われる木のことです。
(ハリウッドは英語で Hollywood で、その地はかつて後述のアメリカヒイラギモチの林だったのでしょう。「聖なる」を意味する Holyとは違いますのでご注意を。)
でも、本来のクリスマス・ホーリーは セイヨウヒイラギ(モチ)のこと。
日本にはセイヨウヒイラギモチがないから、このヤバネヒイラギモチ(=チャイニーズホーリー)を使っています。
アメリカにもセイヨウヒイラギモチ(クリスマス・ホーリーの代表)は無いので、アメリカヒイラギという分布するホーリーを使ってます。
モチノキ科の実はみな同じような赤い実なので、区別は分布と葉で行います。
セイヨウヒイラギモチの分布は地中海沿岸とアジア南西部。
アメリカヒイラギモチの分布は北アメリカ。
シナヒイラギモチの分布は 中国東北部~朝鮮半島。
このように分布がちがいます。
葉もトゲトゲの出方がみな違います。

(上の図は 荒木武夫氏:葉と枝による樹木検索図鑑「ヒイラギ ・セイヨウヒイラギ・ アメリカヒイラギ・ シナヒイラギ 」より切り貼りして引用させていただきました。記して感謝申し上げます。)
一番左は モクセイ科のヒイラギ。それ以外はモチノキ科。ヒイラギの葉に一番近いのは セイヨウヒイラギ(モチ)、つぎがアメリカヒイラギ(モチ)。いちばん遠いのが ヤバネヒイラギモチ(シナヒイラギ、ヒイラギモチ、チャイニーズ・ホーリー)です。
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師走の、正月前の、赤い実や黄色い実を集めてみました。
ピラカンサ

バラ科のピラカンサ。ピラカンサは属名Pyracanthaをカタカナ読みしたもの。
安城デンパークにて

ピラカンサは明治から昭和初期に渡来した外来種3種の総称です。
3種のうち、果実が真っ赤に熟すのはトキワサンザシ(P. coccinea)とヒマラヤトキワサンザシ(カザンデマリ)(P. crenulata)のどちらかですが、区別が難しく、両者の交配種も多いので、私はいつもピラカンサと総称しています。

ピラカンサの実は有毒なので鳥も食べないとか。でも毒があるのは種子でかみ砕かないで果肉だけなら大丈夫そうですよ
ガマズミ

レンプクソウ科(スイカズラ科)ガマズミ属(ビバーナム属)。
安城デンパークにて

小粒ですが、熟すと酸っぱくて美味しいです。
キミノガマズミ

ガマズミの実が黄色に熟す品種です。
安城デンパークにて

センリョウ

センリョウとマンリョウの覚え方
千両は万両に比べて軽いので 葉の上に実がなってます。万両の実は重いので葉の下になっています。(´∀`)

というわけで、鳥がよく食べるのは葉の上に実のなるこのセンリョウのほうですね
西尾市憩の農園にて
キンズ

キンズ(金豆)はミカン科キンカン属。一番小さなキンカンです。
西尾市憩の農園にて
ゴンズイ

植物のゴンズイはミツバウツギ科の小高木。
堀内公園(安城市)にて

ゴンズイの実は赤く熟すと果皮が裂け、中からつやつやした黒い種子が1~2個顔をのぞかせます。

この黒い種子を鳥が食べ、散布します。果皮は食べられずいつまでも枝に残っています。
クロガネモチ

真っ赤な実をつけているのはモチノキ科のクロガネモチ。
堀内公園(安城市)にて

モチノキ科の実は毒は無いのですが苦くて、鳥も他にもっとおいしい果実があるうちは食べません。

でも冬に食べるものがなくなると鳥が食べ丸飲みし種を運ぶのでよく実生でも生えてきます。
ヤバネヒイラギモチ

上と同じモチノキ科のヤバネヒイラギモチです。「ヤバネ」は矢を真っすぐに飛ばすために矢の後方に付けられた矢羽根のことです。
愛知県緑化センターにて

ヤバネヒイラギモチはいろいろな名前で呼ばれます。シナヒイラギとか チャイニーズホーリーとか 単にヒイラギモチの名でも。

私もよくシナヒイラギで呼ぶけれど、気を付けてほしいのは これはヒイラギの仲間でなくモチノキ科の木だということ。赤い果実は上のクロガネモチやモチノキの実にそっくりでしょ !(^^)!

西尾市憩の農園にて
日本の園芸コーナーでは クリスマス・ホーリーの名で売られてます。
ホーリー(正確には ホリー)というのは トゲトゲした葉をもつモチノキ科の総称で、クリスマスの飾りつけに良く使われる木のことです。
(ハリウッドは英語で Hollywood で、その地はかつて後述のアメリカヒイラギモチの林だったのでしょう。「聖なる」を意味する Holyとは違いますのでご注意を。)
でも、本来のクリスマス・ホーリーは セイヨウヒイラギ(モチ)のこと。
日本にはセイヨウヒイラギモチがないから、このヤバネヒイラギモチ(=チャイニーズホーリー)を使っています。
アメリカにもセイヨウヒイラギモチ(クリスマス・ホーリーの代表)は無いので、アメリカヒイラギという分布するホーリーを使ってます。
モチノキ科の実はみな同じような赤い実なので、区別は分布と葉で行います。
セイヨウヒイラギモチの分布は地中海沿岸とアジア南西部。
アメリカヒイラギモチの分布は北アメリカ。
シナヒイラギモチの分布は 中国東北部~朝鮮半島。
このように分布がちがいます。
葉もトゲトゲの出方がみな違います。

(上の図は 荒木武夫氏:葉と枝による樹木検索図鑑「ヒイラギ ・セイヨウヒイラギ・ アメリカヒイラギ・ シナヒイラギ 」より切り貼りして引用させていただきました。記して感謝申し上げます。)
一番左は モクセイ科のヒイラギ。それ以外はモチノキ科。ヒイラギの葉に一番近いのは セイヨウヒイラギ(モチ)、つぎがアメリカヒイラギ(モチ)。いちばん遠いのが ヤバネヒイラギモチ(シナヒイラギ、ヒイラギモチ、チャイニーズ・ホーリー)です。
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