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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

トサミズキ - 安城デンパーク

2024-03-08 15:00:00 | みんなの花図鑑
トサミズキ

トサミズキは「ミズキ」の名が付きますが、マンサク科の落葉低木です。
(画像は3月3日と3月7日、安城デンパークにて)




学名:Corylopsis spicata
属名のCorylopsisはハシバミ属に似た葉の意。種小名のspicataは「穂状の」「穂状花の」の意。



環境省レッドダータブックリスト「トサミズキ」によると、
「トサミズキは土佐(現在の高知県)の蛇紋岩地域の限られた環境に自生する、日本の固有種です。」
また、「土佐の植物暦」山好き社員の散策レポートによると
「低山の蛇紋岩地の明るい林に生える」
とあります。




蛇紋岩(serpentinite サーペンティナイト)というのは、かんらん岩(olivine オリビン)などが水と反応し、蛇紋岩化作用(もしくは蛇紋石化作用)を受けることで生成する超塩基性岩のことです。
日本列島の母岩の大部分は珪酸を主成分とした酸性岩(花崗岩や流紋岩)のため、珪酸をほとんど含まない石灰岩地や超塩基性岩地のことを特殊岩地と呼んでいます。




「蛇紋岩は地質的に脆弱な地質構造線や断層構造に沿って広く分布する。含水鉱物であるため風化作用を受けやすく、もろくて崩れやすい性質がある。」
(wiki「蛇紋岩」より)




上の地質学的評価とは逆にみえますが、トサミズキの生育環境との関連で蛇紋岩地帯はこう評価されています(↓)。
「蛇紋岩は硬くて風化しにくい。土は貧栄養で乾燥する。こういう特殊な蛇紋岩に耐えることができる植物しか生えない。だから周りのシイやカシなども入り込めない。古くから適応してきたトサミズキは、蛇紋岩残存植物と言われている。」(森と水の郷あきた・あきた森づくり活動サポートセンター「樹木シリーズ38 トサミズキ、ヒュウガミズキ」)





ソシンロウバイ

3月7日、安城デンパークにて。
素心蝋梅は 中国中部を原産とするロウバイの一品種。



花期は通常 11月~2月とされています。


「「ロウバイ」の語源には諸説あるが、繊細な花弁の様を蝋細工のウメに見立てたという説が根強い。臘月(旧暦の12月)に咲くウメのような花を語源とする説もあるがロウバイはロウバイ科であり、バラ科のウメとは関係がない。」(庭木図鑑 植木ペディア「ロウバイ」より)











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