
世界遺産の二条城(京都市中京区)でこのほど、約40人の地元ダイバーらが外堀の清掃作業に励んだ。ダイブは約1時間半に及び、底に沈んでいた自転車や携帯電話を引き上げた。元離宮二条城事務所によると、人が潜っての清掃は「過去に聞いたことがない」という。
山科区のダイビングスクール「ブルーピーター」が、ダイビングの技能を生かして地元に貢献しようと企画。鴨川の美化に取り組む市民団体「鴨川を美しくする会」や京都賀茂川漁業協同組合、日本釣振興会京都府支部も協力した。
清掃は、南側の外堀約200メートルで行った。酸素ボンベを背負ったダイバーたちが潜り、水深約2メートルの水底から自転車や古い携帯電話、ビニール袋、長靴などを次々と引っ張り上げた。
ブルーピーターの田中嗣人社長(46)は「思ったよりごみが少なかった。視界が悪く手探りの作業だったが、これから訪れる観光客のためにも1周ぐるりときれいにしたい」と話していた。
京都新聞社