都内の時計販売会社が、高級腕時計を香港に輸出したと偽って輸出品の消費税が免税される制度を利用し、消費税およそ1600万円の還付を不正に受けたなどとして、東京国税局から告発されました。
告発されたのは、東京・府中市の時計販売会社「ミヤザワ」と代表を務める宮澤源二役員(53)です。
関係者によりますと、役員は、商品を輸出した場合、国内の仕入れにかかった消費税が払い戻される制度を利用して、50本余りの「ロレックス」を香港に輸出したと偽り不正に消費税の還付を申告したということです。
こうした手口で、去年3月までの11か月の間にあわせておよそ1600万円の消費税の還付を不正に受けたほか、およそ1000万円の還付を不正に受けようとしたなどとして、東京国税局は会社と役員を消費税法違反などの疑いで東京地方検察庁に告発しました。
関係者によりますと、役員は、「ロレックス」を実在するほかの時計販売店から仕入れたとする「インボイス制度」用の領収書を偽造していて、おととし始まった消費税の「インボイス制度」をめぐる国税局の告発は全国で初めてだということです。
宮澤役員は、「すでに修正申告し一部は納税していて、今後、全額納付を目指したい」としています。