和歌山県の高野山では僧侶たちが家々を回ってお経を唱え、浄財を集める「たく鉢寒行」が行われました。
「たく鉢寒行」は寒さが厳しくなるこの時期に毎年行われていて、24日朝は、午前8時半に金剛峯寺の境内に僧侶や高野山高校の生徒など、およそ100人が集まり、9つの班に分かれて町に向かいました。
24日朝の高野山の気温はマイナス2度前後で、僧侶たちは白い息を吐きながら、商店や住宅の玄関先でしゃくじょうを鳴らしお経を唱えました。
待ち受けていた人たちは浄財を手渡してお守りの札を受け取っていました。
お札を受け取った男性は「ことしも無事に過ごせるようにお祈りしました」と話していました。
別の女性は「家族みんなが健康に過ごせるようにお祈りしました」と話していました。
集まったお金は、高齢者の支援や盲導犬の育成などの活動にあてられるということです。
金剛峯寺の今川泰伸 執行長は「お大師様の心を家庭に届け、防災や減災のことも考えながらみなさん助けになればと取り組んでいます。すべての人が日々幸せに暮らせるよう高野山からお祈りしています」と話していました。