花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

保護する理由

2014年05月01日 | 研究
水を入れたかめに花を浮かべて楽しむサクラソウの鑑賞法です。
江戸時代、おそらく玄関先に飾っては、
客人や道行く人たちを楽しませたと思われます。
誰かのためにと思う心。
これぞ日本人の「おもてなし」の心です!
さて浮かんでいる花をご覧下さい。
さまざまな色と形をしています。
中にはナデシコのようにフリルがついた花もあります。
これらの色とりどりの園芸種はみな元をたどれば
田島ヶ原や種差海岸などの野生種。
つまり自生地はすべてを生み出す貴重な資源なのです。
変わり者の園芸種がもし何らかの理由で途絶えることになっても
すべての元となる野生種だけは失うわけにはいかない。
これがサクラソウ自生地を保護しなければならない理由でした。
すでに東京、神奈川、和歌山、福岡では絶滅してしまいました。
驚くことに今年3月31日、山形県でも絶滅したとの悲しい発表がありました。
今回のサクラソウを巡る旅で、明確な保護の理由を理解したチーム代表は
心を新たに今年の活動に取り組もうと考えているようでした。

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サクラソウ花壇

2014年05月01日 | 研究
屋外に小さな小屋を発見しました。
中には、ひな壇のような展示台が設置され
小屋は屋根やよしずの壁で囲われています!
その中に花の咲いた鉢植えを並べているのですが
これも江戸時代に流行した展示法。
対角線で花のグラデーションを変えるところまで
忠実に再現していたそうです。
とても涼しそうで、またきれいなものでした。
この小屋の前で花の自慢している人々の姿まで想像できます。
江戸の町は狭い露地が多いため、このように花を壇に乗せて
鑑賞するのが一般的だったとのことです。
そういえば下町では現在も玄関先にいろいろな
花を並べて鑑賞しています。
保護研究だけでなくこのような園芸種や花文化研究も拝見でき
サクラソウ研究の奥深さを感じることができました。
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