花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

器量よしじゃないけれど

2014年05月13日 | 研究
これも細弁のサクラソウ。
ところが中央の目(白い部分)が先ほどのものより
細くあまり目立ちません。
この写真ではあまりわかりませんが
実物をみるとはっきりその違いがわかります。
目がぱっちりしないので器量がいいとはいえませんが
それでも群落にとっては貴重な変異種。個性です!
これにより種差海岸の群落には少なくても4タイプの
遺伝子が存在することになります。
しかし喜んでばかりはいられません。
どのタイプもみんな自分の集団を作っているのです。
これは種子ではなく地下茎で増えていることを意味します。
つまりどんなにサクラソウが増えても
4個体にすぎず、寿命が来ると消滅します。
大学の先生は集団の寿命は30年以上あるので誰も気付かず、
また気付いてもすぐ危機を感じないのが問題だといいます。
突然の消滅を避けるには種差海岸に存在する
さまざまな株同士で受粉がおこなわれ
遺伝子の多様性が確保される必要があるのです。
種差海岸は深刻な問題を抱えている群落でした。
さて今年の活動が地方紙で本日紹介されました。
ぜひご覧下さい。
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新たな変異種発見!

2014年05月13日 | 研究
今年の調査で発見した変異種です。
昨日紹介した普通の桜弁よりは
花弁が少し細いとは思いませんか。
園芸種でいう細弁だと思われます。
良く見ると花弁の先端に少しきざきざがあります!
園芸種ではこのタイプを浅かがり弁といいます。
このように種差海岸には桜弁、重弁、そしてこの細弁と
3つの花弁タイプがあることを今年のチームは発見しました。
四葉のクローバーを見つけるより簡単にみつかるので
誰でもわくわくしながら探しながら楽しむことができます。
サクラソウが園芸種となったのもわかるような気がします。
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遺伝子の多様性

2014年05月13日 | 研究
これが昨年見つけた変異。
花弁が広くやや花弁同士が重なり合っています。
これを園芸種の世界では重弁または重ね弁といいます。
種差海岸ではこの重弁は珍しくなく
良く見るといくつも発見することができます!
変異種とは通常とは遺伝子を持っているということ。
遺伝子の多様性からいってこれは歓迎すべきことです。
そこでさらなる変異を探すために
時間をかけてじっくり調査することにしました。
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桜弁

2014年05月13日 | 研究
種差海岸のサクラソウです。
サクラのようなかわいいハート形の花弁が5枚。
これが基本形で「桜弁」といいます。
しかしサクラソウは変異しやすく
群落があると少し形の違う花ができる時があります!
江戸時代に作出されたサクラソウの園芸種
みんなこの変異した花たちです。
昨年の調査では群落には3つのタイプが
あることがわかりました。
しかし今年は田島ケ原自生地や
国立科学博物館でも実物を見て勉強してきたチーム。
昨年より目がこえています。
きっと新しい発見があるかもしれません。
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