花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

シクラメンの原種!!

2016年10月08日 | 研究
よく地面を見てください。
何種類かの葉が見えますが
どこかで見たような葉があるのに気がつきませんか。
そうです。シクラメンの葉です!
シクラメンといえば鉢植えのイメージがあります。
名農でも名農祭にむけて順調に育っていますが
このシクラメンは驚くことに地面から生えています。
それも葉の大きさが3cmぐらいしかありません。
実はこのシクラメン、なんと原種なのです。
原種というのは品種改良されていない野生の個体。
シクラメンには20種類もあるといわれています。
花も小さいけれど自然の中で咲くシクラメンは
なんとも趣のあるものです。
さてシクラメンの語源はギリシャ語のキクロス。
螺旋とか旋回という意味ですが
シクラメンのどこがこの言葉と関係してるのでしょうか。
答えはつぼみ。
花弁がねじれています。
これがシクラメンという意味だったとは知りませんでした。
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世界でひとつだけの花!

2016年10月08日 | 研究
右と左の植物はそもそもまったく同じ姿をしていました!
植物の名前は「桔梗」(キキョウ)。
英語では特徴的なつぼみの形から
バルーンフラワーと呼ばれています。
ではなぜこんなにも違う姿になってしまったのでしょうか。
なんとこれは突然変異が原因なのです。
とはいっても自然界で突然変異が起こる確率はごくわずか。
私たちがサルから人間になったのも突然変異の繰り返しと考えると
数千年、数万年に1回程度しか起きないというのも納得です。
そんな突然変異がなぜチームのキキョウに起きたのでしょうか?
種明かしをすると、これは偶然起きたのではありません。
人間が意識的にキキョウの二重螺旋を切断し、
再生する過程で間違いが生じ、
突然変異が発生するよう誘導したのです。
DNAを切ったのはイオンビームという放射線。
理化学研究所にお願いしてキキョウの種子に以前照射してもらったのです。
たくさんの種子を育ててみると、
このようになんだが葉や花の形が違うものが出てきたのです。
イオンビーム育種はねらった遺伝子を切ることはしません。
したがってどんな変異が現れるかはまったくわかりません。
変異する部分はまったくの偶然です。
しかし遺伝子組替えではねらった遺伝子に変化を与えることができます。
その結果、どちらも同じ変異が起こるかもしれませんが
イオンビームだと栽培はすぐ可能。
この技術によっていろいろな新品種が誕生しています。
ところが遺伝子組み換えは許可を得ないと栽培できませんし
イメージが悪く嫌がる人がたくさんいます。
偶然か人為的か、その違いだけでずいぶん対応が違うです。
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