農業の大切な使命のひとつに農村文化の継承があります!
問う地域の行事や風習はみな自給自足の暮らしの中から生まれたものばかり。
農業がすたれ、先人の苦労や思いを感じられなくなると
あっという間に文化が消えてしまうからです。
そこで名久井農業高校でも農村文化を研究している園芸科学科のグループがあります。
彼女たちの作品が名農祭で展示されています。
それがこのきれいな南部菱刺し壁掛けです。
南部菱刺はかつて貴重だった綿の衣類を補強するために施した刺繍。
津軽のこぎん刺しの幾何学模様と違い、植物などがモチーフとなっています。
色を変えながらとてもきれいに作っています。
でもよく見るとみんないくつかのパーツに分かれていることに気がつきます。
実はひとつひとつがiPhoneのケースなのです。
文化を継承する際、そのまま残していく方法と
時代に合うようにアレンジしながら生活に取り入れる方法があります。
つまり「不易と流行」を考える必要があるのです。
このスマホケースはまさに青森の農村テイストをまといながらも
現代の最新文化であるスマートフォンに馴染ませたもの。
美しさからインバウンドで来日された海外からの旅行者の目にとまるかもしれません。
さらに形の意味などに興味をもってもらえると
先人の生活や知恵も知ってもらえることができるかもしれません。
そんなCOOL JAPAN の一端を担う名農園芸科学科の作品がまもなく東京で展示されます。
ぜひ足を運んでみてください。
『南青森のイロドリ 菱刺し展』
日程:11月8日(火)〜13日(日)
時間:10:00〜18:00 (最終日は16:00まで)
場所:アミューズミュージアム2F 手仕事のギャラリー&マーケット