花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

おもてなし

2019年05月08日 | 学校
正門から校舎を目指して坂道を登ってくると右側に階段があります。
ここはその階段から校舎を見上げた風景。
名農自慢の春に紅葉するモミジがきれいです。
夏の青葉も爽やかですが、やはりこの風景は圧巻です。
さて2019年の名久井農業高校の野菜苗販売は明日5月9日から10日まで。
時間は1日目は9時から15時。2日目は14時までです。
令和最初の野菜苗販売となります。
たくさん来校されるお客様を精一杯もてなそうと
生徒職員とも一生懸命対応しますが、
トラブルが発生することがあるかもしれません。
また早くいらっしゃっても販売は9時から。
野菜苗販売が生徒の実習であることをご理解しお許しいただければ幸いです。
とはいっても甘えているわけではありません。
本日も流れを確認しながら生徒と関係者はリハーサルを行っています。
天気予報では晴れ。
こんなきれいな風景が皆様をお待ちしています。




コメント

クワイは縁起物

2019年05月08日 | 研究
今春解散した植物研究グループ「チームフローラフォトニクス」は
毎年のように1年生の研究希望者を集めて指導していました。
それがフローラジュニアという制度。
ある年、ジュニアがクワイの研究にチャレンジしたことがあります。
クワイは縁起物としておせち料理に欠かせない食材といわれていますが
実はこの地域では食べる習慣がありません。
したがってみんな初めて見る作物で恐る恐るの挑戦だったのを覚えています。
クワイの食べる部分はジャガイモと同じように茎が変化した塊茎です。
研究テーマは「光がクワイの生育に及ぼす影響」。
もし茎の性質を持っているのならば光の波長になんらかの反応を示すかもしれないと考え
肥大期に得意のLEDを照射しようとバケツに植えて育てていました。
ところが酸欠したのかバケツの水がだんだん腐ってきました。
まるでドブのような匂い。フローラのメンバーからも苦情が殺到。
さすがにこれはまずいと収穫を待たずして研究を泣く泣く断念しました。
結局、光がクワイに及ぼす影響は謎のままお蔵入り。
そんな忘れていたテーマをハンターズが探し出してきたのです。
現在は、事前に発根させようとこのようにエアレーションしていますが
順調に生育しており、まもなく植え付けられそうです。
改善点はバケツではなく水耕栽培。
塊茎を食べるクワイを水耕栽培することすら前代未聞ですが
ハンターズはきっとお宝になると信じて挑戦しています。
さてジュニアを育てるうえで絶対してはいけないのが「失敗」。
結果はともあれ途中で研究を放り出したら1年生の意欲を失うことになるからです。
とはいってもすでに誰かが取り組んで、
もう答えがわかっているテーマは選ばないのがフローラの流儀。
悩んだ結果、クワイのメンバーには秋からできるキノコ研究を再提案しました。
この研究で彼らは想像以上に面白い結果を出ました。
しかし取り組んだのが遅かったため発表する機会があまりないまま進級。
その後、フローラメンバーとなった彼らは観光甲子園のグランプリや
青少年水大賞を受賞し大活躍をすることになります。
そんな彼らの忙しさが一段落した昨年の秋、
京都大学で開催された科学コンテストで幻の「キノコ研究」を披露。
なんと準グランプリを受賞し、研究活動を締めくくりました。
クワイ研究の失敗から始まったジュニアでしたが3年間を振り返ってみると大金星だらけ。
やっぱりクワイは縁起物でした。
コメント