花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

南部町爽やか

2019年05月09日 | 環境システム科
ゆったりと流れる馬淵川。遠くには名久井岳が見えています。
橋の上から眺めた、いかにも南部町らしい春の風景です。
5月連休も終わり日差しも強くなり
外で実習していると日焼けしそうです。
さてこの馬淵川。岩手県を源流とした一級河川で
おそらくもう少ししたら釣り人の姿も見ることができます。
名農生の皆さんはついつい釣り人の様子に見入ってしまい
実習に遅れるということがないようお気をつけください。
このように今、馬淵川は気持ちの良い風景を見せていますが
時として濁流が流れる恐ろしい川に変わる時があります。
それが台風などの豪雨。上流の岩手県の奥中山付近に大量の雨が降ると
この付近で水位がぐっと上がり、度々氾濫してしまうのです。
昔はあまりにも水害が多いので名久井水産高校といわれたというから驚きです。
しかしこのおかげで流域はとても肥沃。
豊かな恵みをもたらす果樹園となっています。
これからが気持ちのいい季節。ぜひ散策したいものです。
さて今日から2日間、名農名物の野菜苗販売が開催されます。
一般的に野菜苗を購入されるのは
家庭菜園を楽しまれる方が多いのですが名農の場合は違います。
なんと購入される多くが地元の農家なのです。
南部町は青森県屈指の果樹地帯。
今は開花したリンゴの人工受粉で大忙しです。
そういうわけで野菜苗を作っている暇などなく苗を購入するのだといいます。
苗はいろいろなところで販売されていますが、プロが選ぶのが名農の苗。
高品質が認められています。みなさんのご来校をお待ちしております。

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フローラのお宝発見

2019年05月09日 | 研究
解散のため倉庫に詰め込まれていたフローラの資材。
新生環境班ハンターズが活動を引き継ぐことになったため
再び扉を開け、整理しなおしています。
すると棚に懐かしい本が並んでいるのを発見しました。
この本には当時、東京大学教授であり保全生態学の第一人者である
鷲谷いずみ先生(現中央大学教授)の著書でサインが入っています。
フローラは2011年、東日本大震災の津波被害をきっかけに
5年間ほどサクラソウ自生地の保全研究に取り組みました。
ある日、全国のサクラソウ保護団体が集う集会で発表を依頼されたフローラ。
毎週のように海岸に通ってデータを集めた種差海岸の得異な気象環境と
最近の地域開発がサクラソウ自生地に及ぼした影響を紹介することになりました。
鷲谷先生は講師に依頼されたそうですが、忙しいため参加が危ぶまれていました。
しかし主催者がいうには、フローラが発表することを知り
ぜひ参加したいと急遽忙しい中、会場の岩手県までいらっしゃったのです。
発表後、質疑やアドバイスをいただきましたが、とんでもない高いレベルの指導。
これには来場されていた先生の教え子である専門家方もびっくり。
女子高生への指導ではなくまるで東大のゼミのようだと話していました。
どうやらフローラの熱意に本気でこたえてくれたようです。
最後は娘のようなメンバーと再会を誓って、
一足早く帰るフローラたちをわざわざ見送ってくださいました。
この本はサクラソウ保全活動のバイブルというべき本。
当時、メンバーが直接お願いしてサインをいただきました。
その数年後、つくばの国立科学博物館に招かれて
サクラソウの保全活動について発表したフローラはそこで先生と再会します。
メンバーこそ違いますが、先生は活動が継続されていることにとても感激してくださいました。
偶然ですが、彼らの高校入試の国語読解問題に
鷲谷先生の活動を紹介する文が問題となっていたことを後で教えたらびっくりしていました。
このように倉庫を探るといろいろな方に支えらていたことをあらためて感じます。
ちょうど今頃、種差海岸にはきれいなサクラソウが咲いているはずです。
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