高校最後の研究発表会

名久井農業高校生は誰でも何かしら研究をしています。
1年生は入門的なテーマ、2〜3年生は課題研究で
先輩の研究例を参考にしながら自分たちで考えたもう少しレベルの高いテーマと
差こそありますが、みんな何かに取り組んでいるのです。
そんな課題研究の成果をまとめたものが、この「研究集録」。
農業クラブが卒業式に合わせて毎年発刊する機関誌です。
これは昨年度のものですが、環境班からは４テーマ掲載されています。
なぜなら昨年の環境班は4名。他の班と違って一人一研究しているので
少数グループですが、テーマ数はこのように多いのです。
こんなところにも環境班の独特な流儀が感じられます。
さて3年生はこの研究集録のまとめと並行してやらなければならないことがあります。
それが研究発表会。卒業する3年生がその研究成果を全校生徒に口頭で披露する大会で
おそらく名農の中では最もレベルの高い発表会ではないでしょうか。
新生環境班フローラハンターズは今年結成したばかり。
したがって研究発表会では、他の研究班と違って先輩がいません。
そのため3年生の先輩方がどんな研究をしているのかよくわからないので
きっと新鮮な気持ちで拝見できるのではないでしょうか。
明日は２学期の終業式。前日の今日は、
そんな3年生最後のプロジェクト発表会が開催されます。

ガラケー

2010年、初代TEAM FLORA PHOTONICS のアルバムからの写真。
手に持っているのは懐かしのガラケーで、みんなこんな機種を使っていました。
名農は携帯電話の持ち込みは許されていましたが、使う時間帯と場所を制限。
そのため授業中に出すと没収され、よく先生に叱られていました。
ところが当時のフローラでは、課題研究に持ってくるのがルールでした。
なぜならブログなどを活用して防除記録ノートと
病害虫図鑑がセットになったシステム開発の研究をしていたからです。
まず圃場で病害虫を見つけたら自作のサイトにアクセス。
すると主な病害虫リストが写真と説明付きで表示されるので、そこで確認。
農薬の散布基準もあるのでそれを参考に農薬を散布します。
何月何日にどれぐらい散布したかなどの記録も残します。
驚くのはこのサイトのような既存のブログを利用して作ったこと。
ブログ本来の使い方とは違う目的外使用ですが、プログラムの知識がなくても
制作できる病害虫図鑑と生産履歴を一括管理できるサイトはとても便利でした。
これはその画面。サイトを作るのにはパソコンが必要。
さらに動作確認するには携帯電話が必要。
したがって忘れてくると活動ができず、逆に仲間に叱られたものです。
この他にフローラはスマホ用のあるソフトを使ってバーチャル空間に
立て札をつけるという取り組みもしていました。
一見殺風景な温室ですが、スマホ画面を通してみると試験区名や
品種名などの立て札がなんと空間に立っているのです。
このように結成当時のフローラはどのチームよりもIT化を楽しんでいました。
3Gのガラケーはまもなく終了ですが、これは今も使えるアイデア。
こんなプロジェクト、誰がやってみませんか。
今日は3年生の研究発表会。2年間の研究成果が披露され名農No.1研究が決まります。