花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

思い出の逸品

2021年12月29日 | 研究
倉庫の中から思い出のグリーンのファイルと1冊の本を発見しました。
まずはファイルから。これは表紙にTEAM FLORA PHOTONICS という
オリジナルのロゴが印刷されている特注品。
それも「I」という文字がLEDになってる正式ロゴです。
文房具には、このように会社名などを印刷してくれるサービスがありますが
ロット(出荷最小単位)の関係上、数冊では発注できません。
したがってこのファイルのロットも確か5色で各5冊。
つまり一気に25冊注文する必要がありました。
そんなに使えるものかと思っていましたが
平均して毎年5人のメンバーが仲間になるうえ
1年生のJr.にも差し上げたので4年ほどでなくなりました。
おそらくこれは使用感がないので、中途半端に余ったものかもしれません。
もうひとつは「水草の科学」という本。
実はTEAM FLORA PHOTONICSが解散する前の年の2017年、
当時の3年生であるFLORA9にサクラソウの保全活動について
講演してほしいと国立科学博物館の実験植物園から依頼があったのです。
これは栄誉あるお誘いということで2名の代表が筑波の植物園で
先輩たちの活動を紹介してきました。確か名農の発表を聞きたいと
青森県の方がわざわざ筑波まで見学にきていただき感激したものです。
さて当時、サクラソウの保全活動はほぼ任務を終えていて
発表したメンバーはサクラソウではなく水槽のジュンサイにLEDを照射して
機能性を高める水中植物工場という研究に取り組んでいました。
雑談の中でメンバーの研究を知った科学博物館の方が興味をもたれ、
ご自分で書かれたこの本をくださったのです。実は日本の水草研究の第一人者。
後日サインをしてもらえば良かったと反省したものです。
なぜか全員が水に関わる研究をしていて、
TEAM AQUA PHOTONICSと名乗っていた頃のお話です。
彼らの研究成果を応用発展させたFLORA10は翌年、
日本代表として水の国際大会に出場し、準グランプリを受賞しています。
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レア南部せんべい

2021年12月29日 | 
この地域の名物のひとつに「南部せんべい」があります。
日本全国、せんべいといったら米粉が原料。
しかしここ南部地方はヤマセという低温多湿の風が吹き込むので
かつては安定してお米が栽培できない地域でした。
そのため普段の食事は粟(あわ)と稗(ひえ)。
それに小麦や蕎麦、さらに豆やイモなども加えて
バラエティーに富んだ雑穀文化を生み出しました。
この南部せんべいもそんな食文化のひとつで原料は小麦粉です。
一般にパリッと焼いたものを食べるのですが
なかには半生、つまりレアチーズケーキならぬ
レア南部せんべいというものがあります。
それがこれ。「てんぽ」といいます。
半生ということもあり、焼きたてはまるでお餅のよう。
しかし冷めるとうどんのように次第に弾力は失われます。
つまり、この熱々ふわふわのせんべいを食べられるのは
せんべい屋さんの店頭だけ。昔はいろいろなところに
お店があったのでよく食べたものです。
さて調べてみると、このてんぽという名称には面白い由来がありました。
昔のお金である天保銭つまり天保時代の銅銭のことを略して「てんぽ」といいました。
天保銭の貨幣価値は100文とされていましたが、
質が悪く、実際は80文として流通していたそうです。
そんなことから実際よりも足りないものを「てんぽ」と呼んだそうです。
つまり、この食べるてんぽせんべいも普通よりも焼き方が足りないので
「てんぽ」と呼んだといわれています。
しかし飢饉などの際の非常食にも用いられた大切な食べ物だったといいます。
探すと今でも手に入ります。また今は電子レンジがあるので
冷えてもすぐふわふわに戻せます。見つけたらぜひ食べてみてください。
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