花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

スーダングラス

2023年06月17日 | 環境システム科
無焼成のバーミキュライトで水質浄化を行うという
先輩の研究を引き継いだメンバー。
浄化はもちろんですが、この浄化後のバーミキュライトで育苗すると
肥料を含んでいるので成長が良いのでは考えました。
先輩はレタスで試したところ確かにその通り。施肥効果を立証し
昨年の科学アイデアコンテスト「テクノ愛」で第3位入賞をはたしています。
そこで後輩は富栄養化水の濃度を変えながら浄化能力を再検証。
さらに作物を変えて栽培試験も行っています。
こちらが後輩が選択した作物。名前はスーダングラスといいます。
その名の通り、アフリカに自生していますが
今ではアジアやアメリカなど世界中で牧草として栽培されています。
一番左が普通の培養土で栽培しているもの。
右の3つがバーミキュライトの与え方を変えながら育てているもの。
バーミキュライトの生育の良さがはっきりわかります。
後輩の目的は肥料成分を保持している常識はずれのバーミキュライトと
生育が早く飼料にもなるスーダングラスで砂漠の緑化に貢献すること。
あと1ヶ月でゴールです。
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大切なことは目に見えない

2023年06月17日 | 研究
節水栽培研究を行っている女子メンバー。
先週、とうとう1回目のレタスの収穫が行われました。
収量は苦労の甲斐あって節水栽培でも一般的な水耕栽培とひけをとりません。
立派なレタスが収穫できました。
しかし見えない場所が大違いでした。
左が水耕栽培。白く太い水中根が生えています。
右の2つが節水栽培。こちらは太い水中根に加えて
根毛がたくさんある細い根がたくさん生えています。
またそれがとんでもなく長いのです。
その結果、こんなにも地下部のボリュウムに差がつきました。
この根が湿気中根。文献では水中根ほど吸収力がないため
たくさんの根を生やして必要な養水分を吸収しているといいます。
水中根は水が切れると吸収力が落ちますが、湿気中根は空気から吸収可能。
つまり2つを併せ持つと環境の変化に対応しやすくなるともいわれています。
彼女のレタスはいつのまにかスーパーレタスになっていたようです。
植物にとって根は大切な部位。大事なことは地上部ではわからないと
レタスが教えています。まるで星の王子さまのようです。
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