花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

研究はしりとり

2023年07月06日 | 研究
富栄養化水を濃縮することにチャレンジしている男子。
7名中4名がすでにゴールしたというのに、まだ実験中です。
これは木綿の紐の先を富栄養化水に浸け、毛管現象で上昇してきたら、
太陽や風で水分を蒸発させる装置。彼いわく「しらたき」だそうです。
果たして上昇しているんだろうかと不安になって温室を覗いてみると発見!
上昇した痕跡が紐に残っているではありませんか。
養液は青色に着色されているので、
どこまで昇ってきたのか手にとるようにわかるのです。
鑑識に回すと何と上昇した高さは何と平均で30cmにもなりました。
しかし布を垂らした区の上昇した高さは16cmと半分しかありません。
紐は直径3mm。これが60本。布は厚さこそ薄いのですが、
水に浸かっている布の幅は総計で150cmにもなります。
どちらがより多く蒸発させることができるのでしょうか。
来週末には決着がつきそうです。
三和土の集水システムが沖縄の土壌流出抑制へとつながったように
昨年の塩害抑制研究で出てきた毛管現象が
今度は富栄養化水の濃縮へと利用発展しています。
なんだか研究で「しりとり」をしているかのようです。
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決めては根っこ

2023年07月06日 | 研究
淡水の水草を肥料にする研究に取り組んでいる男子。
現在4種類の水草を育てていますが、
オプションとして考えていた水質浄化能力は
さほど期待できないことがわかってきました。
特に湖沼の底に根を下ろして育つタイプは期待外れでした。
その中で浄化を始めているのがこの水草。
南米などに自生する和名アマゾン・チドメグサです。
円形の丸い水中葉を広げますが、特徴は葉の節から出てくる根。
節ごとに出るので地下に根を張るタイプよりも根が多いのです。
根は水中から栄養分を吸収する器官。
やはり予想した通り、徐々にですが浄化を始めています。期待したいものです。
また嬉しい結果も出ました。先日、先に収穫した水草で液肥を作りましたが
ちゃんと茎葉から栄養分が溶出してくるので
肥料として十分つかえることがわかってきました。
また嬉しいことにCaなどミネラルも多く含んでいるようです。
7月中旬にはこのアマゾン・チドメグサも肥料になる予定。
皆さんのお役に立てればとラストスパートするFLORAです。
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