花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

仮説の証明

2023年07月25日 | 研究
ここ数年、北国青森県でも夏は30℃を楽々超えてきます。
先日なんて34℃。そんなこともあって最近は、
せっかく使わせてもらっている馴化温室では栽培せず
校舎内の土肥実験室がFLORAの実験フィールドになっています。
なぜなら寒さの影響を受けないで栽培するために
暖房装置が完備されている温室ですが、今欲しいのは冷房。
あまりの猛暑のため、馴化温室はもちろん、
環境システム科の水耕温室も夏場は栽培を休止せざるをえない状態だからです。
名農だけでなく青森県ではリンゴの着色が悪くなり、
西日本では、あの南国生まれのイネでも猛暑で白化したりと米の品質が落ちています。
なんとかしなければなりません。
さて土肥実験室で育てられているのはトウモロコシ。
左よりも右の鉢の方が大きく育っています。
なぜなら人工的に再現した富栄養化池沼を自然の力で濃縮して作った液肥を
散布しているからです。また淡水の水草から作った液肥も散布しています。
まさに彼らの仮説通り。世界的な肥料高騰の対策になればと取り組んでいます。
さて土肥室で行っていた野菜栽培も真夏を迎え、生育が衰えてきました。
また涼しくなる2学期までしばし休止となります。
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水上ガーデニング

2023年07月25日 | 研究
こちらも昨日ご紹介した「BIO-ENGINE」。
池沼の富栄養化を抑制する水質浄化システムです。
植物と微生物の仕組みを歯車のように組み合わせて稼働させる仕組み、
そしてスーパーチャージャーのように硝化菌を用いて
サンパチェンスに燃料となる硝酸態窒素を送り込む工夫が
まるでエンジンのようだということから名付けられました。
ここは八戸市役所前。ここは最初から機械式浄化システムが
設置されているので浄化は不要。したがって、このような場合は
硝化菌や菌根菌を搭載していないTYPE1の出動となります。
それでも人気なのは、このように水辺できれいに花を咲かせるうえ
プランターと違って水やりが不要なので管理しやすいから。
地元紙には「水上ガーデニング」という新たな草花の楽しみ方としても
大きく紹介されました。設置された場所は4年間で南部町や
八戸、五戸など8ケ所。公園、病院、学校、遊園地などさまざまで
のべ100鉢以上にもなります。中でも新幹線の発着する八戸駅前の
噴水への設置は、八戸のお祭り三社大祭見学に来県された観光客の皆さんを
美しく迎えることができ好評でした。
夏から約3ヶ月、地域で活躍したBIO-ENGINEは
秋になると役目を終え、トラックで学校に帰ってきます。
そして最後は校舎前にずらりと並び、初秋の名農を彩ってくれました。
苗の供給など毎年、全面協力していただいたサカタのタネさんには感謝です。
さて今年の三社大祭は7月31日〜8月4日まで。また8月に入ると
ねぶた、ねぷた、立佞武多と青森各地で夏祭りが盛大に行われます。
世界に誇る北国の火祭りは壮観。ぜひ観て参加していただきたいものです。
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