現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

児童文学における怖いお話

2016-11-16 18:08:54 | 考察
 児童文学の世界では、昔も今も怖いお話が大はやりです。
 怪談や妖怪など、怖いお話は、今の主力の読者である女の子だけでなく男の子も大好きです。
 そのため、いくら出版しても確実に売れるので、いろいろな出版社でシリーズを出しています。
 私自身も、だいぶ前の話ですが、出版社から依頼されて短編を怪奇シリーズのアンソロジーに入れてもらったことがありましたが、再版のピッチが早いのにはびっくりしました(といってもアンソロジーの中の一編ですから、印税は微々たる物ですが)。
 このように、毎年多くの怖いお話の本が出版されているのですが、大半は短いお話のようです。
 大人向けのホラー、例えば、鈴木光司の「リング」や貴志祐介の「黒い家」やトマス・ハリスの「羊たちの沈黙」のようなしっかりとした骨組みを持った本格的なホラーは、あまり見当たりません。
 しいて言えば、小野不由美の「魔性の子」あたりでしょうか。
 ファンタジーでは、ハリー・ポッターを初めとした大長編シリーズがいっぱいあるのですから、ホラーでもそういった作品があれば、多くの読者を獲得することでしょう。
 案外、児童文学の書き手にとって、穴場なのかもしれません。

リング (角川ホラー文庫)
クリエーター情報なし
角川書店
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児童文学における会話

2016-11-16 18:06:11 | 考察
 児童文学の同人誌に提出された作品の会話の場面で、このセリフは誰が言ったのか、わかりにくいことがります。
 特に、初心者の作品の場合、会話がだらだらと続いて、どのセリフをどの登場人物が言ったのかわからなくて混乱します。
 こんなとき、英文だったら、セリフごとに誰が言ったか明示されるので問題ないのですが、和文でそのような書き方をしたらくどくて読めたものではありません。
 話し方に個性があればセリフだけで誰が言ったかわかりますが、そうでない場合は、発言者の最小限の明示は必要でしょう。

すごい「会話力」 (講談社現代新書)
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講談社
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月曜日は自転車に乗って

2016-11-16 07:49:12 | キンドル本
 主人公は、毎週月曜日に学校へ行きたくなります。
 でも、いったん学校を休めば、月曜日の夕方にはすっかり元気になって、火曜日からは普段通りに学校へ行かれます。
 そのため、クラスメートからは「週休三日」と言われています。
 主人公は、月曜日に家にこもっている運動不足を解消するために、室内自転車を使ったトレーニングをするようになりました。
 その室内自転車は、おかあさんがダイエットのために購入したのですが、すぐに飽きてほったらかしになっていた物です。
 凝り性な主人公は、室内自転車によるトレーニングに熱中して、短い期間に運動能力を飛躍的に高めることに成功しました。
 室内トレーニングだけでは物足りなくなった主人公は、戸外でも自転車に乗るようになりました。
 クラスにサイクリング好きの友だちがいたので、いろいろアドバイスを受けられました。
 彼の紹介で、自転車屋さんにも出入りするようになります。
 初めての遠出の行き先は、高尾にすることにしました。
 友だちは一緒に行くと言ってくれましたが、主人公はことわりました。
 実は、そこには、離婚した父親が再婚した新しい家族と住んでいるのです。
 そして、その家を一目見て来てやろうと思ったのです。
 初めての遠出のサイクリングは、苦労の連続でした。
 主人公は、ようやく目的地にたどり着きます。
 主人公が、そこで出会ったものは?

 (下のバナーをクリックすると、スマホやタブレット端末やパソコンやKindle Unlimitedで読めます)。

月曜日は自転車に乗って
クリエーター情報なし
平野 厚



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