現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

エーリヒ・ケストナー「始業式のあいさつ」子どもと子どもの本のために所収

2016-11-25 17:18:43 | 参考文献
 学校(おそらく小学校)の始業式のあいさつです。
 ケストナーは、次のようなアドバイスを子どもたちにおくっています。
「皆さんの子どものころを忘れてしまわないようにしなさい!」
「教壇を玉座とも説教壇とも思わないように!」
「あまり勤勉でありすぎるな!」
「頭のわるい人をあざけるな!」
「時には皆さんの教科書を疑いなさい!」
 どのアドバイスも現代でも通用しますが、一番ケストナーらしいのは最初のものでしょう。
 ここで彼は、さらに次のように言っています。
「おとなになっても、あいかわらず子どもであるような人だけが、人間です!」
 いくらなんでもこれは言い過ぎのようですが、「人間」を「児童文学者」に置き換えたらどうでしょう。
「おとなになっても、あいかわらず子どもであるような人だけが、児童文学者です!」
 これなら、私の経験上も正しいと言い切れます。

子どもと子どもの本のために (同時代ライブラリー (305))
クリエーター情報なし
岩波書店
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