本日も遠方より、お越しいただきました。感謝です。教えることは反対に教えられることも多いのです。
焙煎結果、20焙煎中19焙煎は、殆ど同じ温度170度、192度で揃ってます。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、1ハゼの温度が昨日とは違います。ずっと違ってました。
そしてボトム温度は、101、102、102、103、103、104、104と少し上ずって行きます。
その原因は、洗った豆が天候で天日干し出来ないのと時間不足で完全に乾燥できずに、与えるカロリーが常時、強め与えた結果です。だから第1回焙煎から気が付いて把握出来て、それがずっと続いてたことは、逆説的ながら、安定した焙煎なのです。
気化熱で奪われるカロリーの影響もありました。実習中に、この中学理科の気化熱のカロリー値が思い出せませんでした。
水1gを気化させるのに必要なカロリーは?
そして午後からの3キロ機の実習でも、理想曲線に沿って煎ろうとすると、上の温度がどんどんと10度くらい温度が狂って来ました。
しかしながら、どうして温度が(温度計がゲタを履く)上がってるのかも把握して、現実に何度違ってるのかハッキリ把握しているから、完煎も確実に捉えることが出来ます。3キロ機での連続4焙煎でも、何度上わずってるが、確実に把握出来てますから、2ハゼ直前を捉えることが出来ます。
自慢じゃないですが、生徒さんがパニックになってもおかしくない状況でも(1ハゼが184度の温度を見失った状況で、濃く色づいたガテマラを更に196度上まで我慢できて完煎に持ってゆくことが出来、この「焙煎」で本日の生徒さんは、確実に当焙煎の本質もを見抜きました。
普通なら、スグに2ハゼが来そうで早い段階でビビッて出していたでしょう。(ここで当焙煎の色付時間曲線概念図が役に立ちます)
逆説的ですが、焙煎は色で絶対に判断出来ないのです。時間もです。
だから、殆どのお店のガテマラは全然煎り上がってません。(多分それさえも判らないでしょう、お客様も判らないからいいでしょうが)
温度計がなぜズレているのか把握出来れば焙煎機は自由自在に操れます。
アホな「蒸らし」や「湿度・気圧で変わる」なんてハッタリは嘘だとスグ判ります。
温度計はズレるのです。それが大前提なのです。それを信じてる限り本質は掴めません。そして「ダンパー」を弄る限り絶対に安定焙煎は出来ません。
「まとめ」
◆同じ豆を、1キロ機、3キロ機で煎ろうと同じ温度で1ハゼ、2ハゼを迎えます。
◆銘柄が変わろうと、1ハゼ、2ハゼ温度は同じだということが基本。
◆焙煎中に「ダンパー」を動かすと安定した焙煎は絶対に出来ない。だから間違ってる温度計だけを頼りにしますが、その無意味さえ理解出来ないでしょう。
◆当焙煎教室は「プロ焙煎」です。温度計が1度ずれても確実に把握出来て、原因と結果も説明できます。自分の行った操作に対して結果を全て説明できます。
◆何回煎り続けても、同じ結果を続けることが出来、仮に操作ミスで結果がずれても、頭の中で修正して焙煎を確実に出来ます。
◆「追記」 当店のR103機の風力不足改善にはもう少し時間が必要です。
「ハイ・アマチュア」から「プロ」にはなれません。
「プロ」は最初からプロなのです。プロは身体で覚えます。
「ハイ・アマチュア」は「頭で覚えます」です。
コーヒー焙煎は絶対確実に一日で覚えられます。
マンツーマンでしか無理です。グループでは絶対に無理です。
最低でもR-101で覚えて下さい。
「実証出来ない焙煎」を教えるのはほとんど詐欺だと認識して下さい。質問して「勘だの、職人ワザ」は大ウソです。本物の職人なら全部教えてくれます。
これはまた「焙煎教室の選び方」にもなります。
コーヒー焙煎で「中点」なんて言葉は必要ありません。意味もありません。世界中で意味しません。