猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ソフィー・マルソーの愛人

2016-11-08 21:15:31 | 日記
2003年のフランス映画「ソフィー・マルソーの愛人」。
パリ8区の豪華なアパルトマンに住むデルピール家。夫ベルトラン(ヴァンサン・ペレーズ)
は出世欲むき出しで亭主関白の土木会社社員。ジャック・ブレルを大音量で聴くのがお気
に入り。肉は子羊、ワインはボルドーと決めている。週末は、社長へのおべっかで始めた
自転車の練習。妻のマリ・ドー(ソフィー・マルソー)は息子のジェロームがまだ幼いことを
理由に、働きに出ることを反対され、単調な日々を送っている。週末は夫の自転車の練習
のサポートに費やされる。ある昼間、マリ・ドーは映画館で、脚本家のアントワーヌ(シャル
ル・ベルラン)と知り合う。アントワーヌはうっ積を察し、マリ・ドーを後押しする。そしてマリ・
ドーはベルトランに10年来の不満をぶつけ、アパルトマンから出ていけ、離婚する、と言っ
て夫と自転車を峠に置き去りにするという、本人も驚きの過激な挙に出た。

ソフィー・マルソー主演の不思議な三角関係を描いたラブコメディである。脚本家のアント
ワーヌと知り合い、自分の気持ちを理解してもらった主婦のマリ・ドーは、夫に離婚をたた
きつけ、追い出す。ソフィー・マルソーはこういう怒る演技がうまいといつも思う。本当にこ
の人はいくつになっても、怒っても、かわいくて魅力的だ。夫のベルトランも懲りないという
か変わった人で、妻の両親の家の空き部屋を借り、仕事が終わると今まで住んでいたア
パルトマンへ帰り、息子の算数を見てやり、夕食を食べ(家政婦もベルトランの食事を用
意する)、妻が愛人を寝室に連れ込んでいてもへこたれない。すごい根性。
大体ベルトランみたいな亭主関白な夫って、フランスにいるのだろうか。すぐ離婚されそう
なのだが。私だったら肉は子羊だけと言われた時点でイラッとするし(黙って他の肉も調理
する。食べないなら食べないで構わない)、毎週末に自転車の練習に同行させられるなん
て真っ平だ。練習したいなら1人でしろ、と思う。仕事もさせてくれないし、こんな夫、フラン
ス女性ならわーっと文句を言ってすぐ別れそう。
物語は私の予想とは反する展開を見せるが、主要キャスト3人の演技がとても良く、楽し
めた。いかにもフランス映画らしい大人のラブコメ。たまにはこういうのもいいか。




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コメント (2)
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