チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

第154話 新興宗教

2008年10月01日 | チエちゃん
 おじいちゃんは、数日前からおなかの調子が変だと感じてはいたのですが、高齢のためか、痛みもなかったので普段と変わらない生活をしていたのです。
ところが、救急車で病院に搬送された時には、盲腸が破裂して癒着し、腹膜炎を併発していたのでした。

 そんな入院騒ぎの真っ最中に、おじいちゃんの妹、ミヨおばさんがやってきました。
「あんちゃ(おじいちゃん)がたいへんなごどになった。今ここで、仏様にすがって、有難いお経をあげなければ、あんちゃは助からない!」
そう言うと、入院準備にそれどころではないお母さんとおばあちゃんを仏壇の前に無理やり座らせ、お経を唱え始めました。

チエちゃん家では、それまでまったく知らなかったのですが、ミヨおばさんは新興宗教にかぶれていたのです。
おじいちゃんのために一心不乱に祈っているミヨおばさんを無碍に断わることもできなくて、その場は為すがままに任せてしまったのでした。

 幸いおじいちゃんは回復し、退院すると、早速ミヨおばさんがやってき来たのです。
「あんちゃが助かったのは、私が信仰している○○△様のお陰だから、入会しなさい」と言うので、元々信心深いおじいちゃんは入会しました。
 さて、それからが大変でした。
毎週、隣町で開催される集会に出かけ、布教活動のたびに会費だ、お布施だ、旅費だとおじいちゃんは相当な出費を強いられたようでした。
それは、一年ほど続いたのでしょうか。
とうとう、おじいちゃんの年金も底をついてしまい、目が覚めたのか、ミヨおばさんを説き伏せ、やっとこ脱会したのだということです。

 あの頃、確かにおじいちゃんは仏壇に向かって熱心にお経をあげていたことを覚えているチエちゃんですが、こういった事情はおじいちゃんがすっかりボケてしまってから、お母さんからこっそりと教えられたのでした。

あの時は、本当に大変だったのだと。お金が無くなって、おじいちゃんもどうしようもなくなったんだろうと。


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
> さじカンさん (チエ)
2008-10-04 21:09:09
よく逃げ出すことが出来ましたね~
逃げて正解だったと思います。
3人がかりなんて、ヒドイと思います。
私もさじカンさんの考えに賛成です。
チエちゃんには、チエちゃんだけの神様がついていて下さるのです。
困った時は、その神様にお願いします。
なんか、調子いいですね。
コメントありがとうございました。
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> 玉井人さん (チエ)
2008-10-04 21:01:55
コメントありがとうございます。
その団体に入会している友達がいました。
どんな教えなの? 何がいいの?
と質問したら、
う~ん、よくわかんないけど、とにかくいいんだよ。
ですって。
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> カー助さん (チエ)
2008-10-04 20:56:17
コメントありがとうございます。
私も、宗教にお金は必要ないと思います。
その教えを学んだり、精神の修養を行なうためですから・・・
残念なことですが、人の弱味に付け込む宗教まがいが多いですね。
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> ハッピーラックさん (チエ)
2008-10-04 20:53:47
コメントありがとうございます。
お小遣いが無くなって、おじいちゃんも困ってしまったのではないかと母が言っていました。
ただ、借金などをして、家族に迷惑をかけなかっただけ良かったのです。
それに、家族にはお経をあげなさいとか、信じなさいと強要しませんでした。
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> inaさん (チエ)
2008-10-04 20:50:36
コメントありがとうございます。
祖父は、神さま、仏さまを大事にしていましたが、お人好しでもあったのです。
私も受け継いでいる部分があると思います。
妹にも、断わりにくくて、入っちゃったんでしょうね。
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迷惑 (さじカン)
2008-10-03 16:13:55
さじカンが学生の頃、アルバイトに行く途中で3人のお兄さんの姉さんに呼び止められました。
さじカンはチャリンコに乗っていたんですが、そんな私の前に急に立ちはだかって来たんです!
「何するんですか!危ないですよ!」
「ちょっといいですか?」
「はぁ?」
「今からあなたの血をキレイにしますので、手をかざしてください」
「はぁぁぁ???」
と一人が強引にさじカンの腕をひっぱりました。
「今急いでるんで困ります」
「少しだけですから」
3人はさじカンの周りを囲ってじりじり詰め寄ってくるのです。

人通りの少ない川沿いの道で自分より年上の男女3人に自転車を押さえられて、さじカンはホントに怖かったんです。
「少しだけですから!」
「困ります!」
そのやりとりはしばらく続き、
「・・・ホントに時間かかりませんか?」
(ってこの時点で結構な時間がたってましたけどね)
「はい大丈夫ですから」
「・・・」

彼らはやっと掴んでいたさじカンの腕と自転車を放してくれたのです。
その隙を突いてさじカンは猛ダッシュで逃げました。
「まて!!」としばらく追いかけて来ましたが、ついに彼らを振り切り逃げることが出来ました。
ホントめちゃめちゃ怖かったです。
その日からしばらく、どこへ行くのもビクビクしていました。

どんな神様だろうが宗教に入ってる人自身がしあわなら別に何にも言いませんがね!
人に迷惑や不快感を与えるのはどうなんですかね?
それがあーた方の崇める神様の教えなんスか?
と叫びたい!

信仰することは無理矢理強要する事でも、お布施の額の問題でもないと思います。

神様や仏様の教えを基に自身を磨き、先祖や他人を敬うってのがホントじゃないんでしょうか?←(まぁこれはさじカンの信仰に対する考え方ですが)

さじカンは決して無神論者ではありませんが、(困ったときの神頼みくらいはするので・・・文化としての宗教には興味あるし、ご先祖様に手も合わせますので・・・)
どっぷりはまれるくらい信心深くもありません。
ただ現代の宗教の多くは 信仰=金 ←というイメージしか沸きませんね。
これはさじカンの偏見なのでしょうが、私はそんな宗教にはありがたみは全く感じません。

あっちなみに上記はあくまでさじカンの考えであって、信仰されているすべての方々、すべての宗教を否定している訳ではありませんが、不快に思われた方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。

長々とすみませんでした。
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Unknown (玉井人)
2008-10-03 08:54:37
我が家はまだ父が20代のころまで兄弟などが次々に若死にして不幸が続いていました。
すると、村内の新興宗教をやっている人が何人かで現れ「・・・に入りなさい」と布教にきたのです。
父としては「他人の不幸に目をつけ金を取りに来た狂人」と言う考えがありましたから怒鳴って追い返したそうです。
するとその方たちは半狂乱になって「祟られぞう、不幸になるぞ」と何度も叫びながら帰っていったそうです。
ひどい話ですよね

その方たちの団体は今オームなどを批判していますが「昔は、あなた方のほうがひどいものだった」とよく父が語っていました。

その団体ですか?公明党と深い関係のところです
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宗教にはお金が必要? (カー助)
2008-10-02 09:53:12
私は先祖を大切に思い敬う気持ちはありますが
宗教を信じる気持ちにはなれませんね
お葬式やお墓参りに行くのも
神や仏を信じてではなく
亡くなられた人のことを思ってです
悩みや病気を抱えている弱い人を入会させ
なんだかんだとお金を集めるのでは
宗教に名を借りた詐欺ですよね
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脱会できた (ハッピーラック)
2008-10-01 23:16:10
のは不幸中の幸いでしたね。脱会するとXXのような悪いことがあるとか、脅かす宗教もあると聞いています。
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Unknown (ina)
2008-10-01 22:46:03
そうお爺ちゃんは 病気が治ったと
思ったにだね、、
新興宗教ね、、、私は苦手だよ
趣味みたいなものかな?
怒られそうだ
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