プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

●要注意!海外生活ハウツー物 

2005-11-16 09:23:19 | 日記・エッセイ・コラム
 2007年から日本社会の構図が大きく変化する予感。予感というよりも、必然的にそうなるとも思える。団塊世代が60歳定年を迎え、マーケットの主流になるからだ。何十兆円市場となる団塊の世代の退職金をあて込んだ事業展開の準備が進行している。なかでも、旅行を中心としたレジャー産業の大型化・ゴージャス化が必至だ。

 そこで気をつけたいのが、海外に関する商品だ。特に、日本を脱出する計画に手を貸そうというビジネスが要注意。現在、書店に出回っている「海外移住生活」とか、「年金で出来る海外暮らし」「熟年世代の海外ロングステイ」等々の経験談やハウツー物は、いささか偏向気味で共感できない。情勢は刻々変わるので、参考にしても過信しないことが肝要だ。

 私自身、3年前までは海外移住を考えたこともあったので、かなりの本を読み情報収集もした。が、運悪く旅先のブタペストで病いに倒れ現地で1ヶ月間の入院生活を経験し、帰国後、再入院した。いまは、年数回の海外旅行を楽しむように切り替えている。日本の医療制度の有り難味を思い知ったからだ。

 やがて、夫婦での海外旅行も20数回になり、訪れた国も20カ国以上になるが、集めた情報とは異なる側面を垣間見ている。 高額の退職金を手にすると、今まで出来なかった余暇を楽しみたい、円高の恩恵に浴したいと思う気持ちはよくわかる。だが、海外移住をするのが、果たして楽園生活なのかどうか甚だ疑問だ。移住であれロングステイであれ、明確な目的意識を持って検討しない限り、後悔することになる。一過性の観光旅行との違いがそこにあることだけは肝に銘じておきたい。