「タートルマラソン」は、晩秋の小豆島の風景をのんびり楽しみながら走るには、やや厳しいコースだが、もう一度走りたい印象深い大会になった。
魅力の要因は、ホスピタリティに満ち溢れた大会だといえよう。スタート前に振舞われた”にゅう麺”は、体の内から力が湧いてきたし、沿道の私設エイドでは、飴湯やおにぎり、ふかし芋、寒天等々、手作りの品が多いのに頭が下がった。
ゴール1㎞前で、おばあさんから「痛い足でよう帰ってきはったのぉ」と労わりの声をかけてもらった。ゴール後、疲れた体をまた”にゅう麺”が癒してくれた。翌日、土庄港から高速艇で高松に向かう時、好物のオリーブ漬けやじゃこ天を買ったら、マラソンに出たと知り、値引きまで。滞在した三日間、島の人たちが自然に身に付けた、お遍路さんへのお接待の心を随所で感じた。
日本三大渓谷美に数えられる寒霞渓の紅葉のピークは、終わりを告げていたが、宿の周辺を散歩したら見頃の紅葉を見つけた。 心地よい平穏な時を過ごせたことに感謝している。