11月27日、岡山から高松に向かうJRの車中で、妻が「栗林公園へ行きたい」と言うので、高松駅で高徳線に乗り換え、栗林公園北口駅で降りた。何度も来ているのにと思ったが、迂闊にも妻を伴って来たことはなかった。
紫雲山を借景とした大名庭園は、昨年、ミシュラン観光ガイドの三つ星を付与されたこともあってか、紅葉が終わりを告げる時期にも拘わらず、多くの観光客で賑わっていた。 讃岐領主の生駒高俊が造営した庭園だが、その後、入封した松平氏が5代100年をかけて完成した名園だ。
名は「栗林」だが、松の木を中心とした造園が特徴的だ。 中でも、箱松(右)は、盆栽を育てるような手法で築き上げた造作美が目を引く。箱松を表側と裏側から見較べると、手入れの苦労が窺われる。
以前、訪れた時にあった動物園が無くなっていた。2004年に完全閉鎖され、跡地は駐車場に転用されたそうだ。時の移ろいを寂しく感じたが、名園の趣は時の流れを超えて残して欲しいと願う。