JR高松駅近くにある玉藻公園は、観光客が見落としがちだが、国の史跡に指定されている高松城址がある。築城は、生駒親正によるが、寛永19年に水戸光圀の兄松平頼重(家康の孫)が12万石で入封して以降、版籍奉還まで11代228年にわたり栄えた全国的にも珍しい海城だ。
11月29日朝、列車を待つ間に静寂な園内を散策した。天守閣は老朽化し破却されたが、城跡を高松市が譲り受け、昭和30年から玉藻公園として一般に解放した。 現在、天守閣の復元工事が進行中で、完成すれば新たな名所として訪れる人の目を楽しませてくれるに違いない。
さて、公園の入り口で妻が「65歳以上入園料無料」の張り紙に気付き、驚きと軽いショックを受けた。高齢者優遇措置は、有難い気もするが、この種施策は個人的に嫌いだ。
借金大国と言うのに、全国各地で「大盤振る舞い」が氾濫している。国民全体が贅肉をそぎ落とす緊張感を持たない限り、何度政権交代しても展望は開けない。 園内に「鯛願城就」の旗が翻り、お堀に鯛が泳ぐ珍しい光景を眺めながら、借金大国返上の「大願成就」はいつのことかと暗い気持ちに陥った。その後遺症を引きずりながらブログを1週間程休止しようと思う。