5月にシンガポールのカジノを視察した安倍総理が、経済成長戦略の柱に盛り込んだ「カジノ構想」。雇用・収入増としてのメリットと、治安・風紀の乱れのデメリットをどう判断するか、国民の信を問うべき課題だが、水面下の動きが加速している。
私は、20数年前、ラスベガスのカジノで、一晩で2ヶ月分の給料を失った苦い経験から、「統合型リゾート(IR)推進法」には反対だ。
ホテル内でショーを観終わり、カクテルを片手にカジノ内に入ると、ゴージャスで社交場の雰囲気が漂い、競馬・競輪場のようにギャンブル臭がぎらつかないのが盲点で、大金をつぎ込む罠が張り巡らされていた。
帰国して、妻の逆鱗に触れ、競馬・競輪からパチンコ・マージャン・ゴルフまで、賭けと名のつくもの一切、足を洗った。数年前、JRAの重賞レースのネット投票を復活したが。
さて、ギャンブルが暴力団の資金源になっていることは既定の事実だし、「ギャンブル依存症」で自己破産に追い込まれ、家庭生活が破壊した事例は数多い。
東京の舛添知事が、設置に慎重なのが救いだが、先を見越して、準備に着手した企業もある。日本を訪れる外国人にカジノを求めてくる人はいないし、ましてや、治安が良い国であることが、オンリー・ワンで貴重ではないのか。
次回更新は、14日の予定。